2009-02-01から1ヶ月間の記事一覧

歳月人を待たず

今日の一枚は宮光園の屋根。ケラバという部分で、石みたいに見えるけど、左官仕事で洗い出し仕上げという。ガルシアマルケスの小説に「ママ・グランデの葬儀」というのがあった。家にあるはずだが本が見つからない。遠い昔のことだから記憶が違っているかも…

瞬間温度計

今日の一枚は瞬間温度計。先端を測りたい物の近くにもって行き、オレンジ色ボタンをピッと押すと数秒後に表面温度が表示される。今の温度は19.2度。事務所の日当たりの良いところにあるテーブルの表面温度だ。パッシブソーラーハウスで民家を再生したHさん…

大地に還る家

今日の一枚は宮光園。大地に還りつつある東三番蔵。宮光園の保存修復工事が始まった。初めて無人状態の建物を見たのが17年前だった。平成4年。西暦だと何年だろう?1992年かな。ややこしいな。 2006年に基本調査をして、2007年に保存修復のための実施設計を…

早口言葉の練習

右の写真は龍ヶ崎の民家の庭先にあった「ふきのとう」。ちょっと開きすぎか。 今日は講習会があった。テーマは「住宅瑕疵担保制度履行法」。これから後、住宅を造る建設業者は工事費に応じて供託金を法務局に預けるか、住宅性能保証機構に保険を掛けなければ…

足元を見る

今日も昨日の続き。柱の足元の話です。木で出来た擬洋風建築の柱は、ギリシャ神殿というかヨーロッパの古典建築の石柱を模倣したもので、石柱は元々は木製の柱だったというのが昨日の話。まことかどうか、パルテノン神殿のエンタシス(中央部分のふくらみ)…

アルバムタイトル

右の写真は中込学校の玄関の柱。この表面の丸いデコボコはギリシャ建築でフルーティングと呼ぶものの模倣だろう。ネパールだったか、ブーターンの木造建築の束柱にも似ている。束柱は何本も束ねて1本の柱にするのに対して、これは1本の柱を束柱風にしてい…

一期一会

今日の一枚は漆喰で出来た鼠。本日訊ねた龍ヶ崎の民家に住む。昨日は佐久の知人に会うために朝9時に事務所を出て夜11時に帰宅した。今日は朝9時に家を出て茨城の龍ヶ崎という所に午後1時に着いた。移築再生する候補の民家の下見をして、とんぼ返り。夕方7時…

サボテンにはチューリップが咲くのだ

今日の写真は佐久にある中込学校のステンドグラス。相棒がブログで「音楽の趣味が違う」と書いていた。趣味というよりは「音楽の聞き方」が異なるといった方が正確と思うのだが、今日は脱線して音楽の話。 大学に入り1人暮らしを始める時に、持っていた品物…

安土城と粗い石

今日の一枚は大谷石。切りだしたばかりの石の表情は少し緑がかかっている。 建築を題材にした小説がある。安土城を建てた大工の物語「火天の城」とル・トロネという修道院の工事監督の日記「粗い石」。前者は織田信長が一流の職人を集め最高級の素材と技術の…

お隣さん家

「小田原の家」の東側でも建築工事が進んでいる(今日の一枚)。昨日現場に行くと建て方が終わっていた。鉄筋コンクリートで出来た半地下室の上に木造2階建てが乗っかり、更に屋根裏部屋も有る。法律的には3階建てだが、床は4層ある。 こちらの建物はオー…

竣工検査

今日も小田原なのだ。 そんな訳で今日の一枚は「小田原の家」の対面式キッチン。 我々が普段仕事をしている山梨の山林地帯と違い、都会では建築基準法でいうところの竣工検査を受けなければならない。東京の日本住宅性能機構から検査官が来て、図面と建物を…

鎌倉街道

今日の一枚は勝沼宿に残る「古道」。何の変哲も無い道だが、勝沼の町歩きの際、引率のM氏から聞いた話では、これは中世の鎌倉街道の名残だという。 巾は概ね9尺、今なら2730㎜。狭いものだ。昔だからそんなもんだろうと思った。しかし意外なことに、古代の道…

保存要望書

今日は山梨県庁へ行った。JIA(日本建築家協会)のメンバーと2月13日の「アール・デコかも」の建物である山梨県庁第一南別館の「保存要望書」を出してきた。今日の一枚は階段室の天井を見上げた所。過剰な装飾から脱却して、こういった幾何学的なモチーフ…

写真撮影のリハーサル

今日も「小田原の家」オープンハウスを行った。 おかげをもちまして無事終了させて頂きました。8組19人の方に参加頂きました。建築主のKさん御一家、見学においでになった方々にお礼申し上げます。どうもありがとうございました。日本の伝統的な住まいは板張…

「大吉」の威力

今日は「小田原の家」見学会。相棒の方も甲州市の「星を見る会」に作品を出すことになっていたが、今週の週間天気予報では小田原も山梨も「1日雨」の予定だった。 パッシブソーラーハウスで曇っていたんじゃ、説得力がない。「星を見る会」だって星が見えな…

アール・デコかも

「小田原の家」オープンハウスまであと1日。何はともあれ新しい建物が出来るのはめでたい。 さて、建物を建てるとその分地面が狭くなる。土地がたっぷりあれば影響は少ないが、地面がない所では既存の建物を壊して新しく造りなおすことになる。老朽化して危…

元祖蒸籠倉

「小田原の家」オープンハウスまであと2日。やはり関係ないけれど今日も餅つきの話題。そんな訳で今日の一枚は蒸籠と釜そして竈のセットなのだ。 通常のお米を炊く時と違って、もち米は「蒸す」という。変だなあ「炊くんじゃないのか」と思っていた。見てい…

正調囲炉裏酒なのだ

「小田原の家」オープンハウスまであと3日。あまり関係ないけれど、予定通り今日は清白寺で餅つきを行った。 そんな訳で、「今日の一枚」は突きたての御餅。出来立ての熱々の餅は早速雑煮やら安倍川やら汁粉にして思い思いに食べた。餅は見た目よりボリュウ…

餅つき前夜。

「小田原の家」オープンハウスまであと4日。 だから、明日は餅つきをする。1月は遥か彼方に過ぎ去り、既に2月になっているが、「お隣の韓国や中国では旧正月だから丁度良いじゃないか」といった判るような判らないような理屈ではある。昨年、民家協会の会員…

珪藻土の鏝跡について

「小田原の家」オープンハウスまであと5日。今日は内部の珪藻土のむら直しを済ませ、吹き抜け部分の足場を外していた。 電気器具やら衛生設備器具の取付けで人の出入りが多く活気がある。明日からは掃除が入るので現場監督は清掃業者とも打ち合わせをしてい…

火の鳥ビル

新宿のパークタワービルで行われている「ミース賞展」を見に行った。ここでは過去20年間の受賞作品を展示している。今日の一枚はそんな作品のひとつ。手塚治虫の「火の鳥」には人間がこんな具合に見えてしまうエピソードがあった。 「ミース」というのはドイ…

10年ぶりのお化粧直し

このアトリエは甲府盆地を見下ろす勝沼の西向き斜面に建っている。夏の西日は強いが浴室から甲府の夜景を見ることも出来るのが魅力だ。予算に余裕がなかったので、企画寸法の柱と梁を使って、少ない材料を最大限使用し極力広い空間を手に入れることを設計の…

茅葺屋根の解体風景

今日の一枚は茅葺民家の解体風景。これは山梨県東部の旧塩山市上萩原にあった民家。屋根の中央部分の一段高くなっているところを「突き上げ屋根」とか「櫓造り」など言う。養蚕時の通風・採光の為に切り妻屋根の一部をこのように変形しているのがこの地域の…

仕事の精度

今日の写真は小田原の家。鉄骨で製作したバルコニーの骨組みを取り付けて、塗装した所。 普段手掛けることの多い古民家の再生では寸法通りに納まる部材は少ない。長い間に歪んだり狂ったりした建物に手を加えるんだから当然ではある。従って、仕事の精度より…

ぼやきの龍

今日の一枚は小田原の大銀杏の木。勝福寺というお寺の境内にあり、樹齢700年だとのこと。 小田原の現場に行くためには大井松田のインターから県道だか国道の255号線を小田原駅に向かって走らなければならない。この道は通行量が多く、たいした距離じゃないの…

立春の前日

今日は節分の日。我々の事務所にも近くの菅田神社から毎年豆を撒きにやってくる。だから今日は玄関ホールにあちこち小さな豆が転がっている。 塩山の町中では緑色の鬼(青鬼)が闊歩していた。彼は本来追われる立場だが、仲良く豆まきの人と歩いていた。平和…

海岸の家

今日は昨日の続き。 今日の一枚は太平洋に面した断崖の上に建っている「海辺の家」。この家は窓の前面いっぱいに海が広がっている。地形的条件を活かし「海岸で暮らす」という一点に的を絞った計画だ。晴れた日・荒れた空・真夜中・明け方・夕方、海はここか…

「建築の世界」

今日の一枚は菅沼部落。 菅沼部落について最初に見つけた民家がこれ。 ここのお店には何故か「にしんそば」があった。献立も珍しいし、腹も減っていた。そこで、とりあえずここから見学をすることにした。合掌造りの内部に入るのも初めてだったので、コーフ…