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フレームグリッド内の「グリッド揃え=なし」

先日の記事で考えた、「グリッド揃え」の行と「グリッド揃え=なし」の行との関係を、もう少し具体的に考えるために、20Q/行送り40H(行間アキ20H)のフレームグリッドに以下のような文字組みを作成した。



この3行目を10Q(行送り20Hママ)に変更し、「グリッド揃え=なし」にすると……



それぞれ10Hのアキが「行送りの基準位置」に従って配置されていることになるが、行送りは20Hママなのでギリギリの状態。


この状態で前行(2行目)の行送りに影響を受けるのは「行送りの基準位置=仮想ボディの上(右)」の設定の場合だけなのは前回に確認済み。


ここで、3行目の行送りを1Hでも増やすと……



4行目にはグリッド揃えが効いているので当然の結果。


「行送りの基準位置=仮想ボディの下(左)および中央」の場合は3行目が1H下に下がっているハズ。


この場合、3行目の行送りを10Hに変更すると……



「行送りの基準位置=仮想ボディの中央」の場合は(20+10)÷2=15Hの行送りでベタになるので10Hでは重なってしまう。


で、その部分のみ15Hに変更すると……



これですべての設定で2行目と3行目のアキが0H(ベタ)となった。


そのアキをさらにコントロールするには……


3行目に段落前のアキを入れてやるのが手っ取り早いハズだが、行送りでコントロールする場合は、「行送りの基準位置=仮想ボディの上(右)」のみ2行目の行送りでコントロールすることになる。


もっとも作例のように1行のみの段落の連続なら計算は単純だが、「グリッド揃え=なし」とする段落が数行に亘る場合もある。その場合は当然行送りも指定されるので、やはり基本的には「段落前のアキ」などでコントロールするのが正攻法だろう。


この状態で2行目を24Qにすると……



2行目と3行目のアキを0H(ベタ)にするには……
もう大丈夫でしょう?
「グリッド揃え=仮想ボディの中央」の場合の配置位置のズレについては後述する



「行送りの基準位置=仮想ボディの上(右)」の場合は24Hを2行目の行送りに
「行送りの基準位置=仮想ボディの中央」の場合は(24+10)÷2=17Hを3行目の行送りに
※共に3行目に段落前のアキ(あるいは2行目に段落後ろのアキ)を入れても大丈夫


なお「グリッド揃え」はグリッド間のセンターにも有効であるため、「グリッド揃え=仮想ボディの中央」の場合、行送り20Hとしてある関係から2行目の「仮想ボディの中央」の位置は、「行送りの基準位置=仮想ボディの下(左)」では20+20−12=28、「行送りの基準位置=仮想ボディの中央」では10+20=30となり、グリッドの行間センター(30)内におさまることになるためズレが発生していた*1ので、2行目の行送り(あるいは段落前のアキ)を調節してやる必要が有る(例では24Hに変更)。
「行送りの基準位置=仮想ボディの上(右)」の場合は、グリッド揃えの基準である「仮想ボディの中央」が20+12=32の位置に来るため、行間のセンターである30の位置ではなく、次のグリッドに揃うことになる。


当ブログ内関連頁
「行送りの基準位置」と「グリッド揃え」_再考
「行取り」及び「段落行取り」と「行送りの基準位置」
「グリッド揃え」と「行送りの基準位置」_おさらい
「行送りの基準位置」と「文字揃え」_おさらい

*1:変更前はズレていないのはグリッドと同じ文字サイズだから?……他にも辻褄の合わない部分があるが……深く考えないでおく