藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

まず学ぶ。


自分は、学生時代から偏差値を上げるためとか、入試問題を解くための勉強にはあまり意欲を持てなかった。
成績が良かったり、スポーツに秀でた人を見ると羨ましいというか「カッコいいなー」とヒーロー視したりはしていたけれど、そのために何かひたすらに努力する、という気持ちの原動力は湧いてこなかった。

勉強って大事だなぁ、と思ったのは社会人になって自立した途端のことだった。
「これからの自分と勉強」が直結しているな、と俄かに感じたのである。
入ったのがIT業界だったこともあり、ほぼ分からないことばかりだったので勉強していて何かが身についている実感も感じ易かったこともある。
別にIT関係のことだけでなく、社長がいて部長課長がいて、お客がいてメーカーがいて「会社ってこういうものか」とか。
上司がいて部下が出来て、彼女や友人もいて何か自分が「ようやく社会の一員になっているらしい」という実感が得られてきたことも時分にはとてもリアリティがあったのである。

社会にはエリートと言われる人もいるし、ホワイトカラーとかブルーカラーとか称される人もいるけれど、何となく重要なことは「伸びしろ」とか「勉強」ということなのじゃないか、と最初の数年で感じたのである。
それから遅ればせながら、自分なりに進んで勉強するようになった。
多分それまで「からきししていなかった」ことが却って引き金になったように思う。
(つづく)