『風よ雲よ』   陳 舜臣 著

風よ雲よ〈上巻〉 (中公文庫)

風よ雲よ〈上巻〉 (中公文庫)

風よ雲よ〈下巻〉 (中公文庫)

風よ雲よ〈下巻〉 (中公文庫)



【所感】
・あー、また3ヶ月も読書できず。。。GWなので、10時間くらいで、一気読み。
 
「琉球の風」に続く陳作品なれど、非常に、船戸作品っぽい。本作の元は1973年の作品らしいので、こういったテイストはこっちが先か。ラストのテイストがちょいと違うか。
 
・舞台は、大坂の陣後、江戸時代が始まる頃、明王朝が倒れるあたりまでの時代。中国の歴史について基礎知識が無さ過ぎるので、どこまでが事実でどこからが創作なのか不明だけど、まー、大きな問題ではない。
 
・時代的には、「琉球の風」ともかぶる感じか。「琉球の風」がちょっと早くて短い感じか。こっちは、部分的に、あっと言う間に12年経過したりするし。
 
・文明が滅ぶとき、こんな感じだろうか。今の日本も似たような感じかな。権力の集中度が、明とは違うから、壊れ方の勢いも異なる感じか。
 
・とりあえず、明が滅ぶ頃の雰囲気を知りたい人にグッドな一冊。