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遼東の豕

2018-05-24

スーパー歌舞伎

 御園座開場記念で「スーパー歌舞伎供廚痢ワンピース」を観に行ってきた。少年ジャンプに連載されているコミックの舞台化であるが、すでに前作の「機廚蚤臉功を収めているのでまったく心配はしていなかった。それに三代目の猿之助から続く外連は、四代目になってさらに磨きがかかっているだろう。

 コミックの「ワンピース」はまったく読んだことがなかった。絵が嫌いというか、キャラクターに魅かれないというか……だから、辛うじてコミックの第1巻は読んだけれど、それ一冊で終わってしまった。
 でも世間的にはすごい人気なんですよね。80巻とか出ているんでしょ。もっと?でもね、世界観や主人公のルフィーが背負うことになる人生みたいなものは、第1巻に出尽くしていたので、今回のスーパー歌舞伎を観るに際して、あえて全巻を読むようなことはしなかった。暇もないんでね。だが、それで充分だった。
 ルフィー(ゴムゴム人間になった少年)とその仲間たち。白ひげ海賊団のエースとその家族たち。女ヶ島のアマゾンリリーたち。ニューカマーランドのオカマたち。そして敵役の海軍が複雑に絡み合って舞台は大騒ぎとなっていく。
 本水あり(本水というのは舞台上で水を使った演出をすることで、今回は御園座の舞台いっぱいに滝が出現した。水しぶきが舞台後方のワシャの席あたりにも飛んできましたぞ)、宙乗りあり(これも猿之助のオーソドックスな宙乗りから、右近の大回転まで)、六法あり、大立回りあり、せり上がりあり。その上にプロジェクションマッピング手法を使い、手が伸びたり、ルフィーが凍りついたり、燃えたり、爆発したりと漫画チックなところもふんだんにある。
 若手の台頭も著しい。いかれたカマーのボン・クレーを演じた坂東巳之助は「盆暮れ」の傘を差して頑張っていた。巳之助一皮むけた感じがする。尾上右近もそうだ。サディストのサディちゃんをコミカルに演じていた。
 ベテランの女形であるはずの笑也笑三郎が、巳之助、右近など若手や、モノホンのオネエたちにかなり食い込まれていた(笑)。

 ともかく、三代目の猿之助が創り出したスーパー歌舞伎エンタテイメント性を強化しながら、それこそ30年以上進化し続けてきた。最初は「ヤマトタケル」だった。もちろん三代目のファンだったワシャは観にいった。写真集も買った。保守本流歌舞伎界から言えば、三代目猿之助は異端であったろう。でもね、明らかに今までの歌舞伎ファンとは違う客相(客層ではなくて)が見えてきた。これは歌舞伎400年の歴史の中でも画期的なことだったと思っている。
 おそらく百年かのちに、「ヤマトタケル」や「ワンピース」が古典として生き残っていることを望んでいる。

 夜の部は午後8時半に終わった。
 反省会は御園座裏の居酒屋「ちょうちん」。もうすぐ閉店しちゃうんですよ。わりといい店だったのに。そこでちょっぴり飲んで、JRで帰ってきたのだった。そのJRで楽しい体験がひとつ、ワシャの横に座ったのが七分のジーンズ、白のフツーのスニーカーをはいたニーチャンだった。パッと見、ムロツヨシっていう雰囲気かなぁ。こいつがイヤホンを使って誰かと電話をしている。これが長い。身の上相談をしているようで、どうでもいいことをグータグータラだべっている。まさに隣の席だからワシャの思考の中に、その男のだみ声が無遠慮に踏み込んでくる。その傍若無人さに一度だけ前の仕切り板にパンチを入れた。その時にはムロツヨシのような顔をこっちに向けて驚いていた。でも、すぐに状況になれたのか、また人生相談を始めおった。仕方がないので、ワシャが席を替えましたぞ。大人になったのう、ワルシャワ

 でも、スーパー歌舞伎が楽しかったのでよかったよかった。

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