666vol.14 2006/7/16新木場

金がないので行く予定はなかったが急遽無性に行きたくなって一週間前に佐野塩シートを買って四時半過ぎに整理券をもらったら案の定立見(笑)つうかあの整理券番号で立見というのはおかしい。何かがおかしい。というか多分座ろうと思えば座れたんだが座ろうとしたら「すいませんそこ人来るんで」とか言われて座れなかったので席を探すのがめんどくさくなって立見に甘んじた。別に立見でも全然いいんだけど一日に何回も並ぶのが面倒だというか。一人で行くと整理券をもらって開場までの時間を潰すのが大変だし。することがないから新木場近辺をぶらついていたら、曇天の下一人で車も人もほとんど通らない倉庫や工場のある地帯を歩いていたらなんかひどく陰鬱な気分になった。陰鬱を通り越してなんだか怖くなった。おれは一生こんな調子かと思うと。こんな気分はカップルの人とかには一生味わえないことだろう。カップルの人がカップルで歩く気分がおれにはもう一生味わえないのと同様。つうかもう自由席自体廃止したほうがいいんじゃないかと思うのだが。全席指定で当日立見で。自由席だと整理券を配っても先に入った人が席取りという技が使えるので、整理券配付の意味がないと思う。おれのように毎回一人で見に行くしかない孤独な人間のクズは別に立見でもいいが、カップルで入って本来なら座って見れる整理券番号なのになぜか席が埋まっていて座れないというのは気の毒だと思う。
興業のほうはそんなおれの人生とは無関係に、奇跡的ともいえるすばらしい内容。今年見た興業の中ではベスト。当然生で見てはいないがミッドサウス4/1と並ぶ。666を続けて見ていると、毎回違う手法にチャレンジしているというか、興業をよくしようと努力しているのがわかると思う。前回の反省からか、今回は映像を最低限に押さえて(映像が流れたのは最初とメインだけ)試合内容で勝負している。これは個人的には正解だと思う。エンタメを映像よりも試合で表現するほうが、666のメンバーには合っている気がする。全試合いずれもレスリングの中に無理のない形でギャグが融合した、ほとんど奇跡といっていいものに仕上がっていたのは驚かされる限りだ。
第一試合・忍&ドS看守vsラム会長&佐野直&ナスティ・ブラックパンサー まずレフェリーのバーブ佐々木のセーラー服姿がアレ。試合巧者の四人+ラム会長というメンツなので普通に試合をしても好試合になるのは予想される。見どころは忍とドS看守がクロスセックスボンバーでブラックパンサーのマスク剥ぎを敢行・マスクを剥がれたブラックパンサーにセコンドのピンクタイガーがピンクタイガーのマスクを投げ渡すが、ブラックパンサーはそれを投げ捨てるというシーン。試合後ラム会長軍をエロス軍団に勧誘する忍だが、佐野「お前らのやってることはエロスじゃない。単なる性の安売りだ」ラム会長「お前ら、最近は小さい子供も見に来てるんだからいいかげんにしろ」と一蹴される。全体にある程度この人たちがどういう人なのかわかってないと何が面白いのかわかりにくいという難点はあるかもしれないが、ギャグとスピード感のあるレスリングが融合した「666スタイル」の象徴と言ってもいいようなすばらしい試合だった。メンズと須山の実況も相変わらず冴えているというか。「メジャーで何か嫌なことでもあったんですかねえ」「巡業中に色々あったみたいですよ。特に覆面の方」
第二試合・「根暗でポン!ネガティブレスラー大集合!」荊&助清vs殺害テラー666&小仲ペールワン 荊の動きがいいな。まだ数試合しかこなしていないはずなんだけど。あまりまともな試合を見る機会がない四人だが、全員けっこうできる。試合中何かが助清の逆鱗に触れたのか、突然助清がかわいがりモードになって殺害テラー&ペールワンをボコボコに。リフトアップスラムまで披露する始末。でもペールワンなんとか反撃。各レスラーの個性が出たけっこういい試合。荊の頑張りと殺害テラーの意外な試合巧者ぶりが光る。
第三試合・趙雲子龍vsアジアン・コンドル 試合中、中華風のBGMが流れ続ける前回と同じような試合だが特に今回は趙雲の運動能力の高さが光る。趙雲のちゃんとした試合ってのもあまり見る機会がないからな。それを言ったらアジアン・コンドルもか。試合はまむし酒をガブ飲みしてさらに赤マムシドリンクを二本一気飲みした趙雲が自滅。いい試合。
第四試合・isami&先輩vs宮本裕向&X Xは大方の予想に反して藤田みねぴょん。女装してスケ番姿の。まったくまともに動かない先輩のため、isamiがほとんど一人でがんばる。この試合では技のミスもなく、くわえ煙草で一服しながら試合をしてほとんど一本吸い切るという超人技を見せた。isamiは666に出る時が一番いいなあ。「ショーンキャプチャー!」も意味不明でよかったし。先輩のヤクを注射された裕向が「キャー!」と奇声をあげて敵味方かまわずなぎ倒す場面は笑い死ぬかと思った。裕向はあまり変なことをするイメージがないのであの「キャー」は強力。今回最も印象に残った場面は裕向の「キャー」だと思う。試合後はisamiの「今度、大日の桂で宮本と組んで伊東と佐々木と蛍光灯デスマッチをやります!宮本、ヤンキー二丁拳銃で一緒にバイクで入場しよう!」と全く場にそぐわない真面目なマイクで締めるが、試合内容がよかったので観客席も好反応。
この後さらに驚きの展開は続くが眠いので続きはまた明日…バカ社長が先生と呼ぶ男の正体とは?
人気blogランキングへ