卓球Dash!! (15)
- 作者: 本田真吾
- 出版社/メーカー: 秋田書店
- 発売日: 2009/12/08
- メディア: コミック
- クリック: 20回
- この商品を含むブログ (2件) を見る
彼女の愛する卓球でいいかっこしようとしてる内に卓球に目覚め、強敵に立ち向かう。
有り体に言うと、スラムダンクをパクった感のある内容ですが、なぜかMAXコーヒーを推しに推す
姿勢に惹かれてしまったようです。この程、15巻で完結しました、が、しかし。
問題は15巻です。これがなければ、敢えてこの日記で取り上げる事は無かったと思います。
14巻までは、ちょっと必殺技とか出てくるけど…あとちょっとMAXコーヒーとか出てくるけど
…リーゼントヘアの中からMAXコーヒーとか出てくるけど、一応正統派の卓球マンガという感じでした。
正統派すぎて面白くないぐらいでした。面白くないと言うほど面白くない訳ではないですが、
非常に少年漫画としては及第点的な、なんというか普通でした。
15巻で化けたんですよ。
作者のあとがきコメント曰く
『卓球Dash!!でやりたかったことのひとつが「卓球をバトルシーンのように見せる」』とのこと。
はい、誰がどう見てもバトルシーンです。そしてどう見ても不自然です。
マンガ内の1シーンで、聴衆が真顔で「おい… これってマジで卓球かよ…!?」とか言ってる部分が
あるのですが、既にそのツッコミ自体が異常です。そのツッコミは本来、卓球をやや逸脱したプレイに対して
放たれるべき物で、明らかに卓球でないプレイに対して行うべきものでは無いはずです。
状況はどう考えてもギャグなのですが、各キャラが真剣にその状況に付き合っている。
これは超シリアスな展開なんだとあくまで言い張る。
うーん、ピーク時の戦闘力は大和田秀樹を超えたと見た。
しかし確かに、そういうギャグ的物事をまるでカッコイイ物のように語り続け、押し通すという手法は、
ストーリー通しで行われていて、例えば作品名にしてもそうですし、戦闘時にMAXコーヒーのオーラが
浮かび上がるのもそれなわけです。
そう言う意味では、物語の集大成として最終巻に相応しい内容ではあるのかもしれません。
というわけで、この巻で本田さんへの脳内支持率がかなり上がったというわけです。
個人的には、この人の才能はちょっと読み切れないところがあって、絵は丁寧だし、程々に笑わせて
くれるのですが、普通から一つ抜きん出たものがあるようなないような…?
最終巻の様子を見ると、普段は色々バランスを考えて弾けるのをセーブしているのかなとも思うし。
とりあえず、次作品への興味が湧いてきた感じではあったりします。