PC向けKinectオープンソースドライバが登場
- 出版社/メーカー: 日本マイクロソフト
- 発売日: 2010/11/20
- メディア: Video Game
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Wiiと違い、接触型のコントローラを必要としないというところが革新的なところで、技術的にも同じカメラを用いるPS3とはまた異なるアプローチをとっています。
複数の独自センサ&技術を搭載
これは、iFixitの分解記事を見ると概要をある程度知ることができます。
Microsoft Kinect Teardown - Page 2 - iFixit
上記のStep12のところに、内部の構成ユニットが図示されています。これによれば、プレイヤーまでの距離を図る要素として赤外線発光部と赤外線カメラがあり、さらに色のテクスチャを撮るところとして通常のカメラも備えています。物体が移動したときに追従するようのモータ、音の発生位置なども探ると思われる複数個のマイクなど、人物検知という点ではMoveの通常カメラ+マーカーというものよりかなり凝った構成になっています。
ちなみに、距離をどうやって赤外線で図るのか、というのは、以下のナイトゴーグルを使ってKinect動作を撮影した動画で少しうかがい知ることができます。
通常は目では見えないながら、Kinectから無数の赤外線の点を発しているようですね。このドットの本来のパターンと、人の上や障害物に写り込んだときの点の位置との差分から、実際のオブジェクトまでの距離や表面の細かな形状をトラッキングしているのでしょう。
PCで扱えるオープンソースKinectドライバが登場
さて、前置きが長くなってしまいましたが、このようにいくつかの目新しい技術を、大量生産で安価に大量に消費者に届けることになるKinect。Wiiリモコンの時も、BluetoothをハックしてWiiリモコンをPCで利用・解析できるツールが登場し、コンピュータビジョンやヒューマンインタフェース関連の研究などで応用されていたりしましたが、Kinectについても発売して間もない中、早くもPC向けのドライバがハックによって開発、公開されたようです。
Open source Kinect camera driver now available for download -- Engadget
赤外線発光機、赤外線カメラでの距離計測という、コンシューマ向けにはほとんどみかけないようなところを、$150程度の安価な価格でハックして利用な可能となると、いろいろおもしろい応用や研究が期待できるかもしれませんね。それこそ、PS3 Linuxがまだ生きて入れば、PS3でKinectを利用して物体認識、なんてこともできたりするかもしれません。
MSも、ものがものですし投資額もかなりのものでしょうから、360以外でのKinect応用も検討しているでしょう。そのうちMSから均整のドライバなどもでるかもしれませんが、こうしたハッカーベースの開発の方が優れていたりすることも良くあることだったりしますし、こっち方面でも何かおもしろい応用法や画期的なネタなどがでてくるとおもしろそうな気がします。