2012-01-30 私の基本的な設定

先日のInDesign組版教室でちょっと紹介したのだが、私が段落スタイルなどを作成する際に気をつけていることを(おおまかに)ザッと紹介しておく。何らかの参考になれば幸い(画面は InDesign CS4)。
●まず、環境設定……
- デフォルトでチェックの入っている「スマートテキストのリフロー処理」(CS4以降)は、チェックを外している
- チェックを入れる場合は、扉頁が入ることが多いので「見開きページスプレッドを保持」にもチェックを入れる
- CS4からの設定項目…なので、当初はエライ目に遭わされた…左頁の扉が右頁に来たり…
「組版」の部分は以下の通り(私の場合は異体字を使用することが多いので、目視確認が可能なように)。
- 「テキストの回り込み/テキストの背面にあるオブジェクトを無視」はデフォルトではどうなっていたか…私の場合、あまりややこしい回り込み処理がないので、テキストフレーム設定の「テキストの回り込みを無視」で十分対処可能(もちろんフレームグリッドでもOK)
●段落スタイル設定の際は……
- フレームグリッドの場合の「行送り」値については、現状のような括弧書きの自動でもいいが、思わぬ結果を招く場合もあるので、基本文字サイズと同一の値にすることが多い(もちろんテキストフレームでは指定値)
- ここの「自動」(括弧書き)の値は以下の画面の「自動行送り」が適用される ※ちなみに、テキストフレームの場合のデフォルトは「175%」
- 「ジャスティフィケーション」の「コンポーザ」は「日本語単数行コンポーザ」を使用
- もしも「ベタ組み」ではなく、「メトリクスカーニング」を適用するスタイルなら、「OpenType機能」の「プロポーショナルメトリクス」にもチェックを入れる
- 「圏点設定」は(書体によっては)少し小さめに設定することもある
- 「弱い禁則」「調整量を優先」を基本に
- 「連数字処理」以下のチェックはOFF(その理由はあらためて…のつもり)
- もちろん求められる組み方により(その都度)変更はする
- 各設定の意味は検索すれば、しかるべき頁にすぐに辿り着くハズ
- 「グリッド揃え」をはじめ、「文字揃え」「行送りの基準位置」は事情が許す限り揃える
- おおまかに設定にヌケがないかは「一般」の画面で確認する
●段落パネル・文字パネルで関係するのは以下のような部分
段落スタイルの作成に際して、(デフォルトで)フレームグリッドあるいはプレーンテキストフレームからという条件によって設定が異なるのは、「文字の比率を基準に行の高さを調整」及び「グリッドの字間を基準に字送りを調整」のチェックの有無、「ジャスティフィケーション」の「自動行送り」の比率、「グリッド揃え」(サブメニュー)のチェックの有無など(曖昧な表現で申し訳ない…把握している範囲で)。
※「文字の比率を基準に行の高さを調整」のチェックの有無はフレームサイズをフィットさせる際には重要(変形方向にもよりますが…)
※相互にフレームの種類を変更した際に、チェックが無くなったり(残るモノも勿論ある)、「自動行送り」の値(比率)が自動的に書き替えられたりする挙動は一度ご自分で確認しておくことをオススメする。
2012-01-26 今が旬の「ここまでインデント」

「ここまでインデント」に関して昨日(2012.01.25)から今日にかけて話題になっていたが、ある程度の結論に達したのでここに纏めておく(作例はCS4)。
きっかけは @akatsuki_obana さんの
「左揃えのテキストに強制改行入れて「ここまでインデント」揃えようとしても行頭が揃わないのって、インデントマーカーの前後のアキ量設定が影響してる???」
という呟きだった。
その後のtwitter上でのやりとりは @mori_taksi さんが纏めてくださった コチラでご確認して頂くとして……
私は、当初は
ここまでインデント…設定した直後は最適値が適用されるが、2行目はアキ量(最適値)を無視した本来の字幅位置に揃えられる…なのでここまでインデント直前の文字の後ろアキを固定してやらなアカン…
という仮説を立てたが、「(行末)約物全角」では正常になるという報告を読み飛ばしており、@monokano さんからもご指摘があって……
【仮説訂正】ここまでインデント…設定した直後は行中の最適値が適用されるが、2行目は(ここまでインデント直前の文字の)対:行末の最適値に揃えられる…なのでここまでインデント直前の文字の後ろアキを固定してやらなアカン…
という一応の結論に達した。
これを検証しつつ確認してみる。
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以下のような作例を用意した。
- 1行目「なら、」の後ろに「ここまでインデント」を挿入(頭揃え)
- 3行目の「なら、」読点は自動ママ
- 4行目の読点は「文字後ろのアキ」で「ベタ」に半角固定(0%)
それぞれの設定と部分拡大画像は以下の通り。
- 1行目は読点の対:片仮名(50%)の設定に応じた位置に
- 2行目は読点の対:行末(0%)の設定に応じてベタの位置に
- 1行目は読点の対:片仮名(50%)の設定に応じた位置に
- 2行目は読点の対:行末(50%)の設定に応じて1行目と同じ位置に
●カスタマイズした設定(本来はツメ組み用)
- 1行目は読点の対:片仮名(12.5%)の設定に応じた位置に
- 2行目は読点の対:行末(−6%)の設定に応じてベタの位置より前に
これらから先の仮説 「ここまでインデント」…設定した直後は行中の最適値が適用されるが、2行目は(ここまでインデント直前の文字の)対:行末の最適値に揃えられる……は、ほぼ証明される。
蛇足になるが、「(行末)約物全角」の例のように両者が同じ値ならズレは発生しない。
で、それぞれの読点の対:片仮名の最適値を「文字後ろのアキ」で設定し固定すると……
- 1行目の読点を「行末約物半角」(1ブロック目)は「半角(アキ)」、カスタマイズした設定(3ブロック目)は「八分(アキ)」に固定
ここから、「ここまでインデント」直前の「文字の後ろのアキ」を固定してやることによって2行目のズレは回避できるということになる。
今までの例はカーニング設定は「和文等幅」の場合……
では、メトリクスを使用した場合は……
ご覧のように微妙にズレルので(メトリクスカーニングによって文字の前もツメられるので)和文の場合、メトリクスカーニング適用時は「ここまでインデント」の使用は適切ではない。
また、これはあまり知られていないことだが、(以下の画像の通り)「ここまでインデント」の前の部分には行長調整によるアキが挿入されない仕様になっているということも頭に入れておきたい。
※作例が不適当で誤解を招くかもしれませんが、私としてはこの仕様は好都合という認識です(コメント欄参照)。(公開日追記)
(以下、2012.01.31追記)
@abohsoy さんのこの呟きをヒントに、「ぶら下がり」を「標準」あるいは「強制」とした段落では、「ここまでインデント」直前の文字の前が(ぶら下がり対象文字である)句読点なら揃わないことを確認した。上に記した対処策:文字後ろのアキを「二分(アキ)」に設定してもダメだった。これは対:行末との設定によるのではなく、ぶら下がり対象文字であることが原因と考えられる。
(以下、2012.02.01追記)
もう少し説明を加えると……
「ぶら下がり」を設定した段落では、「ここまでインデント」の直前の文字が句読点の場合、2行目(ここまでインデント)以降は句読点の前で揃えられる。
つまり、ぶら下がり対象文字である句読点は、(上の考え方を援用すれば)対:行末に対しては文字幅ゼロとして認識されているから……ということになる。
※これはよく知られた“全角スペースを行末吸収に設定すると「ここまでインデント」が無効になる”というバグがあるが、そうした段落が「ここまでインデント」以降は全角スペースの前で揃えられるのと挙動としては同じ理屈。
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上の追記内容をtwitterにも流しておいたのだが、その後(当日)、同じくtwitter上で、@monokano さんから素晴らしい対処法が示された。→参照
今ふと思いついて、「ここまでインデント」の直前に「結合なし」を挿入してみたんですけど、これでバグを回避できるっぽいです!
これは「ぶら下がり」や「全角スペースの行末吸収」の際だけでなく、すべてのケースに有効であることをザーッとではあるが確認したことを報告しておく。
2011-12-24 「写植の時代」展のことなど…

大阪DTPの勉強部屋のサイトに「写植の時代」展の告知がされた。
チラシのpdf → ちらし-MC6.pdf
※アイコンクリックがベター
※印刷して配布など、ご自由にお使いください。
主宰者のえむさん@workstationmが精力的に準備に動き回っておられるが、私も元は写植オペレーター……イッチョカミをして、微力ながらお手伝いをさせてもらっている。
その関係で、ツィッター上でも最近は写植に関連した呟きが多くなっていた。
以下、最近の私のツィートを中心に(twitter上で多用する三点リーダーが表示されないが……)。
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●12/6 えむさんから取材同行の打診あり
明日、懐かしいMC-6に再会でけることに動いたらエエけど、アカンやろな
●12/7 当日
おお、そうだった昼からMC-6を見せてもらえる
MC-6かと思ってたけどちょい前の機種でしたね RT @workstationm: 写植機 MD-M型。機械としても美しいと思う。残念ながら電源は入らないけど歯車はカチカチ動いた!
●12/8
モリサワMC-6型写植機の横送りは「右から/左から」を切り替えながらゼンマイ様のモノを巻き上げる必要があったと記憶している昨日のMD-M型は(構造が違うのか、方式が違うのか)どのようにして巻き上げるのか判らなかったただ目の前にMC-6型があったとしても判らないかもしれない
なんで残ってるのか知らんけど見開きトンボ付きの電算写植の印画紙が20頁分出てきた
そうか、あれは昨日の手動機に載っていた文字盤か簡体字の文字盤(PRC-BG-B)かな
- チラシ案のpdfを見て……(現状のモノではありません)。
手動写植を操作していた頃数行に亘るツメ打ちをジャスティファイする場合には、空印字し行末の残りスペースをSPボタンで分割する仮名の前後は1回、読点は2回、句点は4回というような割合でスペースを割り振っていたこれなら1:2:4だが、1:3:6だったかも知れないという朧な記憶
逆に(字ギレの関係などで)指定行長を超える場合は、空印字して機械的に変更された文字サイズを元に戻して印字する行長や書体にも拠るが1字分程度のオーバーならほぼ問題ない今なら丁度マイナストラッキングを掛けた状態
もちろん空印字の際には隣り合う字の形状によっては食い込みツメ(いわゆるペアカーニング経験値に依存)を施すが、それは機会が記憶してくれるので、実際に印字する際は文字を拾っていくだけ以上、(マイコン搭載、空印字機能付き)手動写植機の本文ツメ打ち私の場合
「機会」は「機械」の誤植でございます
●12/9
これだけ見せられても何のこっちゃという方が大半やろなぁ URL
さすがー、ほぼ正解単位はn/32em但し基準は30Hの枠からこの数値を詰めても2Hは残る当時はサイドベアリングという用語さえ知らず RT @koikekaisho: サイドベアリング、単位はエム
最小駆動単位が1Hであった頃モリサワの本体を使っていた頃、写研のMM-OKLとBK-OKLだけなんとか入手したツメ文字盤はあったと思う(モリサワはあったマイコン制御に非ず)が入手できず苦労した
当時、英字フォント(前付き)用などに16Q基準の他Q数への換算表があった16Qで12H送りの場合、12Qなら9H、10Qなら8Hという具合最小駆動単位が1Hなので切り上げないと詰まり過ぎる(ということだったと思う)32Qであらかじめ印字しておけば換算は割と簡単だった
本格的に動きだした RT @workstationm: 「すぐスール」へ「写植の時代」展ちらし印刷発注完了! URL
●12/12
そおいえば東京に1年間ほどの長期出張中にスピカを触ったのを思い出した当時は大阪でモリサワのんを触っていたが、割とすんなり操作でけた
●12/14
来年2月17-21日(19日は休館)に行われる「写植の時代展」のチラシ18日(土)には隣接する会場で「大阪DTPの勉強部屋」も開催される URL
- チラシを流した。
反応はイイパンフの原稿もしっかり書かなアカンな寄稿によるパンフも作成し販売する予定(これが売れな色々とシンドイねん)「写植の時代展」
- 多くの方がリツィートしてくださった。
アイデアはすべてえむさん(@workstationm )チラシは佐々やん(@sasaki808 )「写植の時代展」
皆様ありがとうございますリツィートの件
ディスプレイが搭載される前の手動写植機で見出しなど大きなQ数(文字サイズ)のツメ打ちは、一度実際に印字/現像という手順を踏んでから、実際の印画紙の字間を測ってツメ量(歯送り戻し量)を決め、再度印字していたというと皆一様に驚く
(小Q数の)本文に関しては数日前にツィートしたように予め32Qで印字したモノを測っておき、16Qベースの換算表で送り量を決めていた最小駆動単位が1Hの非マイコン搭載機でツメ文字盤のない場合 @iki_osu
2011-12-14 11:49:24 via YoruFukurou to @iki_osu
ただし、本文ツメ組み例えば完全箱組(=最終行も行末まで)の12Q/20字詰めの左右の場合(11Qでは22字程度入るので)原稿は22字で書かれており(約物は半角扱い)、12Qを11Hで送り、漢字部分に1Hプラスし、その分を小書きの仮名などで相殺するという方法もあった私の場合
手動写植機の変遷と共にツメ打ちの方法、精度も変遷していった先のチラシにあるMD-M型には(MC-6型には歯車の部分にあった)1H戻しの機能はないようだった
先の1Hヅメを元にする方法はオーディオ家電関係がメインの広告代理店からの仕事での話カタカナ語が頻出するからそういうコピーの書き方が有効だったのかも知れない
そおいえば写研の手動機用文字盤は周りに紙テープを貼って大きくすることでモリサワの本体のサブ部分に嵌め込めた写研に転向した際には必要な「カナミン」と「クーパーブラック」などを写研に載るようにカットして写研のサブ文字盤の枠に嵌めてもらったこんなこと言うてエエのかなぁ
ガラスに挟まれた原字の大きさが微妙に異なる(というのをどこかで読んだ)ことはかなり後に知ることになる
- 原字というより字母といった方がイイかもしれない。
モリサワに転向した際に残したかったのは「カナ民」と「クーパーブラック」、そしてMB101「民友社かな」は微妙にデザインが違ったし、「クーパーブラック」は写研になかったハズ。MB101も見出し用に根強い人気があり、似た書体は写研にはなかった。
- 後に写研からもクーパーブラックは発売されたが、転向当時の話。
完箱機能っていうのがあったのかモリサワ ROBO15X
楽しみやなぁ(私がおぢんです言わんでエエか) RT @workstationm: すごい大発見! 稼働してる手動機MC-6型があった! すごいよ〜 明日おぢんと取材に行く! 展示会に借りれるかなぁ
稼働してるとゆうことは文字盤も楽しみではある
私が写植を諦めたの原因も感材(印画紙)の入手難だったそれと(あまり使わない)現像液のヘタリの速さ現像液(パピトール)は現役であるみたい
ちょっと別のモンを探してたんやけどリョービのサブプレートが出てきたでござる
●12/15
そおいえばツメが甘いので切り貼りした逆にツメ過ぎやから切って離したと嫌味のように言われた経験はある(それを嫌味ととるのではなく)そういうことを覚えておいて次の機会にはツメ量を微修正する相手(それぞれ)の好みに合わせて写植手動機でのツメ打ち
「ゆるツメ」「ややツメ」「ツメツメ」という指定があったとしても、その基準は指定するヒトにしか判らへんせやから指定するデザイナーごとに好みみたいなモンを把握しとかなアカンかった写植のツメ打ち
ちょっと写植機(MC-6型)見せて貰いにでっぱつ
実際にMC-6型は現役で動いていた先方は年内に処分をと考えておられたが来年の2/16までは保管していただくことになり、手入れをしておくと仰っておられたさらに「嫁に出す気分」だとシミジミと、でも嬉しそうに言ってくださったということは暗室が乞うご期待!写植の時代展
- 普通のモノよりも横長扁平(と感じた)の珍しいメインプレートもあった。書体は「淡古」「太楷書」「隷書」などと記され、印鑑屋さんが使っていたモノを引き継いだといっておられた。
先の手動写植機MC-6型を見せていただいた事務所で「たて組ヨコ組」冬・第27号(1990)をお借りしたその中に山本太郎(@ragged_right)さんの「東西活字講座・7 タイポグラフィの三つの空間字間、語間、行間」という文章を発見欧文組版の要点を語っておられる
RT @workstationm: いや〜 感動したわ。昭和53年製MC-6型手動写植機、動いてた。印字出来る。「写植の時代」展に展示して稼働させます。来場者は写植が打てますよ〜 URL
●12/20
RT @workstationm: 「写植の時代」展で版下作成もやります! RT @monokano: @ako_y @workstationm トレペに色指定もあるといいですね。デザイナーはみんなこうやってたんだぞーと。
●12/22
時間潰しに読んでいる『写真植字の15章』, 大塚亨, 印刷学会出版部, 1981
- 以下、同書からの引用。
組版ルールとは,一言でいえば,読者の目がよどみなく円滑に文字の上を流れていく助けをするためのものである。したがって,もしデザイン的な視覚上の効果にのみ重点を置く,読ませるためよりも見せるための組版であるならば,組版ルールは既に存在意義を喪失していることになる。(前掲著, 88頁)
- 「前掲著」は「前掲書」の誤植。
ただここで忘れてはならないことは,組版ルールを設定する目的は,ただ単に製品の品質にかかわる問題のためばかりでなく,それによって作業効率を向上させるための指針とすることも重要な目的としている点である。(『写真植字の15章』, 88頁)
読者に文字の存在を意識させないで,その書かれている内容に入り込ませ,読者をしてその内容を的確・迅速に把握せしめるような文字であり,組版であるのが,真に秀逸な文字であり,組版であると確信するものである。(『写真植字の15章』, 89頁)
その意味で,新書体やツメ組などは,これでもかこれでもかとムキになっている姿を連想させられる。組版ルールは,船頭のさす棹のようなもの(略)流れに身を任すためのものであり,流れを助ける一方で,流れに翻弄されないための,一つの手づるとして存在すべきものであると思う。(前掲書, 89頁)
- 以上、主に頁物の本文組みについての記述。
チラシの新バージョン原稿代の文字列に注目!正式な告知は明日の予定写植の時代展 URL
「原稿代」は「原稿台」とお読みください
【字母のサイズ、実字面のサイズなど……】
●12/15
写研とモリサワの手動機用文字盤の文字サイズ(仮想ボディサイズ)が微妙に違うという情報はどこから仕入れたのか判らない(記憶違いかもしれない)写研は17Q
●12/16
@works014 それはレンズの倍率が線形かどうかの差異のことだと思います。どこに記述があるかは私も憶えていません。大塚享氏の『写真植字の15章』に書いてあるかどうか。確認していません。
2011-12-16 09:16:08 via Janetter to @works014
- Adobe Systemsの山本太郎さんからいい情報をいただいた。
@ragged_right 情報、ありがとうございます。とりあえず、『写真植字の15章』を発注してみました。
●12/19
『写真植字の15章』(大塚 亨, 印刷学会出版部, 1981.9)には、第2章 写植機の種類/メーカー別分類の項(13頁)に「写研の字母は17級,モリサワは16級(そのため写研とモリサワとでは主レンズの拡大・縮小率が異なる),」と記されている。なお、配列ピッチは共に5mm。
@works014 拡大・縮小率の構成が線形か非線形かの違いもあったと記憶しますが、どこかに書いてあるかどうか。
2011-12-19 09:17:14 via Janetter to @works014
@ragged_right 記述のありそうな部分をざっと読んでみましたがないようです。
●12/23 その後「非線形」に関連する(であろう)部分を見付けた
以下引用する級数の寸法は,仮想ボディの天地左右の寸法を表しているのである。実際の字面の寸法は字面寸法と呼ばれ,通常文字の字面寸法の上限を標準字面寸法と呼ぶ。標準字面寸法は32級くらいを境として,(続く) @ragged_right
(続き)それ以下の級数では仮想ボディ寸法の89.5%程度であり,級数が大きくなるに従ってその比率が増し,62級以上では91%程度となる。(『写真植字の15章』65頁, 大塚亨, 印刷学会出版部, 1981) @ragged_right
つまり写植の仮想ボディに対する実際の字面寸法は級数サイズに正比例はせず、大級数ほど字面率は高くなっていたということ例えば80Qは16Qの5倍の実字面ではなかった(送り量は5倍)どの写植メーカーのことであるのかという説明もなく、「32級くらい」ときわめて曖昧な記述ではあるが
先の(写植の場合)大級数ほど字面率は高くなっていたということは、体験として実感している(写研)し、「活字は大きなサイズほど字面率は高く、それに倣った」というニュアンスの文章をメーカーの情報誌(紙)で読んだ覚えがある(たしか写研)ではモリサワは? @ragged_right
※並行して山本さんに以下のようなDMを送っていた……
D ragged_right いつもお世話になります。以前の写植の文字サイズの件…「線形」「非線形」というのはmentionを付加して呟いたことでしょうか? 「線形」という言葉が十分理解できておらず申し訳ありません。割り付け計算の「仮想ボディ」の項に書かれておりましたので、辿り着くのに苦労しました。
@works014 「線形」は、級数が倍になると、字面も倍になるという意。ただ書体デザインによっても字面率は変化し、現代の書体ファミリーでは、細い書体ほど字面率を小さく、太いほど大きくしていますが、これは使用サイズを想定したもの。一様に非線形にする効果は疑問です。私見まで。
2011-12-23 11:09:47 via Janetter to @works014
- 関連した山本さんのリプライ
@ragged_right 了解。先の引用から(あるメーカーでは、活字のそれに倣って)レンズの倍率を微妙に変えることで、大きな級数ほど字面率を高くすること(「非線形」)を実現していた(但し、書体デザインに起因する字面率の考え方とは異なる)という理解で大丈夫ですね。
- 私のリプライ
※上記の件:ツィートした通り、(非線形だということの)実感は写研のPAVO-KYを操作していた頃の体験としてはあるが、それを証明する資料は手元にはない。(これもツィートした通り)メーカー名の記載もなく曖昧なので、この記述が正しいものであるかどうかという判断は保留せざるを得ない(巻末に参考文献の表記はある)
また、別件では以下のようなツィートもしていた……
●12/15
【質問】モリサワの会長さんが原字を書いたという「快調」という書体があったように記憶しているのですがどこにも情報がないどなたかご存じありませんか?(時期はミヤケアロー発売の前後と記憶)
これに関しては確かな筋からの協力情報を得てほぼ解明……会場で販売されるパンフレットにスペースがあればコラム程度の報告を書くことになると思う(上記ツィートで小出しにしていることなどもちゃんとしたテキストにするつもり)。
ともあれ、まだ時間はあるので準備万端怠りなく……盛会を祈るばかり。
●以下、2011.12.27追記、28都合により微修正
上記の実字面に関して写研の関係者に問い合わせていたところ、今朝FAXでお返事をいただいた。
級数毎に仮想ボディ寸法と標準字面寸法を表にしたモノで、その資料を換算すると、標準字面の比率は(抜粋)……
8級の場合:1.79/2.00=0.895
10級の場合:2.24/2.50=0.896
16級の場合:3.58/4.00=0.895
28級の場合:6.26/7.00=0.8942857
32級の場合:7.17/8.00=0.89625
38級の場合:8.55/9.50=0.9
50級の場合:11.31/12.50=0.9048
62級の場合:14.08/15.50=0.908387
80級の場合:18.20/20.00=0.91
100級の場合:22.79/25.00=0.9116
となっており、上の引用部分であげられている数値とほぼ一致する*1。
※28級までは仮想ボディ1mmに対して字面寸法を0.894mmとして計算したモノと(ほぼ)同一となっていることも表記されている。
なお、途中経過の報告と電話口で仰られ、この数値を何を元に設定したのかは引き続き調査をしていただいていることと思う。
何か判ればまた報告する。
●以下、2011.12.28追記
字面が比例関係になっていない経緯についての調査結果もご連絡いただいた(あくまでも、個人的に関係者に聞いた結果として……とのこと)。
以下、文意を変えない程度に書き替えて転記しておく。
(昭和38年に制定されたようです)
1. 当時は、見出し用書体もなく写植書体も少ないため、本文用書体を拡大して使用していた。このため大サイズでは文字が弱々しく見えたので、これを解決するため大サイズでは仮想ボディに対して字面を大きめに補正する必要があった。
2. 大サイズ活字は太い書体で作られるだけでなく、大サイズ活字になる程(字面も)大きくなっていた。
3. 写植では文字だけでなく、作図的図形(組み数字、数式、化学式など)も使用され、これら図形が多用される小サイズでは字面の比率を揃えることが不可欠であった。
1.〜3.の理由で32級を境に倍率を異ならせる方式とした。
その後、昭和62年には写植機がイメージセッターとなり、文字印字だけでなくCADデータなどの図形も出力し、印字する文字種も図形・マークとして扱われることが多くなった。そのため文字の印字サイズに比例関係が必要となり、100級を超える字面サイズは比例関係とした。
- なお、モリサワの方にも関係者を通じて同様の質問をしておいた。結局、その手の情報は保有しているが、残念ながら非公開ということだった。
*1:最大が250級なので電算写植のモノだと思われるが、手動機もこの数値を元にレンズを調整するということだったこの資料は手動機のモノとのこと。ズームレンズを使用して250級まで印字可能な機種があったようです。…提供者からの情報により訂正
2011-12-08 写研_手動写植機文字盤用の画引き索引帳

koikekaisho
詰め打ちのお手本。でも、今はここまで詰めませんね。
works014
>koikekaisho さん
まいど、ありがとうございます。
仰る通り…今は、ここまでツメませんね。
でも、私の好みとしてはこれぐらいが好きですねぇ。
(改行位置が気にかかりますが、行数との兼ね合いもあったのか……)
発注者によってはツメ過ぎを指摘されたり、
逆に、ツメが甘いと言われたり……
それぞれの好みを把握するのも仕事の一部でありました。
2011-12-06 均等ツメのルビ設定にご注意

InDesign CS5および5.5上での縦組みのフレームグリッドとなんらかの字間ツメおよび合成フォントとが絡んだと思しき不具合の件*1で、(ちょっと気になって)CS3で作成したデータおよびpdfを確認したが特に問題はなかった。
その際に見つけてしまったポカミスを報告しておく。
※フレームグリッドは13Qの12H送り(1Hヅメ)で作成してある。
「所謂」にグループルビで「いわゆる」と振ってあるが、(1Hヅメなので)ルビの長さが親文字群より長くなることになり、さらに後続文字が漢字「天」なので上にズレてしまっている*2。
※私(および校正者)の完全な見落としミスである。
これを解決するために便宜的にモノルビとしても……
ご覧の通り、「わ/ゆ」の間が詰まってしまう結果になるだけ。
グループルビのママで、ルビ文字のサイズを字送りの半分(6Q)まで小さくするか、
ルビ文字のサイズを変更しないのであれば……
上の図のように、ルビかけ(文字かけ)処理を「無制限」、親文字間の調整を「調整しない」とするしかない。
どちらかというとルビサイズを変更する方が手っ取り早いが、私のような組版担当者としては版面設計・編集など他の担当者との合意が必要であろう。































まぁ、本来は左寄せの設定で使うもんなんじゃないでしょうか?
「ここまでインデント」の前の部分には行長調整によるアキが挿入されない仕様になっている…の件でしょうか?
ならば、作例がこうなっているので誤解を招いたようですが、かえって好都合という認識です(ジャスティファイの場合)。
作例が不適当でしたが、明確に判るかと思って……。
厳格な組指定を要求されている場合、かってにジャスティファイされちゃうと、はねられちゃって困るのです。微妙なズレも見逃さない校正者がいたり…
スタイルで設定するまでもない場合とか、あまりスタイルを弄りたくない場合とかに便利なんで「ここまでインデント」は使いまくりですw
行頭揃えなら行頭揃えに設定すれば済むことですので、特に深く考えてはいません。
行長調整のアキ量が入らないということは、例えばベタ組みで「ここまでインデント」の前の字数が同一の場合は、確実に同じ位置に設定される…みたいなことで好都合かと…。
こんな場合、本来なら突き出しインデントを設定するのがいいのでしょうが、やはり「ここまでインデント」が手っ取り早いですね。
今後とも宜しくお願いします。