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2014-06-26

カンヌライオンズ2014〜グランプリ以外の気になる作品

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カンヌライオンズ各部門のグランプリ作品やグランプリを争った作品を中心に紹介してきましたが、その他にも気になる作品がいくつかありました。

Reunion(Google Search)

1947年、パキスタンがインドから独立し、両国の間では戦争を繰り返してきましたが、独立の際に引き裂かれた家族・友情が多くありました。このフィルムではインドのある男の娘が父の誕生日プレゼントとして、少年時代の親友をGoogle Searchを駆使してパキスタンから探し出し、面会させるサプライズを実施しました。この映像の反響は大きく、両国ビザ手続きの緩和措置へと進展したようです。

これで思い出したのが、昨年Coca-Colaが実施した、インド・パキスタン両国に通信可能なベンダーを設置し、両国の人が協働でミッションをクリアするとCoca-Colaがもらえるという企画。賞狙いの為に両国を利用したと一部で非難されましたが、"Reunion"は実際に両国の間にある問題を捉えており、リアリティがあり、且つ美しいストーリーだと感じました。Ogilvy & Matherのセミナーで紹介されていたのですが、一際拍手が大きかったです。

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Simon the Ogre(Thomson)

人食い鬼のような風貌のSimon。Simonは優しい男だけど会社では冴えない感じでミスも多い。そんなSimonがThomson(旅行代理店)の旅に出て、家族と目一杯楽しむと、角はとれ、風貌がハンサムな男に...。シンプルで力強いストーリーだと思う。

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#SochiProblems(Airbnb)

ソチ五輪の際、ホテルが酷いことになっていると話題になった。部屋が未完成、蛇口から茶色い水が出た...など、ジャーナリストがその現状を告発Tweetする中、空き部屋シェアサイト"Airbnb"がジャーナリストに"Airbnbだったら、もっとまともな宿泊を用意できるよ"といったリプライを展開した。どんなビジネスチャンスを逃さない視点が素晴らしい。

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Banana Republic(Airbnb)

ジャカルタのスラムの劣悪な現状と改善寄付を募るために、空き部屋シェアサイト"Airbnb"で1泊10ドルで宿泊者を募集し、収益金をスラムの改善に役立てた。ずっと住むのは嫌だけど、数泊なら話のネタにOKという人も多い...というインサイトが素晴らしい。

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Pass the Ball(Vodafone)

モバイルApp"Pass the Ball"を使った赤十字ドネーション企画。赤いボールが人から人へ飛んでいく。ボールを早く手放せば手放すほど寄付金は大きくなる。2週間で37万DLを記録し、20万ユーロが寄付された。何か"ハンカチ落とし"のような感じ。

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Removal Happens(Esteban Gergely)

弁護士事務所の離婚相談広告。一見、熱々カップルの結婚ビデオを制作し、そのYouTubeリンクを700名の見込み客に送信。再生すると"実はこの2人離婚しました"的メッセージが流れる。何と狡猾な手口!!

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The Social Swipe(Misereor)

手持ちのクレジットカードビルボードにSWIPEして寄付するという面白い仕掛け。SWIPEがパンのカットになり、手首に締められたロープを切り落とす役割だったり...クレジットカードの動きと広範な社会問題がリンクし、ダイレクトに寄付できるのが素晴らしい。

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Phubbing(Macquarie Dictionary)

「スマートフォンに取り憑かれ、人の話を聴かない」を意味する新ワード"Phubbing"を開発。社会問題文脈で世の中の話題にし、自社の辞書に掲載。昨年も「史上最高のフットボールプレーヤー」「完璧なボール裁きをするプレイヤー」の意味として、Messiの文字を含む"In[messi]onate"という新語を開発するPepsiのキャンペーンがあったけど、社会問題文脈にのっている今年の方が良いです。

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Climate Name Change

1954年以来、米国では'World Meteorological Organization'がハリケーンサンディハリケーン・カトリーナのように人名をハリケーンにつけてきたけど、James InhofeやPaul Ryanなど、ブッシュ政権時代に気候変動を否定した共和党議員の名前をつけるべきだと提案。いや、そうすべきだ!!

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Incomplete Bios

上の"Climate Name Change"と同様の展開で、マニュフェストが気に入らない政治家Wikipediaを勝手に編集する企画。例えば、"子供の教育に関連する施策"がマニュフェストに記載されていない政治家がいるとすると、Wikipediaのプロフィールに「教育政策」という項目だけ作り、内容を白紙にすることで、政治家に考えの変化を促す。制作費ゼロ!

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Suntory HIBIKI Harmony Bar with HIBIKI Glass

こういう場所があれば素敵だな。

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2014-06-25

カンヌライオンズ2014〜BONOとAppleの関係に本当のソーシャルグッドを見る

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カンヌライオンズ2014最終日、Innovation Dayの一環としてBONOがJony Ive(Apple/Designer)と共に登壇した(残念ながら会場には入れず、生中継で見ることになった)。このプログラムはBank of Americaの協力によって実現。今年のスーパーボールで、Bank of AmericaはU2の新曲"Invissible"のフリーDLキャンペーンを実施し、1DL=1ドルを(Red)に寄付している(最終的に3億円寄付)。

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まず、BONOが語ったことは...

Appleは(Red)の初期段階からの協力企業であるが、彼らは(Red)への協力の証・ロゴを製品やApple Storeなどでひけらかすことに対して非常に控えめだ。彼らは気でも狂っているのか、全く公表しないんだけど、既にAppleプロダクトの(Red)バージョンから75億円の寄付をしてもらっている。

欧米企業は社会貢献をひけらかすのが主流と思いきや、黙って社会に貢献し、それが思わぬ所から公になった時に、何とも言えない照れを見せる日本的メンタリティを持った企業もあるじゃないか! そして、Jony Iveは、Appleが(Red)の証を表示しないことや、寄付金額を公表しないことに対して、とてもシャイに受け答えしていた。

"慎み深さ"を持ちつつ、"激しく"を前進する...それがAppleのやり方だし、それはある種の宗教になっているんだ。

これは、是非、肝に銘じたい考え方だし、これが大人の企業だと思う。(直前のBONOの問いかけはもっとiPadの(RED)のロゴを大きくしないか?...だったけど、この答えには75億円を語らないという姿勢についても含まれていると思う)

BONOは、もっと多くのHIV研究開発費を、もっと多くの薬を供給して、より早くAIDSから開放される世代を創りたいと考えており、その為にはAppleのようなパートナー企業のより多くの獲得が欠かせない。来年、(Red)がリブランディングするとして、何か良いアイデアは無いか?...と会場を埋めたクリエーターに問いかけた。

すると会場は盛り上がり、何人かがインスタントピッチを始めた。例えばドメイン会社の人が保有している".hiv"のドメインを販売し、登録料を全て(Red)に寄付するというのはどうだ? そして、Red.hivは今後100年間無料...とか、銀行家がRed口座を作る約束したり、(Red)をローカル企業向けに提供しては?...など、アイデアが飛び出した。

このセミナーは、会場から多くの意見が飛び出し、大賑わいで終わったが、個人的なハイライトAppleとBONOの姿勢だと思う。賞を獲るためのソーシャルグッドじゃ世の中はそれ程良くならない。信念が必要だ...ということをどれだけのオーディエンスが感じただろうか?

カンヌライオンズ2014〜Titanium & Integrated部門

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Titanium & Integratedはその名の通りTitanium部門とIntegrated部門で構成されており、Titaniumは「最もプレステージ性の高い賞として、刺激的且つ全く新しい次元を切り開く斬新なアイデア」、Integratedは「統合キャンペーンの最先端」を各々評価する。

Titanium部門

Titaniumは、"Sorry I Spent It on Myself"(Harvey Nichols)が受賞。Promo & Activation部門Press部門Film部門に次いで4冠達成。昨年の"Dumb Ways To Die"のような活躍ぶりだ。

審査員は"このアイデアに恋をしてしまった。例外なく誰もがこのキャンペーンを人に伝えたくなるだろう。ブランドの核心的価値を伝えるだけでなく、広告の可能性を拡大することにも一役買っている"と讃えている。

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Integrated部門

そして、カンヌライオンズ2014のトリをとったのが"Sound of Honda-Ayrton Senna 1989"。各部門で上位に進出しながら、グランプリには今一歩届かなかったが、遂に受賞。日本では"UNIQLOCK"以来のグランプリです。すばらしい!

1989年にセナが鈴鹿で記録したファステストラップの走行データを元に、現代の鈴鹿に光と音で当時のセナの走りを再現するというこの企画、審査員は"データという極めてドライな性質の世界をとても感情的な世界へと変換した。今後もきっと語り継がれるだろうし、20年以上前のシーンを再現するというのは技術的にも並大抵のことではない。私たちはデータ・感情・テクノロジーが融合した極めて稀な作品に出会ったんだ!"と讃えている。

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その他、評価が高かったのは"Epic Split"(Volvo Truck)や "The Autocomplete Truth"。

"The Autocomplete Truth"は、Google検索エンジンが物語るジェンダーギャップの現状についてを告発し、女性を支援するキャンペーン。

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また"Project Daniel"(The Ebeling Group and Not Impossible Lab)"Unload Your 401K"(Anti-gun Violence Organization)の評価も高かった。

"Project Daniel"は、スーダン内戦により、腕を失った人たちに3Dプリンティングの義手を提供するプロジェクト。3Dプリンタの操作法を現地の人々にレクチャーし、今後現地で新たな義手を造り出せるようにした。最終日のセミナーでこのプロジェクトを実施したMickの話を聴きましたが、彼の熱意に感動しました。こういうソーシャルグッドは大歓迎です。

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"Unload Your 401K"は、あなたの401K年金に銃関連会社への投資が含まれているか、いないかを確認(Websiteでプロバイダを入力すると確認できる)し、含まれている場合、その対処法についてアドバイスを提供することで、銃関連企業を追い込むキャンペーンだ。

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カンヌライオンズ2014〜Film部門

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1954年から続くカンヌライオンズ伝統のFilm部門の受賞作品が発表されました。グランプリは2作品。"Sorry I Spent It on Myself"(Harvey Nichols)"Epic Split"(Volvo Truck)

Harvey NicholsはPromo & Activation部門Press部門に次いで3冠。Volvo TruckはCyber部門に次いで2冠。

その他評価が高かったのは、 "Sound of Honda-Ayrton Senna 1989"New Directors Showcaseにも選ばれた"First Kiss"(WREN)

見知らぬ男女、男同士、女同士がキスをするというこのビデオ、"WREN"なるファッションブランドのビデオであったとは知らなかった。全く新しいストーリーの語り方、共感のされ方として評価されたようです。個人的には直視できないです。

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また、TVCMカテゴリーとして "Possibilities" (Nike)"Mom Song"(Old Spice)の評価も高かった。

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カンヌライオンズ2014〜Film Craft部門 / Branded Content & Entertainment部門

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Film Craft部門 / Branded Content & Entertainment部門の受賞作品が発表されました。何と共にグランプリ該当作品無しとなりました。これは1995年以来の出来事で、当時はまだFilm部門とPress/Poster部門の2部門しか無かった時代だ。しかも、Press/Poster部門に至っては金賞も該当作品が無かったようだ。また、1980年(Film部門のみの時代)もグランプリは無かった。当時は、翌年のエントリー数に影響をもたらしたそうだが、来年はどうだろうか?

Film Craft部門

金賞は16作品も選ばれている。グランプリ該当作品無しの反動だろうか?良いのが多すぎてグランプリが選びきれなかったのでしょうか? いずれにしても"グランプリ該当作品無し"は満場一致とのことです。

金賞を受賞したのは"The Epic Split""Scarecrow"など、常連組に加え、 "Pick Them Back Up"(P&G)が受賞した、一連の"Thanks Mom"シリーズだ。

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Branded Content & Entertainment部門

こちらも金賞は11作品。数が多すぎて"金"の価値が劣化しないといいですが。金賞を受賞したのは"The Scarecrow""Sweetie"などの常連組に混じって、 "Oscar Selfie"(Samsung)が受賞した。

アカデミー賞の司会"Ellen DeGeneres"にGalaxy S4を渡してセレブたちとSelfieしてもらい、本番中にTwitterにポストしたら、45分以内に100万RT達成したというプロダクトプレースメント企画(詳しくは"アカデミー賞におけるソーシャルメディアやプロダクトプレースメントなど〜裏切られたオフィシャルスポンサーのサムスン, Pepsi?")。

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このためだけではないけど、Samsungはアカデミー賞に2000万ドルを投下しているので、金にモノを言わせている感は無いだろうか? また、Ellenが放送後にiPhoneからTweetしたことも話題になったし、その後、オバマ大統領にSelfieを仕掛け、Samsungの行儀の悪さが露呈しただけに、金賞を与えることには少々疑問が残る。

カンヌライオンズ2014〜Innovation部門

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2013年からスタートしたInnovation部門の受賞作品が発表されました。Innovation部門は広告業界以外にも、発明者、デザイナー、データサイエンティスト、ソフトウェアエンジニアなどが参加し、最も多様性が進んでいるカテゴリー。昨年受賞した"Cinder"はオープンソースのソフトウェアながら、そのスポンサー的存在であるBarbarian Groupの名でエントリーし、受賞したことで色々と物議が醸されましたが、今年のグランプリは...

MegaFon's Pavilion in Sochi

ソチ五輪会場にオープンしたロシアのモバイルキャリア“MegaFon”のパビリオン。Pin Artの原理を応用し、来場者のSelfieを3Dで表現する装置であり、ロシア初のグランプリ作品。

受賞理由は革新的技術・カンヌの枠を超えるスケール感があり、"Selfie"という習慣を捉えると共に、ドラマティックなほど美しい仕事であるということ。昨年受賞したのがクリエーターの為のソフトウェアであったのに対し、今年はズバリ広告そのものが受賞した。

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惜しかったのがテニスを変える!と言われているラケット"Babolat Play"

ショットのパワー、ストロークタイプ、ボールインパクト位置、ボールのスピンの種別などのデータを、ワイアレスで携帯端末やPCに集積し分析できる仕組み。但し、センサー部分だけを購入し他メーカーのラケットのグリップ部分に装着することは、まだできておらず、専用ラケットを購入しなければならない(昨年末に$399で発売)。電通のプロジェクトに似た発想ですね。

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また、"POINTS"の評価も高かった。

観光地の方角表示のデジタル版といった趣向。FoursquareTwitterなどと連携し、今あなたが行くべき場所を表示してくれる。既にBrooklynで導入されている。

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ブランドに関連するInnovationとしては"Fiat Live Store"の評価が高かった。

ディーラーに訪れ、販売員のアドバイスを受けながら、車を吟味する...これをオンラインでやってしまう企画が"Fiat Live Store"。カメラ付きの専用ヘッドセットを装着したディーラーが、人の目線でライブ案内する仕組み。カラーバリエーションやパーツのバリエーション展開も、顧客の要望に合わせて画面に表示。試乗に誘導する非常に効率の良さそうな仕組みだ。

2014-06-20

カンヌライオンズ2014〜電通: THE AUGMENTED HUMAN

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電通セミナーに参加。クリエーティブとテクノロジーで人をエンパワーする、スポーツにイノベーションを起こす...といった2020年を見据えた日本らしい内容で、冒頭から"広告の話じゃありません""今の広告の枠に収まるつもりはありません"って感じで煽りを入れる。

まずは、電通イノベーション実績"NECOMIMI""あそべるTシャツ"などの紹介。"喋る財布"みたいなネタもあって、結構うけてた。

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そして本題(実際の内容は非常に濃く幅広いものでしたが、かいつまみます)。

1.New Sports Creation(Jun Rekimoto/東大)

Drone内臓ボールで、自分が蹴ったり投げたりしたボールを自由に操る実験をステージ上で披露。単に喋っているだけでなくて、デモとしてやってみせることで、会場が湧いていた。1つの構想としては、アスリートと一般人の巨大な差をテクノロジーで埋め、アスリートと一般人が戦えないか?...みたいなことを追求しているようです(あるいは、子供がキャッチする瞬間だけスピードが落ちるとか)。Droneボールを操る素人の技術が勝つのか、プロの技はそれを超えるのか?...みたいな。野球観戦でエラーしたプロ選手に"あれぐらい獲れよ!"と文句を言うことぐらいしかできない一般人が、テクノロジーのチカラを借りてプロと勝負するというのが面白い。将棋やチェスなどの頭脳ゲームではAIのチカラを借りて対戦することはありそうでしたが、スポーツで、というのが凄いです。

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2.既存スポーツの進化(フェンシングの太田選手)

続いて、スピーカーがフェンシングの太田選手に変ってスポーツの競技をテクノロジーのチカラで進化させるという取組みのプレゼンで、これが特に素晴らしかった。

太田選手は知っていてもフェンシングのルールを知っている人は少ない。理由はスピーディ過ぎてよくわからないという部分が大きい。そこで、フェンシングの剣先の軌道が現実の世界に残像として残るような仕組みを開発し、当たったのか当たっていないのか、衝撃は?...などがわかるシステムを開発した。その他にもシューズに仕掛けがあったり、眼の動きをトラッキングする技術を導入したり、可視化と共に徹底的に動きを分析。

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(via bizmakoto.jp)

このプロジェクトをサポートしている真鍋大渡さんによると、

・スポーツとしてのエンタテインメント性を高める。

・取得した各種データを活かして、より効果的なトレーニングや戦略の開発に役立てる。

...という2つの側面から競技を発展させたいとのこと。2020年にはより進化した新しいフェンシングが見られるかもしれない。

最後に、電通テクノロジーとクリエーティブでエモーションに訴えかけ、人を動かします、と宣言。そのケーススタディとして、先日の"SAYONARA国立競技場"で披露された、国立の名場面を音と光で再現するイベント映像が紹介された。(実際の国立のイベントを見てませんが、結構な脚色感はありました)

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(via dentsu-ho.com)

ステージ上でデモが行われながら進行するというのが、他のセミナーにはあまり無い展開で、また、そのデモも面白く、45分が短く感じられたセミナーだった。新しいスポーツを創ることも、既存のスポーツをより魅力的に戦略的にすることも、どちらも素晴らしかった。

カンヌライオンズ2014〜Saatchi & Saatchi's 2014 New Directors' Showcase

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昨年、進化生物学者のRichard Dawkinsが出演し、摩訶不思議なオープニング演出が話題をさらった若手映像クリエーターの登竜門"Saatchi & Saatchi's New Directors' Showcase"。今年は見逃すまいと参加してきました。

入口で不思議なリストバンド配布。ナースの格好をしたお姉さんが配布し、装着方法に関する映像もナース出演という徹底ぶり。

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とりあえず手首に巻くと、自分の鼓動と共にリストバンドが点滅。

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そして、新鋭クリエーターの作品19本が一気に公開される。バイオレンスもあれば笑いもある、そんな映像を観たオーディエンスの感情の変化がリストバンドを通じて、スクリーン両側にリアルタイムでグラフィカルに表示される。(デザインは毎ビデオ変わっていた)

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そこでこのイベントが"Feel the Reel"と名づけられていることがわかる。カンヌライオンズ2014の焦点の1つにデータとクリエーティブの融合みたいなことがあったけど、その1つの形がこれでしょうか。

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以下、19本の中から特に気に入った作品をご紹介します。

Alberto Belli"It's Not Porn"

兎に角うけてました。HBOのCMです。俳優志望の男子・女子が"役が決まった!""こんな役なの!"と友人や家族に話す。するとみんなは一様に"それポルノじゃないの?"と聞き返す。そして"HBOよ!"と返答。HBOのドラマにセックスシーンが多いとの評判を逆手にとったアプローチ。そして、セックスシーンは視聴率が高いというのも味噌です。

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Emile Sornin"Disclosure 'Grab Her"

これも拍手喝采。意図せず無重力にできるオヤジ。タイトルの"Grab Her"の意味は不明。

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Tripp Crosby"A Conference Call in Real Life"

これも大うけ。カンファレンス電話の"あるある"的ネタの詰め合わせ。

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※その他の作品は"Saatchi & Saatchi's New Directors' Showcase"のYouTube Channelで。

2014-06-19

カンヌライオンズ2014〜Design部門

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Design部門の受賞作品が発表されました。グランプリは...

Bergen International Festival

クラシカルでアバンギャルドな音楽祭である"Bergen International Festival"(ノルウェイ)のブランドのシンボルとして、コードの"F"をイメージしたロゴタイプを作成。このロゴは旋律に合わせて自動的に成長したり、分解したりする数学的システムを内包している。

このロゴをステーショナリー屋外広告に異なるコンビネーションで展開すると共に、"Soundsmith"なる"F"を使って作曲できるインタラクティブシーケンサーをリリースした。

小さなデザインアイデアが人々に豊かな経験を提供する偉大なるデザインに共通する要素を持っていると評価された。

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その他、評価が高かったのは"Cleft to Smile"(Operation Smile)

インドの非営利団体"Operation Smile"による仕掛け。あまり知られていないことだけど、インドでは多くの子供たちがクレフトという唇が裂ける病に侵され、母親の影に隠れたり、物で顔を覆ったりして、裂けた唇を人に見られないように生活している。そして、10人に1人がこの病で生命を失うそうだ。

しかし実際は45分の簡単な手術で笑顔を取り戻せるらしく、この問題を広く知って貰い寄付を募るために、簡単なロゴを開発し、ソーシャルメディアで大量に拡散させた。

そのロゴというのが":{to:)"。所謂絵文字になっており、「裂けた唇から笑顔へ」という主旨がよくわかるようになっている。

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更に"Gourmet restaurant Dill"(LIDL)

高級な食材を使わなければ美味しい料理は出来ない...と信じている多くの人の意識を変える為に、低価格食材を扱うスーパーマーケット'LIDL'が自社で販売する食材を使ったとびきり美味しいレストランをオープン。安い食材でも良い食材があるし、味に定評のあるレストランだって安い食材を使っている。食材の値段だけで料理のクオリティは決まらない...と主張した。

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カンヌライオンズ2014〜Press部門 / Radio部門

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Press部門の受賞作品が発表されました。グランプリは...

Sorry, I Spent It On Myself(Harvey Nichols)

Promo & Activation部門に続いての2冠達成です。

豪華なクリスマスプレゼントを購入する場として有名な英国の百貨店"Harvey Nichols"が、家族へのクリスマスプレゼント代金を自分のために使ってしまった人の為に、チープ過ぎるプレゼントを開発し、販売したジョーク・キャンペーンですが、Press部門ということでプリント広告が評価の対象。

全てのジャッジの評価が高く、シンプルで新鮮でありながら、ある種の不遜さがあることが素晴らしいとのこと。不遜さ...滲み出てますね。"ドヤ!"みたいな感じで。

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悲哀に満ちた映像も念の為。

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続いてRadio部門のグランプリは...

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Lucozade Energy Drinks

エネルギードリンクの広告と言えば、若者がスケートボードスカイダイビングなど非日常的な場面でクレイジーなことをするというのが定跡だけど、そのイメージを逆手にとって、より日常的な場面で大げさにエネルギッシュに叫ぶという広告。

例えば、場面はテレカン。何か、マーティン・ルーサーキングのスピーチみたいな激しさで、面白いです。

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子供たちの誕生日会で。

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Enrique Iglesiasのコンサートで。

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カンヌライオンズ2014〜Product Design部門

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新設されたProduct Design部門の受賞作品が発表されました。グランプリは...

Raw from the Oceans(G-Star Raw)

Pharrell Williamsによってキュレーションされた商品ライン。Pharellがクリエイティブディレクターを務めるBionic Yarn(ペットボトルから再生した上質な糸と生地を開発・製造するテキスタイル企業)とコラボレーションし、海に投棄された廃棄物リサイクル素材でデニムコレクションを制作した。

Product Designの第一回ということで、基準が難しい所ですが、他のプロダクトデザイン賞とは違うイメージを打ち出したかった感じがします。審査員長自身は、海洋投棄物をテキスタイルにするというイノベーションサステナビリティへのコミットメント評価したようです。

また、審査員として全部門で唯一マーケッター(Samsung)が参加しているようです。これは驚きで、カンヌライオンズは全て作り手側の視点で評価されていたんですね。

その他で評価が高かったのが"Nest Learning Thermostat"。若干「今更感」ありますが、これも第一回だからこそでしょうか。

ダイヤルのような形の本体表面に温度などを表示するカラーディスプレイだけがついたシンプルなデザイン。中にはAIを応用したアルゴリズムが組み込まれ、ユーザーの行動パターンを学習して、部屋の空調を自動的に制御するほか、Wi-Fi経由でスマートフォンやタブレット、PCからもこれらの設定をコントロールできるようになっている。さらに同製品のセンサーから集められたデータを利用して、ユーザーがエネルギー消費量を把握するためのWebsiteも提供される。

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更に、3D print prosthetic arms for children of war-torn Sudan(The Ebeling Group)

スーダン内戦により、手足を失った人たちに3Dプリンティングの義肢を提供するプロジェクト。

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カンヌライオンズ2014〜Cyber部門

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Cyber部門の受賞作品が発表されました。グランプリは何と3つ。

#1.24-hour MV for Pharrell Williams"Happy"(Universal)

史上初24時間という長さの映像にセレブリティやそれ程有名で無い人を含めて300人が数珠つなぎ的に出演し、L.Aの街角で踊りながらひたすら"Happy"を歌い続けるMV(こちら)。

Cyber部門の中の"Cyber Craft"という分野で評価が高かった。24時間どの時間帯にでも飛び込めるインタラクティブ性、インターフェースの良さ、そして、世界中の街角でみんなが"Happy"を踊って歌うという広がりが評価された模様。上半期、この曲を聴かない日は無かったというぐらいのヒットでしたね。

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#2:The Scarecrow(Chipotle)

PR部門に続いてのグランプリ受賞。メキシカンブリトーのチェーン店"Chipotle"による、大規模畜産システムによる食糧生産と、そこから市場に出回る食品の安全性を問いかける作品です。

当初ヴァイラルビデオを4週間展開し、新聞広告やPRを経て、Branded Gameやモバイルクーポンへと至るキャンペーンの流れと、特にBranded Gameが評価された。

その評価が高かったゲーム映像がこちらです。クオリティ高いです。

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念の為、本編の映像です。

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#3.Live Test(Volvo Truck)

Volvo Truckはジャン・クロード・バンダムのEpic Splitの印象が非常に強いですが、トラックの特徴を訴求するユニークな実験ビデオシリーズを展開しており、Epic Splitもその一部。

"Integrated Multi-Platform Campaign and Social"という分野で評価され、常に突飛な演出をしながらも、製品の特長を確実に伝えるシリーズ展開で、ソーシャルで大きな話題になったことが良かったようです。

「突飛」という面ではこれに勝る演出は無い社長出演ビデオ。YouTubeビデオのHook(つかみ)と商品としてのHook(牽引フック)の強さをひっかけた社長の洒落と驚愕のトライアル。「ボルボFMXのHOOKは頑丈だから安心してくれ」と締めくくる社長ですが、実際この撮影は気温8度、風速毎秒10mのイエーテボリ湾(スウェーデン)の海上20mに宙吊り状態で2時間に渡って行われたそうです。

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車高が高く、底板が丈夫で障害物が気にならないという特徴を訴求。

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そして、ステアリングの安定性をアピールEpic Split。「俺の人生色々あった。凸凹の道、酷い突風...それらが今の自分を作り、そして今俺はここにいる。君たちが今見ているのは完璧なまでに芸術的なボディであり、体力の常識を覆す俺の両足であり、究極の精神だ...」という語りが、前振りとして効いてます。

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LIVE TESTのまとめビデオも公開されています。

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その他、評価が高かったのは、またもや"Sound of Honda"。毎回グランプリには後一歩及ばない感じです。

Killing Kennedy(National Geographic Channel)も後一歩だったようです。

ケネディ暗殺50周年として、その真実を探る番組に連動したインタラクティブサイト評価が高かった。左右別々に動く仕組みがとても不思議な感じです。

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こちらは番組トレーラーです。

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更に、Sweetie(Terre des Hommes)

"Webcam Child Sex Tourism"が急速に拡大。リッチな国の男がフィリピンのような貧困国の少女とWebcam越しに繋がり、セクシャルなポーズを要求し、男はマスターベーションする。そんな男はオンライン上に常時750,000人存在するそうだ。そして、その相手をする少女(6才〜)がフィリピンだけでも数千人居る。にも関わらず捕まった男はたったの6人。そこで、CGでSweetieなるフィリピン人少女を制作し、囮捜査を実施。1000人の容疑者の特定に成功した。凄い!

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カンヌライオンズ2014〜Coca-Cola: WINNING IN REALTIME

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Coca-ColaのSenior VP"Wendy Clark"によるセミナー"WINNING IN REALTIME"。

大筋をまとめると、刻一刻と動くソーシャルメディアに対して、24時間リアルタイムで動きを監視し、適正な文脈でShare-Worthyなコンテンツを展開し、毎日をCoca-Colaにとって勝負の日(Any Given Day)にしていく、というお話でした。

Silence is an not Option.

あなたが話さなくても誰かが話す。Coca-Colaのコンテンツの80-85%はCoca-Colaの外の人(ユーザーなど)がつくっている。Coca-Colaはそれらに対して積極的にコラボレーションしていく。例えば、Coca-Colaのボトルにユーザー名をプリントするここ数年の世界各地の展開など(日本でも最近実施)。

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SPEED TRUMPS PERFECTION

WendyはAppleがBeatsを買収したタイミングに合わせてDenny'sが"3blnでBeatsを買収し、巨大サラダを提供する"とジョークTweetして大きな話題になったことを賞賛。いかなる突発的な出来事にもリアルタイムで適切な文脈で対応することを重要視している。

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The World Needs More Good Contents

コンテンツなら何でも良い訳でなく、より良いコンテンツが必要。それは"Work That Matter"...問題を乗り越えるコンテンツ。例えば、人々が言語をスウィッチして楽しめるような音楽コンテンツに取り組んでいる。

More Learn, Guess Less, More Open, More Transparent, More Real, More Humanity

兎に角「学ぶ」こと。推測はいらない。よりオープンに、透明に、リアルに、人間らしく。

New Models of Working

Coca-Colaはソーシャルメディアでリアルタイムに対応する為に"Hub"と"Hustle"という2つのチームを立ち上げた。"Hub"は世界23箇所のソーシャルエンゲージメントセンターをネットワークし、全てがアトランタ本社に繋がっており、ソーシャルの声に耳を傾け、分析を繰り返している。

一方"Hustle"はその分析をもとに素早くコンテンツを開発し、会話をクリエイションしている。

Twitter上で2つのエントリにまたいで腕を絡めている写真が話題になると、数時間後に、そのCoca-ColaバージョンをTweetする、といった事例が紹介されていた。わかりやすい例だったのですが、残念ながら写真撮りそびれました。

SOCCER and COKE

ワールドカップ関連のソーシャルの動きを24時間監視しているルームとダイレクトに繋いで現地の模様を紹介。また、ブラインドサッカーのプレーヤーをワールドカップに招待する企画も紹介された。

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私たちが今、Coca-Colaに関して何かを呟いたとして、その瞬間のチャンスを逃さないということですね。そこに機会があると判断すれば、そこに莫大な資源を投入するというのが凄いです。

2014-06-18

カンヌライオンズ2014〜Google: THE DIGITAL FUTURE

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GoogleCBO"Nikesh Aror"によるセミナー"THE DIGITAL FUTURE"に参加して来ました。

Nikeshによると2つのキーファクターによってイノベーションが飛躍的に向上しているとのこと。その1つはモバイルプラットフォーム(Android, iOS)の確立であり、もう1つは世界中を繋ぐデジタルコネクション。"この会場に1500のスマートフォンがあり、それが相互に繋がれば宇宙船だって造れてしまう。"

Googleは現在、自動運転カーやWiFiバルーン、Glassに注力しているが、それらを支えるのは"Think 10X"というフィロソフィ。世の中を10倍良くするという思想を常に持って取り組むと、2倍や5倍では満足できない。Googleで働く人間はその思想を持っている。(昨年はこの思想を表す例として"月面着陸"を盛んに用いていました)

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そして、Googleの看板でもある"サーチ"は彼ら曰く目標の5%程度にしか到達していない。彼らが直近で強化しているのがモバイル対応で、"このレストランはいつオープンするの?""これは教会ですか?""これの高さは?"などの質問に回答できるよう、ロケーションやデータ、カメライメージを組み合わせた検索を目指している。

Glassについてもメインストリームとなるよう全力を注いでおり、近い将来、スマートフォン並みの機能を持ち、先々にはコンタクトレンズへと昇華させることを目指している。

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また、Glassのケーススタディとして交通事故で下半身が不自由になったAlex Blaszczukが初めてキャンプに行く為に、Glassが決定的役割を果たしているビデオを公開した。

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"Think 10X"というフィロソフィは言うは易しで、その徹底的な原理の追求が半端ない感じです。全ての邪念を取り払って没頭するシステムがGoogleにあるのか、それともそういう人材ばかりをとっているのか? Googleのオフィス環境と人事が非常に興味深いです。

カンヌライオンズ2014〜Mobile部門

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Mobile部門の受賞作品が発表されました。グランプリは...

Sun Block Ad(NIVEA)

子供を紫外線から守るUVプロテクトクリーム発売に連動し、雑誌"Veja"に付録を展開。Niveaの広告の一部を切り取ると、それが子供用リストバンドになる。このリストバンドはスマートフォンappとリンクし、端末から一定距離離れるとアラームが鳴る。我が子の年齢や癖に合わせて距離を設定し、親はビーチでゆっくりできる。

審査員長のJamie Robinsonによると、メディアツール・ブランドメッセージがパーフェクトに一致した例として評価されたようです。

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その他、評価されたのが"Racer"(Google Chrome)

複数のモバイル端末を使って1つのレースが楽しめるゲーム。見るからに楽しそうです。

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また、メディア部門で高評価だった"Kan Khajura Tesan"(Unilever)"A Trip Out To Sea"(Guy Cotten)の評価が高かったようだ。

Guy Cottenはライフジャケット・ブランド。その必要性を実感してもらう為に、インターネットで溺死を疑似体験するコンテンツをリリースした。溺死直前の手足をバタバタする仕組みはマウスのスクロール(スマートフォンappもあるようです)。全力且つ継続的にスクロールしなければ、たちまち溺れてしまう。一度体験すると、溺死の恐怖を実感できます(こちら)。

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※追記:審査員をされていた清水幹太さんは"ALVIO"(QOL)を評価されていた。喘息の子どもが吸引器を使うトレーニングをゲーム感覚でできるアプリ。これを例にとってMobile Lions=毛細血管Lions(モバイルは人の生活のあらゆる隙間に入っていけるもの。人にはそれぞれ、その人だけの限られたシーンがありますが、モバイルであればそういう限られたシーンにも入っていける)と語っていた。なるほど。

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カンヌライオンズ2014〜Media部門

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Media部門の受賞作品が発表されました。グランプリは...

Happy ID(Coca-Cola)

ペルーの経済環境は良くなっているにも関わらず、国際調査によると人々は幸福を感じておらず、笑顔が少ない。そこで、Coca-Colaが主導して、人々を笑顔にしようという企画。人々を笑顔にする為のメディアとして採用されたのが、フェイストラッキング技術を用いた笑顔になった人にだけシャッターがおりる証明写真キオスク。写真を撮ればCoca-Colaがもらえる機能もついたこのキオスクをRENIEC(国家個人登録所)付近を含む国内30箇所に設置した。

また、Coca-Colaはこの施策を通じて獲得した個人情報を二次活用したキャンペーンも展開した。

この作品が評価されたのは「証明写真キオスク」という特異なメディア活用や政府機関との連携。結果として、政府が発行するIDの90%以上が笑顔になったことも高い評価につながった。

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"Happy ID"は完勝だったようですが、他に注目されたのは

"Kan Khajura Tesan"(Unilever)

北インドのBIHARとJHARKHANDは人口1.37億人の電気もままならないエリアでトラディショナルメディアは発展していないが、一方で86%の人がモバイルフォンを活用していることに目をつけ、モバイルフォンをラジオとして活用するメディアを展開。音楽やジョーク、ボリウッドコンテンツを24時間提供した。最初の6ヶ月間で800万人のリスナーを獲得し、1人あたりの聴取時間も非常に長いとのこと。

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また、"Rescue Radio"(Sawa Mninjah)の評価も高かったようだ。

レバノンには20万人の外国人労働者(フィリピン、スリランカ、エチオピア)がいるが、彼女たちの多くが暴力の対象や性奴隷化している現状がある。そこで4つのラジオ局と協力し、彼女たちに支援を呼びかけるラジオCMを展開。各々のCMは彼女たちの言語でつくられ、ヘルプダイアルや励ましのメッセージをレバノン人にはわからないように埋め込まれた。

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更に“Bank Job”(Brother In Arms)

子供や若者を支援する非営利団体のBrother In Armsは、企業からの寄付を募るためにネット上の送金システムを活用。"押せば寄付の見込みがありそうな"企業に対して少額のお金を何度も繰り返し、送金。企業にとっては"何この言われの無い入金は?"となって確認すると、所謂通帳の備考欄にメッセージがある。メッセージは繰り返し入金される備考欄全てに記されており、続けて読むと1つの"寄付よろしく"的メッセージになっている。しかも、最終的には"入金エラー"を意図的に出す為、企業側はお金を返さなければならず、その際、連絡をとることになるので、そこで寄付を要請される羽目になる。そして、直接言われると断りづらいのがこの種のことだ。

何と狡猾な企画だろうか? ソーシャルグッドに使う金だけど、集め方は法律ギリギリというか。

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カンヌライオンズ2014〜Outdoor部門

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5,660エントリーで全部門トップのOutdoor部門の受賞作品が発表されました。グランプリは...

GAYTM(ANZ Bank)

2月7日〜3月2日まで開催されたLGBTの祭典"Sydney Gay and Lesbian Mardi Gras"にオーストラリアANZ銀行が協賛。Gayカルチャーの象徴とも言えるラインストーンやスパンコール,鋲,レザー,デニム,ファーなどでATMを装飾した"GAYTM"(GAY+ATM)を展開した。

受賞理由は多様性尊重というメッセージを大胆に勇気を持って発信したこと。確かに、最近、LGBT支持を表明する企業は多いけど、銀行というお堅い企業が、ここまでの行動に出ることは素敵なことです。

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一方、この部門は"Sound of Honda"の支持も大きく、最後まで競っていた模様。"Sound of Honda"は各部門で上位を占めながら、後一歩の所でグランプリを逃しています。

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また、Direct部門グランプリ"Magic of Flying"(BA)Promo & Activation部門グランプリ"Sorry, I spent it on myself"(Harvey Nichols)も、グランプリ候補に入ったようです。

上位作品は部門をまたいで一部作品に集中しますね。

カンヌライオンズ2014〜スパイク・ジョーンズ降臨

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"マルコヴィッチの穴"や"アダプテーション"、最新作"Her"の監督であるスパイク・ジョーンズがカンヌライオンズのステージに登壇した。タイトルは"The Disruptors"(破壊者)。

ストーリーとテクノロジー相互依存みたいなテーマの筈がいきなり脱線。世界はアイデアとそれに対して恐れを知らない人々を求めている...という話から、クリエーティブとファイナンスの話へ。資金提供者のプレッシャーがクリエーターの仕事の邪魔をするし、時には破壊する。クリエーターはエモーションに忠実であるべきだ...というクリエーティブ・マネジメント的話へ。そのまま話は戻らなかった。そして、最後に友人に仕事の進捗を見せ、忌憚なく意見を言ってもらうこと、そして、時には恥ずかしい思いをすること...それが最良のツールになると語った。

スパイク・ジョーンズの独特の世界観や物語について色々と話が聴けると思っていたので残念な面もありますが、あの奇才な感じの人が、明快にストーリーの原理なんかを語られてもなぁ...とも思います。

映画監督として活躍中のスパイクですが、広告作品も手掛けており、過去にはカンヌライオンズ2003でFilm部門グランプリを受賞しています。

"Lamp"(IKEA)

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"Many of you feel bad for this lamp. That is because you crazy. It has no feelings, and the new one is much better."(あなた方の多くはこのランプを不快に思ったのだろう。でもそれは狂気だ。ランプには感情は無い。そして、新しいのはもっと良いだろう)...何とシニカルな世界観。

Hello Tomorrow(adidas)

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Crazy Legs(Levis)

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意外にも彼が最も好きなCMはBouncy Balls(Sony)だそうです。当初、スパイクに監督依頼が来たものの、拒否した作品のようです。

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サンフランシスコの坂道に25万個のカラーボールを放出するなんて、改めて凄い作品です。

2014-06-17

カンヌライオンズ2014〜Creative Effectiveness部門

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Creative Effectiveness部門の受賞作品が発表されました。グランプリは...

Guilt Trips(V/Line)

V/Line(豪州の鉄道会社)による、過疎地に暮らす両親と遠く離れた都会に暮らすその息子・娘を結びつける企画であり、この企画のポイントは息子・娘に罪の意識を芽生えさせること。

"Guilt Ticket"(罪悪感券)なる親が購入し、息子に帰ってくるように促す鉄道チケットを発売。同時にどんなメッセージや振る舞いが息子・娘の罪の意識を喚起するのに効果的かなどを伝授するガイドブックなどを発行した。

この"Guilt Ticket"が400万ドルの収益をもたらしたこと、そして、先進国共通課題である家族問題にも貢献し、継続展開でブランド価値が向上した部分が評価されたようです。

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継続的なキャンペーンの成果が評価されるこの部門は、Heineken, Axe, PepsiCoなど、ビッグブランドの受賞が多かったのですが、このような小さなブランドの受賞は初めてとのことです。

受賞したMcCann Melbourneは昨年""Dumb Ways to Die"を手掛けたエージェンシー鉄道に強いですね。

カンヌライオンズ2014〜Promo & Activation部門

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Promo & Activation部門の受賞作品が発表されました。グランプリは...

Harvey Nichols"Sorry, I Spent It On Myself"

豪華なクリスマスプレゼントを購入する場として有名な英国の百貨店"Harvey Nichols"が、家族へのクリスマスプレゼント代金を自分のために使ってしまった人の為に、チープ過ぎるプレゼントを開発し、販売したジョーク・キャンペーン。

景気低迷で人々の購買意欲が落ち込み、百貨店の売上も落ち込む中、ネガティブな顧客のマインドを上手に刺激し、セールスを向上させたことが評価されたようです。

別の審査員は「商品を動かすべき時に動かす」という広告&マーケティングファンダメンタルな役割を全うしていると語っていた。ソーシャルグッドもStorytellingもテクノロジーも全ては商品を動かすということに役立たねば意味が無いということでしょうか。

兎に角、この悲哀に満ちたCMが的確にこのキャンペーンの面白さを伝えています。

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こんなつまらないギフトコレクション、よく作ったな! という感じ。

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その他には "We Are All Monkeys" が議論の的になっていた模様。

FCバルセロナのアウベス選手が試合中にスタンドから投げ込まれた人種差別象徴であるバナナをその場で食べたことに端を発し、ネイマールを始め、世界中のセレブがバナナを使って人種差別に対する抗議の意志を表明した。その後、NBAクリッパーズのオーナーが人種差別発言で永久追放になったことも、少なからず関係していると思われる。

ネイマールクライアントになっていますが、そもそもはアウベス発信。このうねりをエージェンシーの手柄とするのは信じ難いです。ただ、全てをブラジル政府が仕込んだという噂もあるだけによくわかりませんが、後味悪いです。

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“The Speaking Exchange”も評価が高かったようです。

米国在住のお年寄りとブラジルの英会話学校"CNA"の生徒をビデオチャットで結び、英会話を学ぶ。リタイアして人間関係が希薄になりつつあるお年寄りにとっては、楽しい一時であり、学生にとっては貴重な「英語を使う」時間となる。

昔からある英語勉強法をネットを使ってやったという感じなんだけど。ありそうで無かったのか。

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カンヌライオンズ2014〜Direct部門

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Direct部門の受賞作品が発表されました。グランプリは...

"Magic Of Flying"(BA)

飛行データと連係し、飛行機が上空を通過するとヒースロー空港付近のビルボードの子供が立ち上がり、飛行機を指さす。同時に飛行機の便名とどこから来たのかが表示される。

受賞理由は、いちいち説明が不要で、目撃するだけで素敵な気分にさせてくれる、ということと、これを目撃した瞬間にBAに乗りたい気分に、人に伝えたくなる気分にさせる効果も期待できるとのこと。また、フライトデータと連携するという技術的な部分も評価が高かったようです。

子供や子供心を持った大人が抱く潜在的な空への憧れみたいな部分を刺激するのが、素晴らしいターゲットインサイトだと思いました。

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Direct部門は最後まで "Sound of Honda"との大接戦であったようです。

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また"Bob Dylan Like A Rolling Stone – Official Interactive Video"も評価が高かったようです。

名曲"Like a Rolling Stone"などを含む、ボブ・ディランのコンプリートアルバム発売を記念スペシャルサイト。インタラクティブサイトがテレビの仕立てになっており、チャンネルを変えて、ショッピングチャンネルになっても、パーソナリティのお姉さんが"Like a Rolling Stone"を歌い、ニュースチャンネルになってもレポーターが"Like a Rolling Stone"を歌う...という面白い仕掛け。

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YouTubeだとチャンネル切り換えできませんので、詳しくはこちらで。

カンヌライオンズ2014〜PR部門

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PR部門の受賞作品が発表されました。グランプリは...

The Scarecrow(Chipotle)

メキシカンブリトーのチェーン店"Chipotle"による、大規模畜産システムによる食糧生産と、そこから市場に出回る食品の安全性を問いかける作品。"Chipotle"は "Back To The Start"で2012年にもグランプリを受賞している。

キャンペーンはYouTubeで最初の4週間をスタート。その後、PRと新聞でプッシュし、最後はインタラクティブゲームやモバイルクーポンをリリースし、店頭集客に繋げた。マス広告を先行して使用せず、ネットで火をつけてから、広告でドライブさせる最近の典型的なキャンペーンですね。

選考理由は兎に角"Storytelling"が秀逸。コンシューマの感情を十分に動かしているとのこと。食の安全について考える機会を提供するというソーシャルグッド的要素と、共感できるストーリーという要素がうまくミックスされているように思います。

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グランプリにはならなかったものの、一連のVolvo Truck"Live Test Series"は評価が高かったようです。

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YouTubeビデオのHook(つかみ)と商品としてのHook(牽引フック)の強さをひっかけた社長の洒落と驚愕のトライアルが素敵な作品。

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これも無茶ですね。車高が高く、底板が丈夫で障害物が気にならないという特徴を訴求。

他にはHoney Maid"This is Wholesome"が好評だった。

グラハム粉で作られた健康に良いクラッカー"Honey Maid"。家族の幸せそうなシーンに商品をプレースメントするよくある表現だけど、そこにゲイカップルの家族が含まれている。

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このTVCMをオンエア後、LGBTを容認できない人たちから非難メールやTweetがあった。そして、これがその切り返し。非難のTweetやメールをプリントアウトして、その紙を使ってアート作品"LOVE"を作り、非難の返答として差し出した。

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仕込み感があり、日本では相当白けそうな物語ですが、それが欧米では評価されるという、文化の違いを感じる作品です。"Storytelling"的な話になると、いつもそれを感じずにはいられません。

カンヌライオンズ2014 〜2024年のエージェンシーモデル〜

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"Agency Model 2014"...博報堂(Morihiko Hasebe / Kentaro Kimura)によってプレゼンされたセミナーです。業界がどのような方向に進むのか、時代が要請するクリエーティブは何か? 世界をどう良くするのか? みたいなことは、やはりカンヌライオンズの重要なテーマの1つであるようです。

このセミナーで語られたテーマの1つが"Market Design"。病院のデザインやホテルのデザイン、目の不自由な子供たちに対するHIV啓発のデザイン、農業のデジタルマーケティングツール開発などが例にあがっており、各々理性を大切にしつつ、人を中心にしたカタチにデザインしていかなければならない。病院のデザインならば、メディカルプロフェッショナルズを優先するのではなく、患者にとって快適で彼らに回復力をもたらすデザインが求められている...とのこと。既に"HITO病院"で実績があるとのこと。

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宿泊=寝るという考え方で余計な機能を削ぎ落とし、睡眠に特化したホテル「Remm」の開発も実施。

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また、博報堂は"Life Design"をテーマにしたプロジェクトを日産の協力の元、立ち上げており、送電線網外での生活実験を通じて生活のアップグレードをはかる"ミライニホン"プロジェクトを展開している。

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発明型の仕事で夢があるなぁ。こういうのが自分のすべきことのヒントになるかも知れないです。

2014-06-14

カンヌライオンズ2014 予想 PART3

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広告業B2Cと共に発展してきた訳で、過去のカンヌライオンズ受賞作の多くはB2Cだ。所が、昨年のIBMのグランプリ受賞(Outdoor Lions)により、俄然、B2Bの勢いが増してきたようです。

日本の広告業界でもB2B企業を如何に支援するか、ということは小さくないテーマになっており(きっと世界でもそうなのでしょう)、この傾向は賞(名誉)の提供によって業界の発展を牽引し、エージェンシーの営業力(及びクリエーターの転職力)をサポートするカンヌライオンズとしては当然のことかも知れません。

カンヌライオンズ2014のB2B注目作品は...

Childlike Imagination(GE)

"Imagination at Work"を標榜するGEが航空産業や鉄道、クリーンエネルギーといった発展著しい分野で、子供のようなピュアなイマジネーションを発揮していることをアピール。

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The Epic Split(Volvo Truck)

今年の注目作品の1つ"The Epic Split"もB2Bです。ステアリングの安定性をアピールするのにこのクリエーティブは凄いです。

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Volvo Truckは"The Epic Split"以外にも社長出演の"The Hook"があり、こちらも驚きの演出。冒頭、「私はYouTubeビデオでヒットする為にはHOOK(つかみ)が大切であることを学んだ」...。徐々にカメラがズームアウトしながら社長が「これが新型ボルボFMXのHOOK(牽引フック)。32tまで耐えられる屈強なHOOKだ」と語るや否やとんでも無い光景が...。

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Largest JENGA(CAT)

建設機械の精巧な動き・優れた操作性を伝える為に、建設機械ジェンガをやってしまうという発想。

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Click, Baby, Click!(Adobe)

Adobeとパートナーを組めば、こんなことにはなりません!

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B2Bだから特別なやり方をするというのではなく、B2Cで培ったクリエーティブで十分戦える。要するにドアオープンが重要であり、その為にカンヌライオンズは役立つということでしょうか。こういった業界の要請を取り入れることで部門はどんどん増えていくわけですね。

via Adage

2014-06-13

Google帝国に向けて〜ファウンダー育成学校をオープン

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"30 Weeks"と名づけられたGoogleプロデュースのスクールに参加できるのは僅か20人の若く、野心的で才能あるデザイナーだけであり、30週間後に彼らを世界を変えるファウンダー(創業者)にすることが狙いだ。

このプロジェクトは、Googleが4つの著名なデザイン学校"Parsons The New School for Design""Pratt Institute""School of Visual Arts""The Cooper Union"及びスウェーデンの教育会社"Hyper Island"とパートナーシップを結んで実現される。

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"Hyper Island"を中心に開発されるプログラムは具体的に競争力のある製品・サービスを開発することに集中する。その為に、ビジネス・エンジニアリング・デザインを徹底的に学ぶと共に、「コンセプト開発→プロトタイピング→フィードバック」を繰り返し、ゴールへ近づいていく。そして、この全ての行程において、著名なCEOデザイナーエンジニアベンチャーキャピタリストなどがメンターとして参加することで完成度が飛躍的に高まる。

場所はBROOKLYN,NYC。9月に開講し、授業料は10,000ドル。18歳以上。

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ビデオも何気に格好いいですね。Googleは本格的に人材教育にも取り組むようです。このNYCでの展開をきっかけに、このような教育拠点を世界各地に展開し、世界各地でGoogleと関係の深い人間が世の中を変える事業を展開するという、謂わば"Google帝国"みたいな壮大なネットワークを創るつもりなのでしょう。

米国が各国のキーマン予備軍を米国で学ばせて、各国に帰国後、官僚になったり起業家になったりするのと似ています。そう言えば自分のクラスメイトにもイラク人・クルド人産油国の学生たちが政府の招きで留学してました。Googleはあれをやろうとしているんですね。

ソーシャルグッドの象徴が利益追求キャンペーンの象徴へ

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2013年、広告賞各賞を総ナメにした"Dumb Ways to Die"。ソーシャルグッド象徴する作品で、YouTubeの再生回数も8000万超え。広告としては異例中の異例の実績だ。

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しかし、その"Dumb Ways to Die"は今、皮肉にも利益追求キャンペーンの顔となっている。というのも"Dumb Ways to Die"のクライアントである"Metro Trains"がそのライセンスをEmpire Life Insurance Co.(生命保険会社)に販売したようだ。

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"Dumb Ways to Die"の音楽はそのまま活かしつつ、ムービーの尺だけを調整してTVCM化しているようです。生命保険だから表現的にもそのままでOK。恐らく視聴者的には「ソーシャルグッドだったかどうか」なんてほとんど気にしていないと思うので問題無いかもしれません。

一方で、この作品は広告業界が大きく変化していく象徴的存在だった訳で、ソーシャルグッドの精神が表層的であったとして、一部の業界人は残念がっているようです。個人的にはこういう狡猾な姿勢こそ、"二枚舌・三枚舌当たり前"の広告業界らしいと思います。

2014-06-11

DATA +クリエーティブ(カンヌライオンズ2014 予想Part2 補足)

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カンヌライオンズ2014の焦点の1つとして期待されているDATAとクリエーティブの融合。この"Tate Britain"(ロンドンにある英国立美術館)のインタラクティブビルボードはその象徴的事例かも知れない(カンヌライオンズにエントリーしているかどうかは不明)。

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"Tate Britain"は、海外から英国への旅行者を呼び込むべくヒースロー空港付近の道路の両脇にある2機のビルボードを活用した。このビルボードにはその道路を走行している人の属性や環境データを複合的に読み取り、的確な表現を掲出するアルゴリズムが活用されている。表現パターンは何と1000万パターン以上あるとのこと。

例えば、自動車の走行スピードが遅い場合は多めのコピーになり、フランスからのフライト後なら、コピーはフランス語で表示され、"Tate Britain"のアーカイブからフランスに関連する作品が表示される。

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フライトデータ、トラフィックデータの他に、時間、天候、ソーシャルデータ(推奨コメントなど)と連動しているようだ。

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話題になった"Magic of Flying"もフライトデータとクリエーティブの融合例だ。

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気候連動企画なんかは数年前からあるけど、以前に増してデータ活用が複雑になって特別なアルゴリズムの開発とかが求められる感じですね。

カンヌライオンズ2014 予想 PART2〜Purpose, Storytelling, DATA

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カンヌライオンズ2013で頻繁に耳にしたテーマ"Purpose""Storytelling""DATA"が2014でもビッグテーマとなるようです。

1.Purpose

"Purpose"とは商品を売ることよりもむしろ社会的利益を優先させる、あるいは非営利団体エージェンシーが組んだプロジェクトなどで、所謂、大流行中の「ソーシャルグッド」です。

The Scarecrow(Chipotle)

メキシカンブリトーのチェーン店"Chipotle"による、大規模畜産システムによる食糧生産と、そこから市場に出回る食品の安全性を問いかけるアニメーション。

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Project Daniel(Intel)

スーダン内戦により、腕を失った人たちに3Dプリンティングの義手を提供するプロジェクト。3Dプリンタの操作法を現地の人々にレクチャーし、今後現地で新たな義手を造り出せるようにした。

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2.Storytelling

写真家 Annie Leibovitzは「広告であると思って撮っていない。ストーリーテリングだと思っている」と語り、Astro Teller(Google X)は「ストーリーテリングは発明の基礎」と語った2013年。その象徴として昨年のDove"You're beautiful than you think"がグランプリを受賞した。今年は広告業界だけではなく、映画やテレビ業界も巻き込みながらStorytellingについて深い議論をしていくことになるようだ。

Whip It(Pantene)

同じ行動をしても男と女では受け取られ方が異なる...そんな女性に対するバイアス問題に切り込んだTVCM。男女格差の問題は先進国では薄まりつつあるので、フィリピンのような途上国だからこそ効くテーマ設定と言えるかも知れません。

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The Heroic Women(Microsoft)

世界を支える女性たちの活躍を称賛。

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3.DATA

2013でも話題になったDATAですが、他の2つの話題に比べると小さく、エキサイティングなクリエーティブが見られた訳では無かった。今年はDATAがIDEAと結びついたクリエーティブが期待されている。特に例示されている訳では無いが、自分が思うにこういった作品だろうか。

CYBERTHREAT REAL-TIME MAP(Kaspersky Lab)

セキュリティベンダー"Kaspersky Lab"が世界中で使用されている自社のアンチウィルスソフトを通じてリアルタイムで世界のサイバーアタックの状況を可視化セキュリティ対策に本腰を入れていない企業に対して、サイバー攻撃危機意識喚起した。

Sound of Honda / Ayrton Senna 1989

アイルトン・セナが1989年に記録した最速ラップを音と光の演出で再現。とても話題になったこの作品もある種の「データの可視化」と言える。

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"Purpose""Storytelling"は想像がつきますが、DATAとIDEAがどのように結びつくか...とても楽しみです。

via Adage

※関連記事"カンヌライオンズ2014 予想 PART1"

2014-06-10

Coca-Colaの苦肉過ぎる策

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"A Coke used to cost 5 cents. But what if a 12-oz. Coke cost 140 calories?"(かつて人々はCoca-Colaに5セント支払っていた。もし350mlのCoca-Colaに140cal支払わなければならないとしたら?)

...という不思議なオープニング。

"The average time to burn 140cals while biking is 23min if you're 140lbs. But hey, everyone's different."(体重65kgの人が140kcalを消費する為には23分間自転車を漕ぎ続けなければならない。でもみんながそうという訳では無い)...奇妙な言い回しだ。

そして現れたのがバイクマシン。人が23分間漕ぎ続けられるよう、あの手この手で楽しませる仕掛けが施されている。そして、カロリー・インジケーターが140calを示すと、350ml缶がもらえるという仕組み。(本当に23分間も漕いだのだろうか?)

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締めは"Movement is Happiness"...そりゃそうなんだけど。Coca-Colaを飲む為に23分間もバイクを漕がなければならないなら、Coca-Colaを飲まなければいいし、23分間漕いだ効果を活かすならスポーツドリンクや水を飲んだ方がいい。

昨年、英国で140cal消費する為のエクササイズ提案CMがオンエア禁止になったCoca-Colaですが、やっぱりどこかおかしい。タバコの同じ道を歩まない為の防御策だと思うんだけど、僕が生きている内に"Coca-Cola=ソーシャルバッド"として発禁処分があるのだろうか。

感情を持ったPrius

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シドニーの港に停められた3台のPriusが"あくび"をしたり、通りかかる人々に語りかけたり。"ハグして!""キスして!""くすぐって!"とか要求したり...。人々がそれに応えてくれると、目がハートになったり、笑顔になったりして"ありがとう"と返答したり、時には口笛吹いたり...。

これは、5/23〜6/9まで開催中の光と音楽とアイデアの祭典"Vivid Sydney"でのTOYOTAの企画で、Priusの内側からのプロジェクションマッピングやライティング、音、アニメーションにより、Priusが感情を持った車のように人々とインタラクションする仕掛けだ。

Priusに感情を持たせてインタラクションさせる発想、Priusの内側からプロジェクションするアイデアが凄く良い感じでマッチしているし、参加者がみんな幸せそうな感じなのが良いです。

2014-06-08

コピーライターが街に楽しさをもたらし、ビルの価値を上げる

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ビル屋上に設置されたビルボード。広告を出したいなら安くないお金が必要になるが、このピッツバーグにある約11M幅の"The Last Billboard"は無料。毎月選ばれた人が、社会に対する提案や道行く人への語りかけ、時には皮肉を掲出でき、道行く人を楽しませたり、何かについて考える機会を与えたりする。Pablo Garcia, Jon Rubinの発案で1年前から実施されているプロジェクトだ。

以下、いくつかの作品をご紹介します。

病院の屋上に拡声器を置こう。そして、人の誕生や死をアナウンスするんだ。

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私には、Facebookとは助けを求めて叫ぶ小娘なのではないかと、思う日がある。

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知性vs感情。知性が勝ち、そして感情は涙となって溢れ出る。

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誰がテープを発明したんだ? 感情はいつ発見されたんだ? Skinnyはいつからファッショナブルになったんだ?

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あなたの傍らで、このビルボードを指さしている人が、あなたをここに連れてきたのは、「ごめん」って声を大にして言えなかったからなんだ。

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ビルボードを使って消費者金融美容整形の広告で金儲けするのではなく、言葉の力で街を楽しくしたり、ビルの価値をあげるという素敵な発想。こういう企画、やってみたい。ライフワークになりそうだ。

2014-06-06

カンヌライオンズ2014 〜今年も凄い利益が出ている

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カンヌライオンズの主要なプログラムに"AWARD"がある。これは優れた広告作品を表彰する制度であり、選ばれたいなら、まずお金を支払ってエントリーしなければならない。逆に言えば、どんなに優れた広告であってもエントリーしなければ絶対に表彰されない。

2014年、このエントリーフィーの合計金額が過去最高の2,820万ドル(約28億円)に到達した。世界97カ国から37,427のエントリー(前年比4.4%増)があったようだ。因みに昨年も2,400万ドルで、過去最高記録だった。

  • まず、大きな要因は"Product Design"部門が新設されたこと。
  • 最も稼いだ部門が"Outdoor"。5,660のエントリーを獲得し、350万ドル稼いだ。それに続いたのが"Press"で5,007エントリーを記録し、340万ドルを稼いだ。
  • オンラインやデジタル領域でのブランディングに貢献した作品を表彰する"Cyber"は第3位。3,660エントリーで昨年から39%と大幅アップ。というのも今年からレギュレーションが変更され、Social, Branded Technology ,Branded Gamesが新たに追加された。
  • "PR"は43%アップの1,850エントリー。"Branded Content and Entertainment"は22%アップの1,178エントリーだった。
  • Film(-9%),Press (-12%),Radio (-7%)は揃ってダウンした。
  • エントリーフィーは部門によって異なるが、最も単価の高い部門が"Titanium and Integrated"で1,838ドル。但し、この部門は378エントリーしかなく、694,000ドルしか稼いでいない。よって、何が何でも賞が欲しいならば、この部門を狙うことをお薦めする。
  • 国別のエントリー数を見ると、トップは米国で6,213。次いでブラジルの3,321、ドイツの2,376と続く。一方、今年はアルバニア、ガーナ、サンマリノから初のエントリーがあった。

現在、"AWARD"は17部門あるが、歴史を紐解いてみると92年に"Outdoor""Press"が加わるまでは"Film"のみで、非常に希少であった。その後、02年までに"Media""Cyber""Direct"が追加され、2005年以降に11部門も追加されている。この辺りからカンヌライオンズは「広告からクリエイティビティへ」と言いながら、急速に儲かるイベントになってきた訳だ。ちなみに主催者はInternational Advertising Festival Limitedというロンドン拠点の株式会社。カンヌライオンズだけでも相当な売上規模だが、ホームページすら無い。

部門が増えていることについては賛否があるようで、例えば、今やあらゆるキャンペーンにオンラインやモバイルの要素が不可欠になる中で"Cyber"や"Mobile"が必要か? といった声もある。("Should Cannes Categories Be Canned?""Cannes Do-Over: Is It Time to Rethink Your Overthinking Strategy?")

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世界中のクリエーターがこの1年間、制作費を切り詰めて捻出したお金が26億円になった訳ですが、"AWARD"の主な経費は審査費用、各部門各賞に与えられるトロフィ1個分(2個目から有料)程度なのでざっと見積もっても20億以上は利益を生んでいると考えられる。そして、このエントリーの多くが"ソーシャルグッド"作品であるにも関わらず、この20億円の一部がソーシャルグッドに使われる話は今の所聞いていない。

そして、カンヌライオンズの収入はこれ以外にも協賛収入、コンベンション参加料収入がある。コンベンション参加料も地味に150ユーロ値上がりしていた(2710ユーロ/1週間)。仮に10,000人がこのチケットを購入すると38億円の収入(他にも3日券や4日券はあるが話を単純化する為に)。会場費(かなり老朽化)や運営費を差し引いても半分以上は残るだろう。協賛を含めれば40億程度の利益はありそうな感じだ。

最後に、今年のカンヌライオンズのトレーラーです。

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主催者である"International Advertising Festival Limited"がどんな会社なのか、利益が何に使われているか...興味あります。

via Adage

2014-06-05

豪州クリエーティブ界をあげての虚構・自己皮肉プロモーション

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豪州のクリエーティブ界をあげてのイベント"Creative Fuel Conference"(6/28〜)のプロモーションとしてCummins&Partnersによって企画された...

“The World’s First Crowd Sourced 3D Printed QR Code, Live Streamed Via Go Pro To A Smart Phone Or Tablet Device, Drone Delivery Ticket System Project.”(長い!!)

...が豪州クリエーティブ界の重鎮から大絶賛され、カンヌ受賞も間違いないと言われている。

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この企画、読んで字の如く、イベントチケットを注文する為に、ハシュタグ...

"#TheWorlds1stCrowdSourced3DPrintedQRCodeLiveStreamedViaGoProToSmartPhoneDroneDeliveryTicketSystemProject."

...&位置情報付ツイートを投稿すると3DプリントでユニークQRコードが製造され(その模様はストリーミング中継され)、そのQRを搭載したDroneがあなたの元へやってきて、そのQRをスマートフォン(タブレット)でスキャンできればチケットが手に入る...という、あらん限りのテクノロジー詰め合わせた意味不明の企画だ。

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ビデオを観る限り、アイデアを考えるよりもカンヌ出品作品のケーススタディをチェックする時間の方が長い...とか、ソリューションはすべてを詰め込むこと...とか、もしシステムエラーが出たら直接"Creative Fuel Conference"のWebsiteで購入してくれ...とか、最後のシーンではQRスキャンがそもそも困難であったり...。ふざけている。

つまり、「技術主導企画」が非難される中、広告業界の定跡系技術を大量に詰め込み、"シンプルに!"という呪文を唱え、神と崇められるトップクリエーターが若手のアイデアに唸り、広告界お気に入りワード"Game Changer"を乱用するという自己皮肉的ジョークで、クリエーターの気を引き、"Creative Fuel Conference"に注目を集めようとしている訳だ。

業界内のプロモーションは自己皮肉の確率がとっても高いです。デジャブ的です。

2014-06-03

カンヌライオンズ2014 予想 PART1

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開幕まで後2週間。カンヌが迫ってきました(6/15〜21)。色々あって今年も参戦させて頂くことになりました。このブログをご覧の方で「現地でお会いしませんか」的お誘いあればTwitterなどでご連絡下さい。6/15夜から最終日まで滞在予定です。

"Cannes Predictions 2014"と題したスライドを"DigitasLBi Paris"が公開しています。それによると、今年の傾向は6パターン。

1.Advertising inspired by the environment

上空を飛行機が飛べば、ビルボード内の子供が立ち上がって指さす、列車がホームに到着の瞬間、突風が吹けばビルボード内の女性の髪が風に靡く...こういった固有の環境に反応して物語が始まるという仕掛け。

話題になった"Magic Of Flying"(BA)。飛行データと連係していたのか!そのあたりの仕組みがビデオで種明かしされています。

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2.Advertising re-enchants (or hacks) everyday

リミックスできるポスターだったり、他の宅配会社が運ぶ荷物を自社のメディアにしたり、毎日の生活に魔法をかけるアイデア。

手持ちのクレジットカードビルボードにSWIPEして寄付するという驚きの仕掛け"The Social Swipe"。SWIPEがパンのカットになり、手首に締められたロープを切り落とす役割だったり...寄付テーマとリンクしているのが素敵だ。

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3.Selfies and the importance of me

"Selfie"(自撮り)。アカデミー賞ではEllenの"Selfie"が300万RTを記録。そして、多くのブランドが"me"にフォーカスした表現を採用した。以下はインドのメジャースポーツ"クリケット"に夢を抱く若者たち1,440人225,000枚の写真を繋いでつくられたNike"MAKE EVERY YARD COUNT"。格好良すぎる。

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4.Advertising that reinvents the product

数年前から言われている製品を広告にするアプローチも確かに増えた。

アゼルバイジャンの献血不足問題を解決すべく、モバイルキャリア"NAR Mobile"がアンドロイド・スマートフォン端末間でバッテリーの転送が可能なケーブルを開発した事例。アンドロイド端末を購入した人が店頭の献血車両で献血するとケーブルをプレゼント。バッテリー=スマートフォンユーザーにとっての血液...というアイデアだ。

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5.Advertising invites action from the individual

1人の人間の体験や発見を広告にしていくアプローチ。メルボルンの街を巡るスタッフにオンラインで呼びかけて、リアルタイムで名物の味や絶景を紹介してもらったり、手持ちのスマートフォンをリフレクターとして活用するミュージックビデオなど。

世界初のソーシャルスピーキングプラットホーム"Thunderclap"。個人の主張に対して一定の賛同者を募り、集まったらプロジェクトが成立。Thunderclapがその主張をTweetしてくれる。ユーザーはThunderclapに許可を与えているため、一斉に同じ内容のTweetが配信され、大きな流行となる。一昨年に立ち上がったサービスですが、遂に本格化したのか。

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6.Advertising that might make the jury laugh

広告業界ではずっと昔から大切にされてきたこと。ユーモア。それが、公共広告でも取り入れられることが多くなった。

虐め撲滅CM。"I will survive"の曲にのって虐めをユーモアで吹き飛ばす。

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7.The most interesting man in the world

渋くてユーモアがあり、ちょっとおかしい...そんなおじさんが今年大活躍。元々"Dos Equis"のCMキャラクターが"The most interesting man"で、そこから来た表現でしょうか。

これはスーパーマーケット"EDEKA"の不思議な宣伝です。

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スライドでは上にあげた以外のケースも紹介されています。

Banksyを利用してシューズを売り込む皮肉

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Banksyがここまで有名になると、それを利用しようとする人間が現れる。彼の路上作品を壁ごと盗んで美術商に売り飛ばすのもそうだし、このFILA"Occupy Banksy!"もそうだ。

FILAのシューズを半分にカットして、数多あるBanksyの作品の登場人物に履かせれば、みんながこぞって写真を撮って、Facebookにポストするだろうという企画だ。

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頻繁にCoca-Colaを批判する等、コマーシャリズム的なことに対してはアンチの姿勢をとっているBanksyが広告に利用されるとは...。個人的には気持ちの良い企画では無いです。

2014-06-01

Coca-Cola ボトルの新しいリユース方法を提示

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飲料ブランドにとって飲んだ後のボトルの行く末は重要な経営課題だ。大抵の場合は、何らかの形で回収し、リサイクルすることになるが、Coca-Cola(ベトナム)がその新しい可能性を提示してくれている。

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"2nd Lives"(第2の人生)なるこのプロジェクトはボトルキャップを活用し、ボトルを日常生活に役立ててもらおうという企画。水鉄砲や洗剤ボトル、太マジック、鉛筆削り、シャボン玉...など全16種類のボトルキャップ・キットが用意されており、店頭でCoca-Colaを購入すると好きなキットが選べるという仕組み。

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缶だと無理だけど、ボトルにはこういう活用法があった。これは眼から鱗です。

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