第六十二夜 KINGSBURY'S "THE SELECTION" Bowmore Distillery

仙台は国分町の端っこで。

KINGSBURYというのは蒸留所ではなく、
蒸留所からウィスキーを樽ごと買って瓶詰めして売る会社の
の名前です。ウィスキーの世界ではこういうたちをBOTTLER(瓶詰業者)と呼びます。

一般的にボトラーズと言うと、何かすっごいレアな樽を
秘蔵していて高価な商品を作っているイメージ。
バーのカウンターで出会っても後ずさりしてしまうのですが、
このTHE SELECTIONシリーズは良い樽を見定めて買うボトラーズのウィスキーをオフィシャル(蒸留所が普通に売ってるやつ)並の価格で販売するというコンセプト。

このボトルも、ちょっと挑戦してみようかなと思える敷居の高さでした。

前置きはさておき、ざっくりいってしまえば若いボウモア
まだ原酒の蜜香と甘さがはっきり残りつつ、そこに溶けきっていないピートの煙たさがかぶさってきます。

しっかり熟成するとこの二つの極が渾然一体となって
複雑な風味を構成するのですが、この段階ではまだそうはなってない気がします。

おいしさではなく、興味深さ。そんなボトルでした。