藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

されど居酒屋。

社会人になってそれなりに色々と珍しいものも食べてきた。
高級店もB級もあったけれど、究極には「居酒屋」ではないかと思っている。
いつか居酒屋をやりたい、とどこかで思っているけれど、そうはいかない。
自分などが今さら解説することもないが、居酒屋というのは奥深い。
「居酒屋」というネーミングだけでも素敵なのだが。
その数の多さと、幅の広さといったらそれだけでも大変なものである。
旨い酒肴の店もあれば安さで勝負の店もあるし、接客とか店の雰囲気がえもいわれぬお店もある。
どうせなら美味しいつまみと豊富な種類の酒を置き、食事も一品料理も充実して、と思うがそんなに簡単なことではないだろう。
素人は飲食業には手を出すな、とは商売人たちの金言だけれど、それほど参入は簡単そうだが奥が深いのである。
多くの中小企業経営者が一度は手を出し「大体が手を引っ込める」のが飲食の魔力を現していると思う。
それにしても居酒屋で店主と「居酒屋談義」をしているのは楽しい。
「俺はこう思うんだけど」
「いやー、十年も前にやってみたんですけど続きませんね」
といったやり取りをしているくらいがせいぜいだろうか。
先日某居酒屋で先生とも言われるライター氏と隣同士になったので聞いてみた。
「居酒屋の魅力を一言で」
「客と店主だろうね」とのこと。
お題は永遠に続く。
客でいるのはちょっと悔しいけどただ楽しいものである。