Campaign_Otaku

Campaign, more than anything

Gay少年を描くマクドナルド


息子:「やぁ。今、君のこと考えている。クラスの写真を見てるんだ。逢いたいよ。父さんがやってくる。切らなきゃ」
父:「これ、クラスの写真か? お前は父さんの昔にそっくりだ。実は父さん、かなり女っぽかったんだ。お前のクラスは男ばっかりだけど、クラスに女の子がいればきっとモテたかもな」
“Come as you are”(何も気にせず、あなたのままでおいで)
これは、フランスのマクドナルドがリリースしたTVCMで、この少年は「ゲイ」である。一見すると、BLGT(by-sexual,lesbian,gay,trans-gender)をテーマに、マクドナルドの多様性尊重の姿勢を語っているようであるが、これはもっとビジネスよりの話で、日本同様、フランスでも草食系や乙女系男子が増えていることに対応したマーケティングではないか?

78人のクリエーターがスポーツシューズを再定義


Nike 78”とは、Nikeが仕掛けるクリエーティブ・プロジェクト。テーマは“Nike redefined what sport shoes are.”(Nikeが、スポーツシューズを再定義する)とある。
プロデューサーである“Paul Jenkins”(アーティスト)が、世界中から78人のクリエーターを厳選。Nikeから最新のシューズ78足を受取り、それらを彼らに託すと驚くべき作品ができあがってくるという仕組みで、最終的には“London Design Festival 2010”で発表される。
中でも話題になっているのが、この“ABUKU”(泡)。Nikeと言えばAirだが、そのAirを表現したご様子。


その他にも、想像を絶する作品が盛りだくさんだ。




「機能性」だけで差別化しづらい今、アートやデザインというのはプロダクトを際立たせる1つの切り口であるし、よく話題に上る。但し、かなり板についていないとなかなかうまく行かない(よく見えない)という問題がある。つまり、思いつきでやっても何も起こらないということである(家電メーカーを始め、そんな感じが多いのではないか)。そういったプロダクトは、売場でも「ポッツーン」と浮いて見える。つまり、社風がそうでないこと(無理な背伸び感)が透けて見えるということである。勿論、Nikeという運動体にはアートやデザインというスピリットが染み込んでおり、ユーザーが等しくそう感じているのは言うまでもないし、アートやデザインで成果を上げようとするなら「社風」から変えるより他はないと思ふ(たぶん)。

ドライじゃなきゃ、びしょ濡れ女は口説けない


スコールであれ、バケツで水をぶっかけられたのであれ、ずぶ濡れの女は、狂おしくセクシーなものである。そして、そんな女をものできる男は脇の下をぐっしょり濡らしてTシャツにくっきり汗が染みている男ではない。
男の欲望を応援するLynxは、少なくともこのようにお考えになられている。そこで登場するのが“Lynx Dry”なる脇汗をドライにしてくれるスプレーだ。キャンペーンサイトでは、男好きのする女と冴えない男が対置されており、男の脇の下にマウスを使って“Lynx Dry”を吹きつけ、ドライになればなる程、女が「びしょびしょ」になっていくという男にとって一方的に楽しい仕掛けが成されている。
ビキニ、チューブトップ、シャツ、ワンピースの4タイプの衣装を身につけた女を濡らしてさしあげることができるが、個人的なオススメは「シャツ」です。

LEGO World 全開


Macでつくった“Hello World”のビジュアルをプリントするのはLEGOでできたプリンタ。家、オフィス、クルマ...何でもLEGOで動く楽しい時代が来るのではないか?
※リリースから約1週間で80万視聴(Youtube)と100万と大ヒットの兆し。

Coca-Colaからの挑戦状



“Doctor Pemberton”とは誰か?−どうやらコカコーラが手の込んだARGキャンペーンを仕掛けているようだが、私のレベルでは到底謎解きできないのでどなた様かが解き明かすのを黙って待ちたいと思う。
以下、いくつかのリンクがヒントとして提示されている。

  • “Doctor Pemberton”のTwitter
  • 謎の画像が格納されたFTP
  • 謎の映像が格納されたFTP
  • 一見、キャンペーンとは何の関係も無さそうなFacebook App
  • 一見、キャンペーンとは何の関係も無さそうなマイクロサイト1
  • 一見、キャンペーンとは何の関係も無さそうなマイクロサイト2
  • 一見、キャンペーンとは何の関係も無さそうなYoutubeビデオ

過去につくったビデオやマイクロサイトまで連携しており、ARGをうまくやれば死んでしまった遺産に再び生命を吹き込むことができるというでしょうか。

繰り返し観させる技


朝目覚めてから、部屋の中に潜む10人の美女に全く気づかずにシャワーを浴びて、牛乳を飲んで、出かける男。これはAXE(フランス)がリリースした“AXE Rise Up”(シャワージェル)のヴァイラルビデオである。“AXE Rise Up”は「朝シャキッと目覚めさせる」ことをお約束なさっている商品なのだが、この男はそれをお使いになっていないばかりに10人の美女に全く気づかないというわけ。
このヴァイラルビデオの良いところは、「1度目」でストーリーを把握し、2度目で10人の美女を探すという手順で「2度」観させるところ。10人全員発見するまで3度4度と繰り返す人もいるだろう。テロップもそれを促すかのように、冒頭で「この男をよく観るように!」。男が部屋を出て行った後、「この男は10人の美女に気づかなかった。恐らくあなたも」「目を覚ませ! 準備できた?」とある。なるほどです。
ヴァイラルビデオを繰り返しご覧頂くことは、クライアントにとっては夢のような出来事であるわけだが、AXEはいとも簡単に成し遂げていらっしゃいます。