こんにちは。

 
■ガラスメーカーさんとの打ち合わせで上野へ。
エキュート上野を少し見る。木目調を多用した空間で今日的。朝食や軽食を食べたりテイクアウトしたりできる店がいくつも入っているので、上野近辺に勤務している人には嬉しいかもしれない。長距離列車に乗る前におやつや手土産を買うのにもよさそうだ。上品な雑貨店などもあった。
 
■ホテル「ヴィアイン秋葉原」を眺めつつ、秋葉原近辺を歩く。
■小川町2丁目という地味な立地で大型開発が進んでいた。

■神戸に本拠を置いている建築家の宮本佳明さんが、東京ご出張の際に時間をつくってくださり、お会いしてお話を伺う。
お話は、取材中の美容室「エラシコ」(神戸)、住宅、東北大震災での復興プロジェクト、被災地の旅館でのプロジェクトなど、多岐に渡る。
とても刺激的であった。
全国様々な場所で、様々な規模、様々な用途の空間を設計している宮本さんだが、その活動の根底には、一貫したテーマがあるように感じた。それは、宮本さんの言葉で言えば、「自前の公共性」をつくり出す試みだ。
宮本さんは、インドで見掛けたという「路上散髪店」の写真を見せてくださった。それを見て、宮本さんの目指す建築の在り方や、美容室「エラシコ」の発想の根源をうかがい知ることができた。
その空間イメージは、言葉にすれば、こう言ってよいだろう。公的な土地なのか私的な土地なのか分からないが、その場所の使いやすさや快適さから、なんとなく付近に居合わせた人々がアクティビティーやコミュニケーションを立ち上げてしまう。そんな空間だ。
例えば、美容室「エラシコ」で言えば、まるで最初からそこにあった鉄板でできた洞窟を誰かが見つけ、壁の凹凸の具合から、カットスペースやシャンプースペースを始めてみた。そんなイメージの空間に見える。
宮本さんは、その空間に立ち上がるアクティビティーやコミュニケーションに注目しているように見えた。宮本さんは著書『「ゼンカイ」ハウスがうまれたとき』(王国社)の中で、「建築は建築のためにあるのではない」と書いている。
宮本さんのような発想を持った方が、複合商業施設などを手掛ける機会があれば、何か新しい空間を見ることができそうだと感じた。
http://www.kmaa.jp
 
山本達雄さんの事務所にお邪魔して、最近設計されたメガネショップや時計ショップのお話を伺う。
シンプルなグラデーション壁面のメガネショップに、山本さんと職人さんのすごい労力がかかっている。詳細は、商店建築10月号にて。
http://www.tatsuoyamamoto.jp
■品川コクヨホールにて、A&A社のイベントへお邪魔する。
伊東豊雄さんの基調講演を拝聴。
「シミュレーション(構造や気流など)」と「人が集まる場所をどうつくるか」がテーマだった。
伊東さんは、最近のプロジェクトを通して、「複雑なシステムと共存する空間」「開かれた空間」について語った。
メディアテーク以降に伊東さんが一貫して追究している考え方を、改めて近作を通して窺い知ることのできる、分かりやすい講演であった。
そうした作品群の中で、仙台市宮城野区に建つ予定の東北支援プロジェクト「みんなの家」には、聴衆も驚いたのではないか。いわば、「まったく伊東さんらしくないフツウの住宅」なのだ。偶然にも、上記の宮本さんと同様の、「建築は建築のためにあるのではない」という信念を感じた。
 
なお、A&Aによる奨学金制度も興味深い貴重な試みだ。
http://www.aanda.co.jp/OASIS/Research2011.html
 
■品川の「ザ ランドマークスクエア トーキョー」にて、編集部の同僚とランチ。レストラン、カフェバー、ダイニングで構成される複合型の飲食店。
カジュアルで軽やかで健康的なイメージの空間。壁面には、大きなグラフィックが描かれており、ポップさとグレード感を演出している。
http://landmark-tokyo.com/
横浜トリエンナーレ取材。第四回となる今回は、「既にそこにあるもの」と新しいアート表現をどう組み合わせるかがテーマであるように見えた。そして、コアな現代アートファン以外の人々にも現代アートを楽しむきっかけを提供しているように見えた。
個人的には、「日本郵船海岸通倉庫(BankART Studio NYK)」会場が見応えがあった。
カメラマンの永井さんに丸一日お付き合いいただき、暑い中、いろいろ工夫して撮っていただいた。
各会場で広報や代表の方々が丁寧に作品やイベントの背景説明をしてくださり、深く楽しむ。ここで聞いたお話を原稿やキャプションに最大限反映させよう。
詳しくは、商店建築11月号にて。
http://www.yokohamatriennale.jp/
 
■そういえば、桜木町駅の宿泊特化型ホテル「ニューオータニイン横浜」はオススメ。出張や、あるいは、地方から横浜トリエンナーレを見に横浜へ行ってみようという方などには、拠点として良さそうだ。立地もいいし、海側の部屋ならばビューも素晴らしく、部屋もゆったりしている。
http://www.newotani.co.jp/innyokohama/
■横浜そごうのエルメスにて、nendoデザインによるディスプレイを見る。合板を使った抽象的な樹木に、商品が展示されている。一足早く秋を感じさせるディスプレイ。

柏の葉キャンパス駅近くのヘアサロン「LUCE HAIR DESIGN」へお邪魔し撮影。日中に差し込む日差しが似合う、爽やかで健康的なイメージの空間。店内には、気さくな美容師さんとお客さんの楽しげな会話が弾む。
インテリアデザインを手掛けたのは、スリーボールカスケード一級建築士事務所。空間は、3つの木製大型フレームを用いたシンプルな構成だが、よく見るとフレームに仕掛けがあり、とても複雑な見え方をするトリッキーな空間。フレームの向こうにいるのは、鏡に写った自分自身なのか、それとも別の誰かなのか。そう感じさせる不思議な空間だ。
なお、定休日にもかかわらずオーナーさんに多大なご協力をいただき、また、設計者のお二人にもお立会いいただき、大変スムーズに撮影完了。ヘアサロンなので当然ミラーが多くて撮影アングルが難しい空間だが、カメラマンの奥村浩司さんにアングルを工夫していただき、美しい写真となった。
11月号では、ヘアサロンの近作をたっぷりご紹介します。どうぞお楽しみに。
http://luce-hair-design.com
http://www.threeballcascade.com
  
 
ところで付近には、以前に誌面で紹介したグリーンに包まれた実験的な施設がある。

秋葉原に「ガンダムカフェ」という飲食店がある。入店してみようかと思ったが、ガンダムにあまり詳しくない僕としては、気が引けてしまい入店できず。。。
店頭のメニューを見ると、「シャア・アズナブルパイロットランチ」「デギンの決断」など、名前からは何の食べ物が出てくるのか想像できないメニューもあり、とても面白い(もちろんメニューボードには写真が豊富に載っているのでご安心を)。
http://r.gnavi.co.jp/gaeb400/
 
■田町にて、「空気の器」のワークショップへ。オフィスワーカーの多い都心で、自分の手で気軽にものづくりを体験できる素敵なワークショップ。
http://www.shotenkenchiku.com/editors/entry-240.html
   
■上野にてライターの柘植さんと打ち合わせ。エキュート上野が整備されたおかげで、駅から出なくても打ち合わせができる。便利で快適になった。アートに詳しい柘植さんとの打ち合わせでは、いつも話が脱線しつつ、貴重なアート情報などを教えていただく。
■ミュープランニング尾崎さんのデザインによる「森香るバー1973」を見る。コンパクトなスペース。電車に乗る前に一杯、なんていう方に便利そうだ。バー業態のためか、節電のためか、日中は店外から見るとやや照明が暗く、グラフィックの爽やかさが見えづらいのが少し残念だった。
http://gourmet.suntory.co.jp/shop/0X00201207/index.html
■9/8にオープンした上野の和食ダイニング「香家‐KOUYA‐ 上野中央通り店」へ。内装設計は、前田太郎さん率いるベイリーフ。個室の多い、少し大人向けの空間。鮮やかなグラフィックが目を引く。
http://r.gnavi.co.jp/g475734/
http://www.bayleaf-design.com/
八芳園にて、リニューアルされたバンケットの内覧会へお邪魔する。
メーン会場は、ベルリーナ樋口泰輔さんによる設計。
ヨーロッパのカルチャーを連想させるラグジュアリーな空間デザインの印象が強い樋口さんが、和のイメージが強い八芳園で、どのようなデザインをするのだろうかという興味を持って見に行った。
木目のルーバーと壁面が波打って、空間を包んでいる。なるほど、「バロックな和」と言えそうな空間だ。
庭園を背景に新郎新婦が入場する爽やかなシーンは、ゲストをハッとさせるだろう。
これから結婚式場をお探しの方は、ぜひ一度見学してみてはどうでしょう。
http://www.HAPPO-EN.com
http://www.taisukehiguchi.com
http://bamboo-media.jp/post/9902545351/nature-sense
   
■建築家の廣瀬大祐さんから「ALDOGE」というカンファレンスのお知らせをいただいたが、行かれず残念。ワークショップの成果のプレゼンテーションだったようだ。11月にも三田の建築会館で公開されるそうなので、行ってみよう。