ボン書店の幻

ボン書店の幻―モダニズム出版社の光と影 (ちくま文庫)

ボン書店の幻―モダニズム出版社の光と影 (ちくま文庫)


1930年代に新人詩人の作品を美装本で出し続けた「ボン書店」店主を追うルポタージュ。
この本に描かれる「ボン書店」店主・鳥羽茂の姿は、早世の映画監督・山中貞雄を連想させます。というか、志し半ばで死んでしまい、後世、忘れられた存在になってしまった人、すべてを思い浮かばせます。かっこよく言えば、そういった人たちへのレクイエムですよ。この本は。
不遇をかこち、何も持っていないくせに、だからこそ何か出来るはずだと、やり場のないルサンチマンを抱えてる皆さん。オススメです。