いく度目かの忘年会の思い出。
『出会いがないんですよぉ…』
行きつけの飲み屋で、ボソりとつぶやく妙齢の女性客。
聞くとはなしに聞いているうちにムクムクと気づく。
「出会いがない」のではなくて、本人に出会う価値がないのではないか。
聞いていると、職場で仕事にはいっこうに情熱はなく。
上司や同僚の悪口三昧。どうやら給湯室が、その根城らしい。
趣味もなく、また親元に住んでいるらしく、自宅では学生時代さながらに親に悪態をついているらしい。
そんなことを聞くうちに、なんとなく彼女の生活の輪郭が見えてきてしまう。
ひょっとしたら、誰も彼女を紹介したり、また出会いがあっても続けて会いたい、と思わぬのではないか。
出会いを遠ざけているのは彼女自身、だったのだと傍目に気づく。
こういうことは意外に多いのではないか。
出会いは作れるもの
ポジティブにいく。
したがって、好みの異性と出会いたい、とか
いい仕事に転職したい、とか
まあいい家族(関係)を作りたい、とか、なんでもいい。
そう思えばシメたものか。
いい男(や女)に出会いたければ、それにふさわしい「風」になればよい。
いい仕事など、「デキる奴」には自然に回ってくるものだ。
いい家族関係も自分から。
自分がDV野郎で「よい家族関係を」とはハナからムリだ。
そんなことだったのだ。
出会いが欲しけりゃ作りなさいよ、と。
そんなことを一人思ってクスクス笑っていたら「何か楽しそーですねぇ」と声をかけられ、どっきり。
今年も、いいことがありそうだ。