[ご提案]客の本分
夜更け、行きつけの店で軽く食事を、と驚いた。
普段はすいてるのに、15席ほどのカウンターに人が鈴なり。
空きは一席!
ドアを開けてしまっては帰るにかえれず、
「お邪魔します」といいつつ、そっと座る。
「・・・・・・」
何か店の中が靄(もや)ってる。
探るように周りをチラ見。
げげげ。
現在、喫煙率100%でないの。
そら店内が白いハズだわ。(嘆)
帰るにも、いま緑茶割り注文したとこだし。
第一、店の人が訝るだろう。
まあ、かつては自分もスモーカだったし、今日は耐えよう。
それにしても、スモーカ受難。
となりの席では「もう一本喫いたいから、もう一本ビールちょうだい」とか
「おお、近くのコンビニでちょっと買ってくっから」とタバコが主役だ。
脱線。
お店選びの基準
外で食事するとき「目的」はいろいろだ。
もちろん空腹を満たすのだろうが、
今日は安ければどこでもいい、とか
早ければ何でもいい、とか
誰かと一緒なら「ゆっくり話がしたい」とか、
和食でなければもたれる、とか
今日は美味しいワインが飲みたい、とか
結構色々。
料理のうまい店だが、いつも店内は「大喧騒」なんてところへお客と行ったことがあるが、「怒鳴りあうように」しなければ話ができないのには閉口する。
逆になーんにも美味いものなどないが、
とにかく空いている、とか
とにかく遅くまでやってる、とか
とにかく安い、とかそんな理由で行きたいときもある。
自分などはともかく「今すいている」という理由で選ぶことも多い。
それで入った店が満席ではムゴい。
お店にも神の目を
煙るカウンターの上で夢想。
ほんの、ちゃっちいカメラを置くだけでいい。
それが常時見られればどんなにいいか。
しかも、それが店側の意向も反映させられれば、言うことナシだ。
店内に男性客が多くバランスが悪いな、と思えば
・ これから1時間、女性客30%オフ、とか
本日のお薦め商品の牡蠣(かき)の売行きがよくなければ、
・ 牡蠣ご注文の方によく合う白ワイン一杯サービス
なんてのもいい。
最近はスモーカも気遣うので
・ 今の時間、スモーカ大歓迎!
というのもアリだろう。
そして、そんなのが今のグルメサイトよろしく
・ 四ツ谷駅から半径一キロ圏のお店、とか
・ イタリアンで鮮魚の充実した店、
とかそんな項目で「検索」できればいい。
携帯電話で九分割して表示。
なんとなく雰囲気がよさそうで、空いてるようならその場から予約できる。
お薦めメニューも分かるし、もちろんクーポンだって着いている。
あそこはいつも混んでるから。
と思ったら「二回転目」で意外にすいていたり。
飲食業では客の回転率、はとても重要なファクターだ。
店側の情報をこまめに出せば、まだまだ利益は上がると思うのだが。
反対に、今のグルメサイト、場所を限ったり、予算をみたりして「本当にいい店」を探すには全然物足りない。
居酒屋のweb2.0はこれからだ。
「店の個性」をきちんとアピールできるような工夫はまだまだ足りぬ。
店主は、もしアピールする内容がなかったら「自分の店作り」を正面から考え直すことだ。
会社経営と同じである。
そんなサイト、誰かやってくれないかなぁ。
ないなら自分で作っちまうか。
「すいてる?ドットコム」とかどうだろう。
などと思いながら、だんだん目も痛く、喉もイガイガしてきた。
そろそろ引きあげよう。