サヨナラの資質

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「サヨナラダケガ人生ダ」という井伏鱒二の詩の翻訳の言葉があるが、
これはクリエーターの極意に通じる。
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と、脳科学者の茂木 健一郎氏が書いていたのを思い出した。
確か、NBonline(日経ビジネス オンライン)
の記事だった、と思い出し、
もう一度読みたいと思い、ぐぐってみた。


(以下、その記事より)///////////////////////////
何かを表現し、形にして世に送り出す時、必ず後ろ髪を引かれる思いがある。完全にすべてが終わった形で出て行くことはありえない。直したいところやもっと考えたいところがあるはずだ。
 おそらくモノが完成して世に出て行くときには、生命活動と同じように必ず命の残り火がある。その残り火が完全に消えた状態で出て行くことはほとんどない。残り火があるというのは、それについて考えればまだ変化する可能性があるということだ。しかし、とりあえずは送り出して、サヨナラする、区切りをつける。そこで1つ生命が消える感じがある。
 この「別れる」ということが、科学の領域においては非常に重要なことで、それができるかどうかが「プロ」としての分かれ目だとさえ思う。多くの研究者は論文にできずにぐずぐずと問題をいつまでも持ち続けてしまう。
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そうなのだ・・・・。


昨年の12月22日から、自分は自分の
オリジナル曲の譜面化を始めた。
これまで作曲したは、自分の頭の記憶の中にだけあって、
楽譜にすることはなかった。
なので、そのうち忘れてしまう。
これをちょっと残念に思い、譜面化することにしたのだ。
何回かこのブログにも記載しているとおり、
結構楽しい趣味の作業となっている。


毎日数小節ずつのゆっくりした
ペースだったのだが、今日、
1曲分が仕上がった。


うれしい。


うれしいのだが・・・。


同時に、終了が近づくに連れて、
心理的に、ある種つらさみたいな
ものを感じた。


「本当にそれで終わりでいいのか?
 もっといいフレーズがあるんじゃないか?」
という、内なる声が聞こえる。
残り火がある。
まだ完全に消えていない・・・
1つの音に決定せず、何通りかを選択肢として
ずっともっておけないだろうか・・・
などという考えまで浮かんでくる。


しかし、その気持ちをとりあえずカッコでくくって、
なんらか決定していかないと、
形になっていかない。


「サヨナラダケガ人生ダ」はクリエーターの極意に通じる。


ほんとそのとおりだ。


でもまあ、葛藤しつつ、とにもかくにも、
1曲分終了。
少し「サヨナラの資質」
が鍛えられた気がする。



<昨年の今日>
http://d.hatena.ne.jp/y1kirihara/20070111
<ギター趣味人>
http://guitar-shumijin.g.hatena.ne.jp/y1kirihara/20080427
<目に入ったニュース>
都市鉱山:日本は世界一 金・銀・鉛・インジウムの存在量
 資源に乏しいと言われる日本に、大量の「金属資源」が存在することが分かった。物質・材料研究機構が、製品や廃棄物に含まれる20種類の金属について国内の存在量をまとめ、11日に公表。透明電極としてディスプレーに使われるインジウム、電子部品に多用される金や銀、ハンダに使う鉛の4種類の推定量は、世界一となった。
 自動車や電子機器などに使われて市中に出回ったり廃棄された製品に含まれるこれら金属の総量と、外国の鉱山の埋蔵量を比較した結果で、再資源化の重要性を示す成果として注目される。
 同機構は、輸出入量が分かる貿易統計や、財やサービスの流れをまとめた産業連関表をもとに推計した。
 それによると、インジウムが天然鉱山の現有埋蔵量の61%に当たる1700トン、銀が22%の6万トン、金が16%の6800トン、鉛が10%の560万トンだった。一方、鉄は2%の12億トン、アルミニウムが0.2%の6000万トン、銅が8%の3800万トンとなっている。
 こうした金属の多くが都市に存在するため、「都市鉱山」と呼ばれる。希少金属レアメタル)の価格高騰で、都市鉱山への産業界の関心が高まっているが、具体的な量は不明だった。
 同機構の原田幸明(こうめい)・材料ラボ長(材料環境学)は「都市鉱山を活用すれば、日本も世界有数の資源国として、新たな経済効果をもたらす」と話す。
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・小沢代表テロ特措法採決時不在 民主も呆然
タカラトミー、自分だけの「人生ゲーム」――夢や目標、自由に記入
 タカラトミーは4月上旬から、自分だけの人生ゲームが作成できるサービスを始める。第1弾として、結婚する2人の歩みを記したブライダル仕様版の受け付けをスタート。還暦のお祝い向けといった他のタイプにも広げたい考えだ。 価格は3万6750円で、1人3個まで購入可能。



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