2010-05-28
twitterってやっぱ怖いツールだと思う理由
私はtwitter礼賛論をずっと非難していたけれど
実はこっそり実名でやっている。
殆ど呟かないし、情報収集を目的に何人かの人と交流しているのだが
それも殆ど海外の人なので
多分日本人のtwitterユーザーのマジョリティとは違う使い方だし、
「革命的メディアツール」*1の魅力をわかっている人間とは言い難い。
しかしやっぱりtwitterは怖いツールだなとしみじみ思う。
私がtwitter礼賛論に与していなかった理由は今までにもいくつかあった。*2
togetterでホッテントリ入りしたものぐらいしか見てはいなかったのだが。
1.toolの仕様として致命的にデマに弱い
字数制限があり、共通のテーマを話しているハッシュタグの中では
話が盛り上がっていればいるほどTLの流れが速くなる。
その中でデマを流すと非常に効果的であることを何度も見てきた。
私が最初にこれを感じたのはチリの津波の時だった。
アメリカ発の嘘情報が流れて、訂正情報も流れたのだが、
正式発表されていない理由を邪推する人などが現れて、
TLを汚染していて訂正情報を探すのは困難という状況になった。
これはその後も、口蹄疫や中国がらみの話題で何度も目にすることになる。
わざわざ遡って訂正情報を探したり、
自分で一次情報に当たる人の少なさを実感した。
2.観測範囲によるバイアス
これはtwitterに限った話ではないのだけれど、
自分の観測範囲を世論だと信じ込ませる力が強いように思う。
1の原因にもなるのだと思うが、
「(自分の観測範囲である)TL上に溢れている情報*3が一般メディアに流れていないこと」
で既往のメディアに強い不信感を持ったり、
「実は自分達がそれを知らないだけで、合理的理由がある施策等を自分達の観測範囲内だけの情報から断罪する」
といったことがよく行われているように感じる。
これが併せ業になって
などといった言説にころっとやられるのではないか。
で、なんとなくは感じていたもう一つの怖いと思う理由を
今日初めて言語化することができた。
毎日新聞の記事を見比べたときに
結構な怒りがわいてきた。
東国原知事は27日の時点で
「引き続き経過観察を要請していく」といっていたし、
ブログの記事中でも
「49頭に症状は出ていない」と書いていた。
しかし毎日新聞には26日に発熱していた、とある。
私は忠富士の発症を考えれば家畜改良事業団の種牛は高確率で感染しているだろうと考えていたので
経過観察などするべきではないし、迅速な殺処分、または
それが埋却地の都合などで叶わないのであればワクチン接種を行うべきであると思っていた。
東知事の立場上、一度延命要請をすることは仕方ないかな、と思ってもいた。
しかし国側から「それは許可できません」
といわれた時点で引き下がるだろうと思っていたのだが
なお「引き続き特例を要請する」態度には正直あきれていた。
この意見への立場はいろいろあると思うが、本論はそこではない。
私が怒りを覚えたのは、
特別に経過措置を訴えていた知事が
26日に牛が発熱したことを把握していなかったように感じたからである。
これは東国原知事の主張を鑑みれば当然やっているものと思っていたからだ。
遠回りで申し訳ないが、これについて東国原氏を責めたいわけでもない。
私は自分と同じようなことを感じた人がきっとたくさんいるだろう、と思って*4
まず@higashitijiを遡れるだけ遡った。
しかし東国原氏への同情や、残念だ、という主張で埋め尽くされていた。
そのような発言そのものは否定しない。
感染していたことは残念なことだ。
しかしただの一人も知事の対応を非難する人がいないとはどういうことなんだろう、
と思ったわけだ。
今、このタイミングで非難すべきではない、と自粛するような大人ばかりなのだろうか。
私は東国原氏に多少なりとも否定的な意見を言っていた
@__pon_氏の発言を見てみた。
彼はこのように言っていた。
これを見て思った。
「言ったら顰蹙買いそうだから言わないけど・・・。」
そう、私自身も知事に@つけて発言すれば彼に意見をすることはできるし、
#kouteiekiでそのような意見を表明することはできる。
なんでやってないのか。
「絡まれるのがめんどくさいから」
だ。
@__pon_氏はかなり自分の立ち居地を明快にしている方のように思うが
彼も@higasitijiで言っているわけではない。
twitterではfollowerの数が影響力の大きさの指標になる。
私は小心者なので実名で戦闘力が16万もある東国原氏とそのファンにケンカを売る勇気はない。*6
followerの数を戦闘力に例えたid:tsumiyama氏は本当に炯眼だと思う。
ものすごい数のfollowerの数は、
私のような小心者が、そのステートメントに疑義を呈したい、と思ったときに
それを萎縮させる効果をおそらく持っている。
私がなんとなく思っていたtwitterの怖い点、というのはこれだったのだ。
だから私は変な発言を見ても、はてブで、刃の届かぬ場外で苦言を言うだけだったんだ。
私がそんなコスズルイことをやっていたのは
そういう理由だったんだけど、ちゃんと考えたことはなかった。
「係わり合いになるとめんどくさそう」
というのは本当によくないことであるのはわかっているのだが、
やはりめんどくさいものはめんどくさいし、
怖いもんは怖いのである。
そしてきっと私が勇気を振り絞って
意見を表明したとしても、それはきっと袋叩きをもたらすような気がする。
例えば
「非常時の知事にそんなこと言うな。」
とか、
「バカ松の肩を持つのか」とか。
袋叩きにあっても、
私の意見がまだ議論の俎上に上るのであれば
私の心の傷も浮かばれようというものだが、
あの速度ではきっとスルーだろう。*7
こうして東国原氏やきっこのような
followerの多い人間は反対意見をあまり見なくなっていくのではないか。
東国原氏が妙に強気だったのもその辺に理由があったように思う。
ほら、なんか怖くないですか?
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