自己紹介バトン

「うお、なんだこれは!」
朝、目を覚ますと自分の手の中にtanntikiさんからの自己紹介バトン(id:tanntiki:20081102:p1)が握られていて驚いた。ありがとうございます! 嬉しいです!
でも受け取ったこのバトンをどうしようかな。インターネットでのバトンは発見したと同時に受け取ってもいるという光速のような所業を見せるものだから、バトンの存在に気づいたとき取れる選択肢は、走るか走らないか、すでにそれだけだ。いったいどちらを選択するべきだろう……なんて、考えるのも虚飾だ。決まっている。トラック上でバトンを持っている人間のすべきことといったら、走ることしかない。走るしかないんだよ。走るしかない。はじめから決まっていた。
そう、そういったわけで、書くことには即座に決まったけど、今度は、闇に光る仮想読者の目! 呪いの目! 嫉妬の目! 殺意の目! 混濁した悪意の鈍色の輝きが怖い。それも無数のだ。見渡すヘミソフィア全体からすきまなく逆放射状におれを突き刺す視線。四方八方から突き刺されて無傷で生還して歓声を浴びるマジシャンではない。いったいこのおれに何ができるって言うんだ……窮屈な箱庭の現実でおれがバトンに答えることでおれのファンは激怒するだろう……。「好き勝手に書けばいいのにバトンで普段書かないようなことを書かされてる」と感じたファンがそれを書かせたtanntikiさんを殺害してしまう不安……。かといって好き勝手に書いたら、もはや起源をたどる事さえままならないほどに続いている民間伝承の類、あるいは一昨日に始まっておれが三人目とかかもしれない、どちらでもいいけど誠実な自己紹介というこの流れを途絶えさせたことを自己紹介バトンファンに恨まれておれが殺害される恐怖がある……。これでも自分なりに誠実に書いているんだけど、箇条書きで簡潔に答えるというフォーマットに乗っていない時点で恨まれて殺害される恐怖がある……。
そしてたとえそれらの死を掻い潜って、這う這うの体で自己紹介を書ききって、投稿ボタンにタッチダウンしても、まだ終わりなんかじゃない。これはバトンだ。終わらない。攻守交替。tanntikiさんとおれとの関係は、おれとおれがバトンを渡した相手とにそのまま適用されるのだ。誰かの手の中にバトンを存在させてしまえば、同じようにその人のファンが激怒しておれが殺害されてしまう恐怖がある……。そしてこの恐怖だけは自分の文章で拭うことは決してできない。どうあっても結局は殺される。殺されるんだ。殺されないにしても殺される恐怖は感じる。アイドルマスター劇場でいろんな昔話が混ざったアイドラを観劇中に蒼い鳥のイントロの旋律の中でデリンジャーで暗殺される。暗殺されないにしても暗殺される恐怖を覚える。アイドルマスターrelationsを購入しに行ったところをすれ違ったアサシンの前世の記憶に仕込みバトンで暗殺される。暗殺されないにしても暗殺される恐怖を覚える。殺される。殺される。殺される。殺されないにしても殺される恐怖を覚える。いつだってバトンは死の匂いを放っていた。どう転んでも死ぬ。爛れた死体の腐った匂いを振りまくバトンを、まわす人とまわされる人。生きるひとと死ぬ人。殺す人と殺される人。モラルとインモラル。殺される人と殺す人。死ぬ人と、生まれる人。インターネットにはそんなひとたちがかつていて、今も同じようにい続ける。そしてこれからも……命のバトンをつないでいこう! 大自然森羅万象大勝利永劫回帰! ご精読ありがとうございました!

  • あなたの名前は? 渡辺。
  • あなたの年齢は? 24歳。
  • 好きなものは? ゲーム。
  • 恋人は? いない。
  • 好きなタイプは? 好きなものに対して本気だと感じさせる人。
  • 好きなマンガは? 魔法陣グルグル
  • 好きな食べ物は? 納豆とバナナとココア(健康が盗作した)。
  • 好きな音楽は? 宇多田ヒカル
  • 好きなブランドは? Liar-soft。
  • 送り主を色でたとえると?
    • いつも見ていたアイコンの色なので黄色が思い浮かびました。プリンスオブペルシャのサバイバルモードは実は時間にものすごく余裕があるのでものすごく慎重にやったらクリアできました。でも失敗するとイライラするのでやらなくてもいいかも。コントローラーを噛み千切ったら大変だし……。
  • 次に回す方々を色で例えると……?
    1. 堕天使ゆうこさん(握力) is 濃紺。夜明け前、濃紺の空の下にいるのような静謐さと実直さとそれを巧みに彩る文章が大好きで信頼しています。世界で一番アイドルマスターだと確信します。
    2. 真性引き篭もりhankakueisuuさん(真性引き篭もり) is 黒。ブログに対してかけている時間と思ったことを切実に書こうとする態度とによって、文章を信じています。世界で一番天才カリスマアルファブロガー真性引き篭もりhankakueisuu一世です。

自分が落ち込むことのできる限りないように何から何まで防御力を高めたエントリーにしたので、上記の質問に答えたいか、答えずに自己紹介したいか、殺したいか、死の恐怖に怯えさせたいか、どれでもないけどこのエントリーに言及したいかの五つのどれかの場合のみ反応してください。自己満足で書いてるんだからよー。
こんなエントリーになったことで、もしこのバトンちゃんに人格があるのなら、いままで表通りを堂々と歩いていたはずが、いつのまにか知らない路地に入り込んで日も暮れてしまって心もとなくて泣きたい思いだろうなあ。ごめんね。悪いお兄ちゃんたちにさらわれたらごめんね。売られてしまっても強く生きるんだよ。あるいは弱く死ぬんだよ。どちらでもしたいようにするといいよ。