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2011-02-01 不等号と山括弧 このエントリーを含むブックマーク このエントリーのブックマークコメント

「書体と遊ぼう!! へるべちたん」というHP混同しやすい約物類という記事が挙がっている。

少し記述に間違いがありコメントしたいのだが、末尾に「コメントは受け付けていません。」とあり、ご連絡のしようもないので記事にしておく。

現在では修正されており、メールフォームも設置された*1


以下がその記事の冒頭部分(無断引用、乞寛恕)。


f:id:works014:20110201192334j:image:w530


例示画像の直後のテキストに“まずは、「山カッコ(<>)」と「不等号(< >)」だよ。”と書いておられるのだが、これは両方ともU+003CとU+003Eの組み合わせでしかない(コピペしてコードを調べた)。


一方、例示画像は(使用フォントは不明だが)上が不等号 U+003CとU+003Eの等幅半角字形を使用し*2、下は全角不等号であるU+FF1CとU+FF1Eを使用しているに過ぎないと思われる。

これでは「くろうと」としては「ちょっと違います」と言っておかざるをえない。


フォントにも依存するが、例えば小塚ゴシックPr6N-Mの場合、InDesign上の字形パネルは以下のように表示される。


f:id:works014:20110201192349j:image:w530


これらの字形とコードとの関連は以下の通り……


f:id:works014:20110201192358j:image:w530

  • 最下行スペルミス発見…ご勘弁ください(Equivalent toとも)

で、結局、山括弧はU+3008(シフトJIS 8171)とU+3009(シフトJIS 8172)を使用すべきである……ということ*3


また、改定常用漢字表の答申にも山括弧の代用として不等号が使用されているのはよく知られているところだが、その理由はハッキリしており、小形克宏*4id:ogwataさんのブログ「もじのなまえ」の改定常用漢字表試案への意見と題する記事の末尾の方に、“試案は引用符として、不等号の「< >」を多用している。その理由について氏原主任国語調査官は、本来の引用符である山つき括弧「〈 〉」は角度が浅く丸括弧とまぎれてしまうので角度の深い不等号を使ったと説明している。”と記載されている*5


なお、写植の文字盤でも全角の山括弧は在ったのは事実で、あながち間違いと断罪することも大人気ないのかもしれない。が、決して不等号を流用したモノではない参照見本(左下部に)


※もし代用する場合には括弧類として認識されるワケではないので、禁則文字セットに登録することをお忘れなく。また、欧文用記号と認識される字種で代用する場合には、当然「文字組みアキ量設定」との兼ね合いも考慮することが必要となる。

上の作例は「文字組みアキ量設定=なし」でセンター揃えとしてあるが、和欧文間に4分アキが適用される「行末約物半角」で頭揃えとすると……

f:id:works014:20110202100246j:image:w530

  • U+003CとU+003E由来のモノには4分アキが適用される

*1:コメント欄参照

*2:山括弧をこのようにデザインしたフォントである可能性も否めないが、上記のテキスト入力から推測できるように文字コードと字形への意識が薄く、そうではない可能性が高いと思う

*3:多くのIMでは「かっこ」から変換しての入力が可能だろう

*4:誤記訂正。申し訳ありませんでした。_20110418修正

*5:もちろん、それへの批判も記載アリ

前田年昭前田年昭 2011/02/01 23:43 一言一句,深く同意。氏原さんの言に対するコメントとしても正しい。「写植の文字盤でも全角の山括弧は在ったのは事実で、あながち間違いと断罪することも大人気ないのかもしれない。が、決して不等号を流用したモノではない」とは大石さんにしてはずいぶんと抑えた控えめな言い方ですね……。やさしすぎるのでは。

へるべちたんへるべちたん 2011/02/02 04:19 はじめまして。ご指摘頂きましてありがとうございました。該当の記事内容、訂正致しました。ご厚情、重ねて御礼申し上げます。

works014works014 2011/02/02 09:29 >前田年昭さま まいど、ありがとうございます。
読者には「決して不等号を流用したモノではない」ということさえ理解されればイイと思いました。
まぁ、経験的には見出し系統で装飾的に使う程度だったのですが……。
私はやさしい男ですよ(口はワルイですが…)。

works014works014 2011/02/02 09:38 >へるべちたんさま
はじめまして。
早速修正していただいたようですね。
人気のある頁でもあり、誤った理解が……と心配しましたが
ひと安心いたしました。
また、連絡できる環境も作成していただいたことにも
重ねて感謝いたします。
こんごともよろしくお願いいたします。

へるべちたんへるべちたん 2011/02/03 01:04 恐縮です。他の記事も精査してできる限り修正したいと思います。お返事が遅くなりましたが、こちらこそどうぞよろしくお願いいたします。

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