藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

守りに入らないこと。

昨日は音楽教室の発表会。
日頃から音楽を志していて、プロとアマはどれほど違うか、は知っているような気がしていた。
クラシックの教室の発表会でも、あまり「アマとプロ」が混成で演奏する、というのはない。
ライブハウスでの発表会は、そうした妙な垣根がなく、また聴衆との距離はわずか一m。

プロのミュージシャンは、みなこの距離で、何の躊躇もなく自分のパフォーマンスが出来る人なのだ、と改めて感心した。
そこには「ライブ」でだから培われる強さとか、聴衆の反応を吸収する力とか、表現する力、など「室内」でグズグズしていてはまったく得られない生の感覚があるのだと思う。
普段、街中のライブハウスに行っても、まったくそんな感覚は味わえるけれど、こと「自分が演じる側」になる機会はなかなかアマチュアにはない。

昨日は、結果惨敗したけれど、それでも「演じる側に立つ感覚」がどれほど重要か、ということを身に沁みて感じた。
どんな大勢の前に立って話すプレゼンテーションとも違う。

街頭に立つ数名の聴衆の前で、裸で立つパフォーマー

″プロミュージシャンの凄み″はそんなところにあるのではないだろうか。

この年にして、久しぶりに「初心回帰」を実体感した一日だった。
つくづく「守り」には入りたくないものである。