藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

リーダーの仕事。

yomiuri onlineより。

UR対策費「じゃんじゃん使った」元農相ら反省

政治や官僚の機構は時代と共に複雑になっていくのは仕方がないと思うが、それにしても嘆息する。
まだこうした反省の弁がおもてに出てくるだけましだということだろうか。

「何が農家にとって良いのかという点が抜けていた」「じゃんじゃん使ってしまった」――。

当の為政者にこう言われてしまっては二の句が継げぬ。
政治家がこれをいっちゃあお終いだろうと思うが、今の日本の現実でもある。
政府の各省庁の出す補助金一覧を見てみれば、だれもがため息をつくに違いない。
誤謬ということばがぴったりだ。
それぞれの補助金には個別の意図があるに違いないが、その全体像は出鱈目なパズルのようで、一体優先したいのは何なのかということはさっぱりわからない。
挙句、今度は「補助金申請のプロ」が出現し、補助金のための営業などが流行している。
役所の側も審査主義だから、申請されたものについては形式審査をせざるを得ない。
政治の上での理念と、それを実際に運用することの難しさを間近に見る思いがするのである。

日本の国自身が過去最大の借金をしているのに、一方補助金や海外支援は必要だという。
個別の事情は分かるけれど、家計は一つだ。
自分の一家の家計なら、どこかで「決行するものと諦めるもの」を決めねばならない。
国としてそのような視点で判断できる人物が必要な時代になっていると思う。
理念は大事だが、分析する力がないと実務は迷走するものじゃないだろうか。

UR対策費「じゃんじゃん使った」元農相ら反省
「何が農家にとって良いのかという点が抜けていた」「じゃんじゃん使ってしまった」――。
自民党が12日開いた農林水産関係の会合で、1993年に合意した関税・貿易一般協定(ガット)のウルグアイ・ラウンド(UR)の対策費6兆円の使い道を反省する発言があった。
 UR対策費は温泉施設の建設や農道の整備に投入されるなど、バラマキと批判された。出席した元衆院議員の谷津義男・元農相は「効果は2兆円にも達しない。農林族(の議員)や私が悪かった」などと述べた。

 自民党は、環太平洋経済連携協定(TPP)の大筋合意を受けた国内対策を17日にまとめる予定だ。小泉進次郎・農林部会長は「持つべきものは良き先輩だ。率直に述べてもらった。意欲ある農家が展望を持てるようなTPP対策にする」と述べた。