偶然が重なっていく

 長徳4年、平安時代の中期の藤原道長全盛の頃である。その年に高野山金剛峰寺の金堂が再建された。昨日の「ブラタモリ」で高野山をやっていたので、そんなことを思い出した。

 昨日、友人のホンスミさんのSNSに唆されて、北斎モノグラム風呂敷が欲しくなり『和楽』を買ってきたのじゃ。風呂敷の付録だけではプロンプトリーには手をださないが、記事の中に玉三郎の特集があり、東京国立博物館の「運慶展」のガイドも載っていた。これは速攻で「買い」だ。
 その「運慶」である。運慶の作品の中でも八大童子像がいい。本尊の不動明王に随侍する少年の一群である。
 8人の童子が並んでいるが、ワシャは「制多迦童子」(せいたかどうじ)が気に入っている。
https://search.yahoo.co.jp/image/search?rkf=2&ei=UTF-8&gdr=1&p=%E5%88%B6%E5%A4%9A%E8%BF%A6%E7%AB%A5%E5%AD%90
 特徴的なヘアスタイルをしている少年がいるでしょ。もとどりを五つに束ねる「五髻」(ごけい)という髪型が特徴的である。その性、悪をあらわすものとされ、天衣(てんぬ)をマントのようにまとい胸元で結んである。体色は朱で、この童子が怒りを露わにしているのだろう。全体的にヤンキーぽくって好感を持っている。
 ああ、東博の「運慶展」に行きてー!

 昨日、陸上界の阿耨達童子(あのくたどうじ)
https://search.yahoo.co.jp/image/search;_ylt=A2RCL5therRZmDIAOBiU3uV7?p=%E9%98%BF%E8%80%A8%E9%81%94%E7%AB%A5%E5%AD%90&aq=-1&oq=&ei=UTF-8
と言われる(言われてないか・笑)桐生祥秀さんが男子100メートルで10秒の壁を破って9.98秒をマークした。素晴らしい。ついに白人、黒人と比較して体格の劣る日本人がようやく9秒台に突入したか。ありがとう桐生選手。

 9.98? 998……。998年。おおお、なんと長徳4年は、西暦998年ではあ〜りませんか。いやー、偶然の一致というのは恐ろしいですな(笑)。