藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

規制は人のためならず。

金融庁市中銀行の「過度なノルマ」を監視するという。
果たしてそんなもの監視できるだろうか。

お上と民間のこうした規制のやり取りを見るたび「お為ごかし」の無力感を感じるのは自分だけではあるまい。
何か問題が出て来れば次から次に規制が増え、減ることはあまりない。

世界的な低金利や日本の人口減など銀行を取り巻く環境は厳しい。
"預金を集め国債で運用すれば利益が出る収益モデルは崩れている。"
顧客を向いた商売の重要性が増している。

「預金を集めて国債で運用する」なんてビジネスモデルとしては噴飯モノだろう。
本当の競争の中にいないと、どんどん弱ることに自身が気付けるかどうか。

病気などで数日寝たきりになると、どんどん脚力が衰える。
「廃用性症候群」という。
仕事はそういう目で選びたいものだと思う。

銀行の営業ノルマ監視 金融庁行政方針、顧客本位求める

2016/10/20 0:52

 金融庁は銀行が支店や職員に営業上の過度なノルマを課していないか監視を強める。投資商品の販売や融資増を狙った営業目標の実態や業績の評価方法を検証。顧客不在の利益追求につながりかねない行き過ぎた目標の是正を促す。無理なノルマが不正を招いた米銀大手ウェルズ・ファーゴの例も念頭に、踏み込んだ対応で「顧客本位の業務運営」の徹底を求める。

 金融庁は近く公表する2016事務年度(16年7月〜17年6月)の金融行政方針でこうした姿勢を示す。顧客利益を最優先に考えたサービスの提供で、結果的に金融機関も安定した顧客基盤や収益を確保できるとみる。

 一般に銀行は、投資信託など手数料収入につながる投資商品の販売や融資の増加目標を支店ごとに設定、営業職員にノルマを割り振り目標達成をめざす。ノルマが行きすぎると手数料の高い商品を勧めたり、企業に不要な借り入れを求めたりしかねない。

 そこで金融庁は行きすぎた営業がないか、常時銀行から事情を聞き取る。企業からのヒアリングの際にも銀行の営業姿勢を尋ねる。

 職員の業績評価の方法も検証。「融資を伸ばし、投資商品を多く売った人が単純に評価されるなら実効性は上がらない」(金融庁幹部)ためだ。検査・監督を通じ各行のノルマや評価体系が顧客本位の姿勢とかみ合っているか点検する。

 米ウェルズ・ファーゴの問題は国内金融機関にとっても対岸の火事でない。金融庁の森信親長官は銀行の経営姿勢について「ノルマで営業を縛り、高い販売手数料や顧客に見えにくいサヤを抜ける複雑な商品に傾斜してきた」と厳しくみる。

 金融庁は顧客利益を最優先にした業務運営を銀行に促している。銀行が今月から生命保険商品の販売で受け取る手数料を開示し始めたのも、透明性を高めて商品選びの判断材料を増やす狙いで金融庁が求めたものだ。

 かつての金融庁は保険金不払いなどの法令違反に厳しい姿勢で臨んできた。現在は法令違反がなくても、顧客利益より自前の利益を優先する銀行に目を光らせる。

 世界的な低金利や日本の人口減など銀行を取り巻く環境は厳しい。預金を集め国債で運用すれば利益が出る収益モデルは崩れている。顧客を向いた商売の重要性が増している。