働く男


◆遠藤武文『プリズン・トリック』読了(←今頃かよ)。まぁ乱歩賞作品だから当然かもしれないけれど,やっぱり面白くない。登場人物が多いのと視点の移動が多すぎて,もう一度読み返さないと分からなくなることが多々あった(帯に書いてある「必ず二度読む」って,こういうことか?)。密室物があんまり好きじゃない私ではありますが,それにしたって,こんなトリックありか?て言うか,トリック以前の問題だろ。ラストも読者を置いてけぼり。こんなのを評価してる連中が,長坂秀佳の『浅草エノケン一座の嵐』をぼろくそに言う資格はないぞ。
◆『本格ミステリ・ベスト10』で上位にあった作品たちを図書館に予約。1位の『密室殺人ゲーム』は7人待ち。歌野晶午なんて誰も知らないもんな。東野圭吾『新参者』は,なんと1043人待ちだ!ヒット作があるかどうかで,ここまで差が出る。デビュー作から,ずっと読んでる私としては,非常に気分が悪い。
◆うちの家族は,勤め人が,どんな気持ちで土日を待ち望んでるのか理解してくれないらしい。結局,住み込みの運転手兼雑用係くらいにしか捉えていないのだろう。今日も殆どの時間を潰された。自分がお人よしの大馬鹿者にしか思えない。今年のジャズCDベスト3も,聞きなおす時間が取れなくて,まだ決められない。