藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

神の声。

ついにリクルートが「高校生の職業適性や進路診断」を始めるという。

だいたい、最も難しいのが「人対何か」の相性の予測だ。

男女とか友人との出会いもそうだし、家族との関係とかもそうだ。
"個人と職業の相性"も永遠のテーマと言っていいだろう。

あなたにはこの仕事が合うよ。とか
あなたと彼とはぴったりだ。とか

不動産の価格とかを予想することはできても「人と物の相性」というのは実に難しい。
会社の人材採用とか、あるいは異性との出会いとかが「決定的な解」を持たないのはその証左に違いない。

うまくいった理由(あるいはしばしば「うまくいかなかった理由」)を後付けで色々解説することはできても、「それ」を事前に公式に当てはめて予測することは難しい。
(もっともそれができてしまったら、実社会の面白さは半減してしまうだろうけど)

会社に就職するとか、
友人や異性と付き合うとか、
初めての店で食事するとか、
どこか知らない土地に旅行するとか、
そんなことが事前に「合うかどうか」を分かってしまっては興醒めだとも思う。

そういう、一番厄介な「人間の性質」がいつしか完全に分析できてゆくとしたら、それはそれでまた違った景色になるだろう。

「自分にこの小説や映画や芝居は面白いかどうか」とか
「明日会う取引先の人とはうまく行くかどうか」とか
「まだ見ぬ彼女(彼氏)はどんな人か」とかが事前に分かってしまったら、興醒めだけれども自分たちはそれを知りたがるに違いない。
占いとか、○○の見分け方、とかいう自分たちの興味は尽きない。

自分たちは、そういう"不確実のコメント"が大好きなのだ。

分かったから必ず上手くいくかどうか、はまったく別問題だとも思うけれど。

リクルートHD、高校生の適性・進路をデジタル診断 教師の負担軽減にも
 リクルートホールディングス(HD)は2017年春から高校生の職業適性や進路診断の結果をデジタルデータで無料提供するサービスを始める。企業が採用活動で使う適性検査「SPI」のノウハウを利用し高校生の興味や関心、適性などを測るテストを開発した。定額制のオンライン学習サービスとも連携し、学習から進路まで一貫して管理することで効果的な指導につなげる。

 学校や教育委員会と契約し、実施した診断テストの結果をデータ化して提供する。1970年代に開発したSPIを今回、高校生向けに活用した。指導する教師はパソコンやタブレットなどでデータを入力・閲覧できる。生徒一人ひとりの適性や希望進路、学習状況をクラウドで管理し、適宜参考にしながら指導に生かす。経済協力開発機構OECD)の調査では日本の教師の勤務時間は週54時間と世界でもっとも長い。授業以外の課外活動など幅広い業務に追われる現場の教師の負担軽減にもつながるとみている。

 サービスはリクルートHD子会社のリクルートマーケティングパートナーズ(東京・中央)がてがける。大学・専門学校を紹介する進学情報や、約650の職業を動画などで紹介するコンテンツも提供する。リクルートマーケティングの映像授業配信サービス「スタディサプリ」と連携し、学習指導から進路相談まで一括管理できるシステムも提供する。

 サービス開始にあたって同社が現在約3500の高校に導入している大学や専門学校などの進学情報サイト「リクナビ進学」を刷新する。サイトや冊子で進学情報を提供する際、大学や専門学校などから広告掲載料を受け取っており、導入する高校は無料で利用できる。リクルートマーケティングは新サービスと連携するスタディサプリの導入校を、現在の960校から増やしたい考えだ。

 総務省は2020年までに全国すべての小・中学校と高校に無線LAN「Wi―Fi」を導入する方針。リクルートマーケティングは国が設置費用を補助して学校でのネット環境の整備が進めばサービスの導入にも弾みがつくとみている。

 将来的には小中学校での展開も視野に入れる。