テイルズオブヴェスペリア初週約10万本、Xbox360本体約2.4万台

期待の大作RPGとしてXbox360で発売されたテイルズオブヴェスペリア

テイルズ オブ ヴェスペリア - Xbox360

テイルズ オブ ヴェスペリア - Xbox360

長らく低迷を続けるXbox360の週版を押し上げる絶好のチャンスと思われましたが、60GBへの切り替えも近いため通常版が全国的に2週前ぐらいから品切れ。機械損失が危惧されていました。一方、その後はアーケードも品切れ気味になり、挙句の果てには一部ネット店舗では高額なエリートまでも品切れとなる事態。テイルズオブヴェスペリア果たしてどの程度の週版となるか注目もされていました。

そのToVの初週販売数とXbox360の週版が忍さんのところで報じられました。

「テイルズ・オブ・ヴェスペリア」の牽引効果で360本体が大幅な伸び、他|忍之閻魔帳

ToVは約10万本で週販4位、本体は2.4万台

忍さんの記事によれば、ToVの初週販売販売数は約10万本。初日販売数が約7万本ということでしたので、ある程度予想範囲内の伸びということでしょうか。Xbox360の歴代ソフトとしては非常に優秀な成績で、バンナムの見込みである12万本はなんとかクリアできそうな感じでしょうか。

とはいえ、テイルズオブシリーズでこれだけの作りこみがされた作品としては、初週販売としてはやはり若干さびしい感じもします。ファミ通の週版でも、同一週発売のファイアーエムブレムだけでなく、その前週発売のリズム天国ゴールドファンタシースターポータブルも上回れず4位ですからね。

週間ゲームソフト販売ランキング【速報版】 (2008年8月4日〜8月10日) - ファミ通.com

一方、本体の週版は2.4万台とのこと。初日にToV同梱版が1万台ぐらい売れたということがありましたが、それ以外にも約1.4万台ぐらい売れたということでしょうか。2ヶ月ほど前は週販2000台あたりをうろちょろしていたわけですから、そのころの実に10倍。約3か月分にあたる週販をあげた形なわけで、ちょっとした驚きですね。

自分がちょうどXbox360を購入したのがバリューパック発売のとき。このときは週販約1.6万台でかろうじてPS3の週販を上回った形です。

Xbox360、バリューパック効果で初の週販PS3越え達成 - わぱのつれづれ日記

忍さんの記事でははっきりとした記述はありませんが、今回はPS3では特に目玉ソフトはなかっただけに、2度目の週販PS3越えにはなりそうですね。

痛い機会損失・軽視される日本での販売戦略

ただ、忍さんの記事にもあるように、もっと潤沢な本体出荷があれば、現在の品切れ続きの状況を見る限りもっと売り上げられたことは確かでしょう。また、本体があればToVの売上ももっと伸ばせたはずです。お盆前にまとめてプレイしたいという需要もあったでしょうし、RPGは鮮度が重要。この機械損失は非常に痛手でしょうね。

日本の悲惨なXbox360の状況で、有名タイトルの独占販売という、前々から分かっていた
絶好の販売タイミングだったのにもかかわらず、潤沢な出荷ができなかったMSは大きな失態でしょうね。世界的に60GBへの切り替えではあるのですが、ある意味日本でのToV販売時期となぜこの切り替えをあわせてしまったのか。米MSと日本のMSKKの連携がうまく取れていないというか、力関係の弱さを感じさせられます。この状態で十分な在庫を前もって確保しておくというバクチを打つことができないところが、日本市場をMSがあまり重視していないことが見えてしまい、日本のXbox360ユーザーとしては微妙な感じもします。

国内で年内どこまで販売を伸ばせるか

おそらく、近いうちには60GB版の通常版発売がアナウンスされることでしょう。それまで、ToVが求心力をもっていられるかどうか。元々30万ぐらいの固定ファンを中心に売れていたシリーズではありますが、現状のHDゲーム機におけるJRPGの枯渇状況では、新規ファンを取り込む機会でもあるはずです。貴重な看板タイトルをXbox360に提供しているバンナムとしても、さらなるプッシュ、拡販を期待しているところでしょう。

年内は長年準備してきたJRPGを立て続けにリリースできるXbox360ですが、こうした大きな弾がどこまで用意されているか。年明け以降は、開発時期的に遅れをとっていたPS3向けソフトも出てくるでしょうし、マルチ開発環境を整えたメーカーからのマルチソフトも出てくるでしょう。WiiやDS、PSPに本腰を移してしまったメーカーのソフトラインナップが顕在化してくるかもしれません。そうした意味で、今年いっぱいがXbox360国内販売の勝負だと思います。

国内市場を築けないようだと、海外ではソフトが出るのに日本で出ない、国内メーカーすら海外販売のみということが横行しかねません。なんとか国内ユーザーが案してゲームが購入できるだけの市場を、なんとか年内のラインナップで築いてほしいところですね。