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遼東の豕

2018-10-25

サイテーコラム

 毎週木曜日は「ザ・コラム」というある意味で楽しいコラムが掲載される。
《無知が生む敵意 国をさいなみ滅ぼす魔物》
https://www.asahi.com/articles/DA3S13738721.html
《息苦しい社会になったものだ。己と意見の違う相手は「国民の敵」「反社会的勢力」と切り捨てる。隣人でも国籍が違ったり生活保護を受けていたりすれば、「在日特権」「弱者利権」と、ののしる
 日本だけではない。米国でトランプ氏が自らに批判的なメディアを「国民の敵」と執拗(しつよう)に攻撃している。欧州も「反移民・難民」の動きが勢いづいている。》
 朝日新聞のデジタル版では登録しないとここまでしか読ませてくれない。ケチ!
 だから、以下を写す。
《考え方や立場の違いを際立たせ敵視する。富が少数者に独占され、小さなパイを弱者同士で争う憂さ晴らしか、過激な意見を示しSNSで多くの「いいね」が欲しいのか……。だが、本当にそれでいいのか。》
 ここまでが起こしの部分。続く「承」では、関東大震災のおりの朝鮮人迫害についての記述となっている。デマで何人もの朝鮮人が殺された事実を挙げて、《支配する側、される側の敵愾心に加え、日本にやって来た朝鮮人労働者は日本人労働者の仕事を奪う競争相手だった。》
 ここが味噌ですな。当時の状況を書いているように見せかけて、現在の問題を潜ませている。このコラムの執筆者は、移民受け入れ賛成と見ていい。
 そして「転」である。
震災で頭をもたげた敵意という魔物は、「暴支膺懲」「鬼畜米英」など、その後、姿形を変えながら、世界を敵に回した戦いで亡国にするまで日本をさいなんだ。》
 関東大震災朝鮮人迫害を日米戦争の敗北にまでくっつけてきた。姿形を変えてしまえば、白村江の戦いだって元寇だってなんだってくっつけられますわなぁ。
 そしてつきに「新潮45」の「LGB・T」廃刊の問題までひっつけてきた。なんでもありだな、この編集委員。打つのが面倒くさいが、文末を引いておく。
《私は右でも左でも、どんな言論容認されるべきで、あらゆる制限は、言論の自由多様性を損なうと考えるから反対だ。》
 まともなことを言っている。言論(ペン)は暴力(剣)ではない。言論であるならばどんな発言であろうと自由な場で干戈を交えるべきだ。
《ただし、敵意を呼び起こす言論には社会を破壊する毒があることを、放つ者は自覚すべきだ。》
 ペンは剣よりも強し。ときには言論が社会を変えていく原動力になることもあろう。そして、言論には、少量でも毒が潜んでいなければ味もそっけもないものになる。朝日新聞はかつて、その後の日本人の誇りを破壊するほどの大量の嘘・デマを紙上に盛ったよね。その反省もせずによく言うよ。自覚するのは朝日新聞、おまえだ。
《破壊が巻き起こす諸悪の責任も取らねばならない。今日も敵意が売り物の雑誌が書店に並ぶ。責任逃れは許されない。》
 まず責任をとるのは朝日新聞であることは論をまたない。そしてこの論説委員言論の自由多様性を損することを「反対だ」と言いながら、ただし「敵意を前面に出す言論は許さない」と言っている。いや、少し腰を引いて「敵意を前面に出す言論の責任逃れは許さない」と言う。
 言論が正しい情報に導かれているとするならば、その中に「敵意」のようなものが包含されていても、それは正しい言論ではないのか。このコラムのように、古い非違を前段で持ち出してきて、いかにも「新潮45」の言論が「朝鮮人迫害」と同根のものであるかのようなミスリードを図っている。

 最後にタイトルについて言いたい。「無知が生む敵意」ってなんだ。そりゃ朝日新聞編集委員様は偉かろう。上から目線で国民を「無知」と言ってはばからない。何様のつもりだ。