なんで映画を観るのか??


 今年に入って、1月から一人暮らしをはじめてもうちょっとで一年が経つわけですが、この一年で自分に課したものとして「映画を100本みる」という門がありまして。なんでかって、まあ単純に好きだからというのもあるのですが、いろんな「物語」を自分の中にストックしたかったというのがあります。


 自分の仕事は「プランニング」といわれているものですが、プランニングってなんやねんと。プランニングの対象がなんなのかにもよるのですが、いわゆる「戦略立案」をプランニングと呼んでいるわけ。「戦略」というからには”戦”なわけで、相手がいるわけで、それは「クライアントと、クライアント様の競合」の間の戦いでもあるし、「うちと、うちの競合」との戦いでもあるのです。その戦略が本当に勝てる戦略かどうかは、純粋な意味では「戦ってみないと分からない」のですが、それでは我々のプランは売り物にならないわけで、その戦略に「確からしさ」が必要なんだけど、その確からしさは「論理的に筋が通っているか」に多くかかっていたりします。


 でもですね、物事の筋道は、論理性だけではないんじゃなかろうかと思うわけ。人が一番身近に、一番親しみを持っている「筋道」って、人生だと思うんです。人生は無論、「戦略」だけではないのですが、「戦略」は「戦略」である以前に、ストーリーだと思うし、それってガキんときに親に絵本を読んでもらったときから、蓄積されていくもんでしょう。どんなストーリーに触れて、心動かされて育ってきたかでその人の性格は決まると思うし、もっといっちゃえばその人自身のストーリーはそうやってつむがれていくもんだと思うし。ロジカルシンキングを勉強するということだけじゃだめでさ、「この人ってこういうとき、きっとこうすると思う」っていう勘所は絶対に必要だと思うんだよね。


 って何がいいたいかっていうと、「いろんなストーリーを知っていたほうが、人として柔らかくなれる」と思うわけです。


 プランニングはストーリーテリングでもあるなあ。だとすれば、いろいろな「物語」を知っていたり、体験したことのある人のほうがより、ストーリーテリング力は高いはず。そう考えれば映画を観まくることはソンではない。ただ、ストーリーテングがうまくなりたいなら、映画を構造的、メタ認知的に観るのではなく、ある登場人物に思い切り感情移入するような、そんな見方がいい。展開を読んだり、批評的に観ないほうがいいとも思う。「こいつ絶対死んじゃう役だわー」とか、「次こういうシーンくるぞ!」とか、たくさん観ていくとそういうに観ちゃうようになってっちゃうのには、気をつけないとね。


 もっと感性とか、右脳とか、意図を読み取らないで純粋に心を磨きたいですね。


 あと7本で100本切り完成。さてさて何を見ようかね・・・ いまんとこの今年のベスト3はこんな感じ。これを越えるやつをプリーズ!


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