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遼東の豕

2018-10-21

転機

 15年前にかなり強い決意を秘めて東京上京した。厄年を超えて、自分の残り時間がみえてきたころである。一番の悪友に先立たれたこともあって、少し大げさな言い方になるけれど、生きることに迷っていた。
 そんな折に、作家の日垣隆さんが渋谷セミナーを開催した。迷える中年羊はこれにすがるような気持ちで飛びついた。いい師に出会った。日垣さんの考え方がしっくりきたというか、指導は厳しかったけれど、セミナーに出るのが楽しかった。
 10年くらい頻繁に上京して、何かを掴もうと足掻いていたが、もともと力のない男に芽なんて出るものではない。11年目くらいに自身に「大宰府問題」が起きて、セミナーからも足が遠のき、結局、なにものにもなれずに15年が過ぎた(笑)。
 ただ、本は以前にも増して読むようになり、メディア・リテラシーを鍛えることができた。あらかじめの知識を入れておくことで、あるいはニュースを聴いて、事後、それに対して多方向からの情報を確認することで、新聞やテレビの言っていることを鵜呑みにするようなことはなくなった。
 ただ、「やりたいことをやるためには収入は多角的に確保しておくこと」という日垣師匠の教えはなんともならなかった。いろいろ試してはみたけれど、武士の商法ではないが、実力不足もあってなかなかうまくいくものではなかった。
 また、職場も経験を積んで、いい上司にも恵まれて、仕事がそれなりにおもしろくなりだした。これが「他に収入を確保する」努力を怠ってしまった要因となったようだ。
 15年が経って、いろいろなものが変化している。セミナーを主催された日垣さんも体調を崩された。とはいえ必死のリハビリを経て活動を再開されているのでホッとしている。
 それから、最近、初回セミナーの講師だったコラムニスト勝谷誠彦さんも、病に倒れてしまった。現在はまた入院されたとかで、復帰の目途すら立っていない。長年にわたり続けてこられた有料メールの「勝谷誠彦の××の日々」が無期限休載になってしまった。寂しい。

 日垣さんや勝谷さんのように激動の人生ではないが、ワシャにも小波のような転機が訪れている。「進むべきか退くべきか、それが問題だ」とハムレットなみに悩んでいる。
 15年前には、坂の上に雲が見えたのだが、15年経つと視力も落ちて、坂の上に雲が見づらい。あるいは坂を見上げていると思っているけれど、下方ばかり見ているのかもしれぬ。下を見ていては雲は見えませんわなぁ。