2010-10-28
クソメンドクサイが鈴木亘のひどさをあげつらっておくことにする
鈴木亘氏のことはもとよりこれっぽっちも評価していないし、番組も見ていないのだが、
なので事実とは違うかもしれない。
あくまでtogetterからの読み取りなのであしからず。
まおそらく週刊ダイヤモンドの
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で書いてたようなことを書いてるんだろうが。
まぁ一言で言っちゃえば21年度財政再検証を読めよって事に尽きるわけだけどね。
1.歴史的経緯を無視
まぁ鈴木氏を見るに彼はとにかく「公」が嫌いで「民」を偏愛しているだけで、老人そのものを憎んでいるわけではないと思いますが、彼がやっているのは単なる世代間対立のアオリですね。仮に完全積み立て方式にしていたとして、未来の不見性から今の老人がこのように長生きする可能性を予知することはできず、急激な賃金、物価上昇により、戦後すぐの時期の保険料負担額では低すぎることを予見することは不可能であり、なおかつ彼らの親世代の扶養は基本的に家庭という私的な場で行われていたことも事実である。また至極当然のことであるが、年金制度が整備される前から人間はいるので、加入年数による傾斜*1により、制度の成熟に伴い、平均加入年数が段々と延びていく。つまり後の世代の方が負担期間が長くなるのは成熟までの間の必然的できごと。それを無視して生涯賃金に占める負担/給付比を計算する意味あるのか。
2.老人間の財力格差を無視
金融資産1400兆円の6割を老人が持っているといった上で、若者が老人の世話をするのをやめようといっているのだが、家計調査(貯蓄・負債編)調査をみると、60代以上の世帯で老後の生活に公的年金をのぞいて必要といわれる3000万円以上の資産を持っているのは3割程度しかおらず、7割は夫婦で生活するために必要な貯蓄を持っていないと考えられる。それで?貧乏な老人は死ねとおっしゃるのかね?それとも老後は資産を没収した上で年金だけで暮らせるような年金制度を整備してくれるのですか?だいたい日本の今までの社会では30代で最大の借金(大抵住宅ローン)を抱え、50代で年収ピークを向かえ、60代からは資産を食い潰して生活する、というスタイルであった。問題は非正規雇用の増加などにより、若者の収入が増えないことであって、老人の人生プランを責めるのはおかしいだろ。更にいえば、老人の割合自体が増加し続ける社会で、総量としての金融資産を老人世代が持つことを取り上げる意味があるのか?平均的な二人以上の世帯では下の図のような推移を辿っている。若者は独居率が高いので、世代全体の平均にすればもっと低くなるだろうが、世代を経るごとに貯蓄額を増やしていく傾向は今も変わってはいない。
3.積立方式がばら色で賦課方式が悪であるかのような主張
積み立て方式では巨額の運用が必要になるのだが、それこそリーマンショックのような大不況や急激なインフレがあった場合どうするんでしょうね。全員全資産個人型401K状態ですか。さらに今積み立て方式への移行をすれば若者にとって完璧な未来が待っているような言い振りをしながらいわゆる常識中の常識である”二重の負担問題”に触れていないのは明らかな欺瞞であろう。現在の高齢者はもう収入がないのだから新たな保険料負担を課す事はできない。また現在の現役世代自身にも積立不足が発生するため、その分は税金で負担するしかない。現在の段階でさえ年間35兆円の支出がある年金制度は2020年には50兆円を超え、2060年には100兆円を超える予定だ。しかも金融資産は老人の死亡とともに、相続税によって目減りしていくわけだ。老人資産を当てにしたところで現役の負担が避けられるはずがない。自身の保険料負担に加えて、現在働いている人の積立不足分と現在年金を受給する人の積立不足分を、国債経由にしろなんにしろ必ず最終的には税金として負担することになる。これが二重の負担問題である。蛇足だが鈴木氏は言及していないが、税方式への以降にも問題がある。それは累進性を持たすことができないことである。現在の年金制度では所得にほぼ比例して保険料が上昇し、報酬比例部分と定額基礎年金部分に分かれていることで、将来もらえる年金の所得代替率は低くなるように設計されている。税方式でどのように累進性を持たせるのか、なかなか難しいところである。
当然だが2050年水準はインフレ率がかかっているので高くなっているに過ぎないことは留意。税方式にはもう一つ弱点があって急激な経済縮小により税収が落ち込んだときに、保険料によって厳密に支給額が決定されている年金とは違い、給付カットが起きやすいというのはリーマンショック後にどこぞの国が示してくれていることですね。鈴木氏の言うように、我慢できる人には我慢してもらうとしてそれをどのような形で我慢してもらうのだろうか。報酬比例部分がなくなったときに高収入者の年金加入へのインセンティブがなくなれば当然困るのは貧乏人なのだがそのことに頭がまわらないんだろうな。あ。最大のヤツ忘れてた。使用者が負担してる半額分。俺は年金の税方式を言う連中のほとんどがコイツをなくすためだと思ってますけどね。まぁいいや。
全然違う。保険料と税金というのは性質が違う。保険料は完全にヒモがついているが、税金にはついていない。それがもたらす違いは3で述べたとおり。簡単にカットされうる。みんなの大好きな事業仕分けなんかでね☆鈴木氏が言うように生活保護の方がお得だと本当に思っているのであれば年金の保険料を払うのをやめたらいいよ。生活保護の捕捉率*2はこれから悪化する一方だろうが、今現在でも20%ないといわれてるけどな。好きにしたらいいさ。
5.4.1%は甘い見込みか。
これは反論ではないけれど。とりあえず財政再検証で仮定している名目利回りは経済が中位に推移したとして4.1%となっているが、勘違いしてる人も多いと思うが2015年から2039年までの15年間は経済成長率としては平均的に0.8%を仮定している。年金の運用は国債を主にしているのでおそらくではあるが長期金利の上昇予測が前回の見込みよりも運用利回りを引き上げさせたのだと思うし、現状の国債残高を思えば長期金利の上昇予測はまあ妥当だと個人的には思う。これは別の論争を起こしそうなのでほうっておくが。実際4.1%というのは個人的には別段むちゃくちゃな数字だとは思わない。あまり知られていないだろうが、21年度はGPIF*3は+7.91%、額にして9兆2000億もの黒字を出していて、100年に一度と言われる金融危機のマイナス分をほぼ取り返しつつある。100年に一度が本当だとすれば4.1%は個人的には無茶だとは余り思わない。また実際に必要とされる年金積立金の運用利回りは、その生値ではなく、賃金上昇率+なんぼであるかということが重要であることは当然である。
6.少子化について
結局少子化をなんとかしないと、どんな年金制度を設計しようが、老人>若者という形になるのはどうしようもないのだが、当然だが、いきなり子供がゼロ人になるなんてことはないし、人口構成から大体の人口予測と言うのはできるんですよ*4。調べるのめんどくさくなってきたんであれだけど2055年時点で1.2ぐらいだったと思いますけどね。合計特殊出生率が。当然これから先の出生率は変えられるんで、頑張って子供が生みやすい社会を作るのは当然必要だと思いますよ。私としちゃあ老人含め全ての人から取ることができる消費税で、社会保障を充実させて欲しいと思ってますけどね。まぁ二重の意味で無理でしょうけどね。消費税は上げられないし、財政健全化が時間が経てば経つほど苦しくなるんで、社会保障には周ってこないと思いますな。この辺は前に財務副大臣やってた峰崎直樹さんとかが書いてましたけどね。まぁ無理でしょうや。
7.スウェーデンは積立方式に移行した?
これはダウトだろうと思いますけどねぇ。普通スウェーデン方式と言えば確定拠出型で”みなし積立方式”と呼ばれることはあっても積立方式じゃないし。実際に積立金が積みあがってるわけじゃないから賦課方式と同様のリスクはあるわけだよな。もうめんどくさくなったので終わるけど。
おれは以上のような見解(特に4が)から鈴木氏の主張はアジテーションだと思うわけだが、思わない人がいても当然良くて、好きにしてください。反論していただいても答えないと思います。めんどくさいんで。わざわざ自分から年金不払いになりたがる人がどうしようが俺には関係ないし、俺が年金保険料を律儀に納めてじっさいもらえなかったとしても損するのは俺なんで、そん時にプゲラしてくだっさい。ではでは。


