心の病に「試し出勤」導入へ=国家公務員の職場復帰支援―人事院

 人事院は27日、うつ病など精神疾患で長期間仕事を休んでいる国家公務員の職場復帰支援策として、正式な復職の前に試験的に働く「試し出勤」制度を導入する方針を決めた。中央省庁では心の病による長期病休者の増加が深刻化しており、職場に慣れる準備期間を設けることで、円滑な復帰を後押しするのが狙い。年度内をめどに始める。
 試し出勤制度はリハビリ出勤などとも呼ばれ、職場復帰への不安軽減などに効果があるとされる。同様の取り組みをしている企業や地方自治体も多く、最初は半日勤務から始め、徐々にフルタイム勤務に戻すといったやり方がある。
 人事院は今回、長期病休中の職員が職場復帰する前の1カ月程度の間、試し出勤ができるようにする方針。その間は無給扱いとする。同制度については厚生労働省も昨年3月、心の病で休業した従業員の職場復帰支援策をまとめたマニュアルの中で、早期の復帰に効果があると紹介している。
(2010年7月27日 時事通信