2月29日はBon Iver@新木場スタジオコースト
Justin Vernonのワンマンバンドみたいなもんですが、今回は8人編成での来日。
JustinがVo,G,Key。
その他は
・G,Sampler
・B,Cho,Key,Sax
・Dr
・Dr,Key
・Cho,G
・Cho
・Cho

という兼業で頑張る働き者だらけの編成。3人並んだコーラス隊のお姉ちゃんのうち一人だけアコギかき鳴らしていたり、動的な曲ではツインドラムでどっかんどっかんやってるのが、静かな曲ではドラマーのひとりはドラムキットの横に置いてあるキーボード弾いてたり、バンドの甲斐甲斐しい働きっぷりを見ているだけでも随分楽しい。こういうの大好きなんです。
そして音源でも随分とレンジが広く静と動のコントラスト素晴らしい曲が多いのが、ライブになると音源の比じゃないレベルのレンジとコントラスト。鳥肌立つわこれ。

正味華のあるバンドかっつったらそんなの皆無ですよ皆無。でも地味でも評価されずっと続いているバンドっていうのは概ねライブがすごいのだよということは、最近ようようわかってきたことでありまして、そして彼らの場合の評価はグラミーまで取っちゃうレベルのそれですから、そりゃこれくらいはやっちゃうわけです。やっぱアメリカはハンパない。

    • -

3月2日は生ハムと焼うどん赤坂BLITZ

もうこのポスターの時点でいろいろ彼女たちが勝ちなのは確定なんですけど、ロフトプラスワンでは「まだ余っている」と言っていたチケットも無事完売、かなりミチミチに入って目標の1000人は優に超えている状態。

開演予定時間の2分前、幕前にかかっていたクラシックに覆い被さるように突如野々村元西宮市兵庫県議の号泣音が流され、会場全員意味わからず混沌とした空気の中スタート。
それ以降何が起きたかの事実関係はナタリーに任せるとして、1時間半以上の長丁場、フリーMCはアンコールの時だけで本編は完全に作り込まれた歌とコントのみ、寸劇も完全に1本の大長編ストーリーになっていて、時々すごい勢いで話が横に逸れていっても最後には伏線全部回収するとか、話の中にも抑揚があって「まさかここで生うどんに泣かされてしまうのでは」みたいな感動的なシーンになると見せかけておいてから落としてくるとか、恐ろしく手の込んだことをやっているのに、「下衆」「茶番」「文化祭」的な雑なノリもきっちり残してあって、もうこのバランス感覚は、この本気のいちびりっぷりは何なのだと思う。ああもう素晴らしい可愛い。

正味1000人も入れば大半は、噂を聞いてやってきた「どんなもんか品定め組」なわけですよ。だから最初のうちは場の空気も相当に冷静な感じだったのですが、それ以降完全に2人の女子高生が主導権を握り、まさに「徐々に場がアガッていく」感がひしひしと伝わってくる状況となり、多分最後には観ている全員「ああもう素晴らしい可愛いジャンガリアンかわうぃー」な気持ちになっていたと思います。そんな場。
そして全員品定めした結果「こいつらは生で観んとあかん」ことにも気付いたことでしょう。ロフトプラスワンでの私のように。おめでとうございます。

次は3,000人クラスのホールということですが、東京で3,000人クラスのキャパで「ホール」と呼べる場所は2カ所しかなく、かつ「ベイビーレイズもやった場所」というヒントも出たのでつまり水道橋の、入場した後心配になるくらい下に降りる羽目になるあそこになるわけですけれど、何か今回のライブの前後あたりから一気に口コミが吹き上がってくる感じがありまして、これが「ポリリズム」直後のPerfumeとか、ももクロの非Z時代の末期あたりに似ている気がしてならない。
もちろん、SNS等発達して、口コミが可視化できる状況は当時とは比べ物にならんレベルなので、それでもって結論出せるわけではないのですけど、でも何かとてもワクワクする。正味次の3,000人はこのまま行けば即完に近いんじゃないでしょうか。頑張ってチケット取ろう。

そしてこのまま一般流通CD出さないまま3,000人まで行ったら面白い。今のこの「興行」時代を象徴するスターですよ。でも物販でCD買ったら、前回は東のお父さんが1枚1枚手焼きで焼いたCD-Rだったのが、今回は普通のCDだったので少し進化している。