映画の世界に飛び込む"Secret Cinema"
映画の世界を楽しむのはUniversal Studioが一番かと思いきや、その上を行くかも知れないサービスがある。"Secret Cinema"だ。その名の通り、テーマとなる映画も会場もシークレットの状態で告知・券売。そして、開催日が近づくと指定の服装や料金がメールで案内される。つまり、映画のイメージに合わせて仮装して参加する訳だ。
例えば、昨夏に実施された"Back to the Future"では、ポニーテールに赤い口紅、水玉模様のドレスといった1955年ファッションでPM5:00にEast London駅集合。エントリー後、スクールバスに乗り込み、会場となるハイスクールの前で降りる。会場はHill Valleyのイメージで演出されている。そして、映画の世界を反映した数々のアクターたちが参加者に話しかけ、1955年のHill Valleyの世界に引き込んでいく。Hill Valleyのカップに入ったモスコミュールが6ポンドで売られている。
次に目にするのはエクセレントな"Clock Tower"(Town Hall)やLou's Diner。郵便局では2014年の友人に手紙を書くことを勧められ、Hill Valleyの家に入ったりすることもできる。そしてPM8:00になると"Clock Tower"を舞台としたショーが繰り広げられ、最後には映画鑑賞で締めくくられる。
"Prometheus"やロビン・ウィリアムズ追悼イベントとして"いまを生きる"なども実施された。
今ではロンドンだけの開催ではなく、世界各地で受け入れられつつあるとのこと。見る限り、イベントのクオリティが高く、テーマとなる映画を告げられなくてもチケットが買えるイベントです。日本でもやって欲しい。
ライティング専用デバイス
作業をする上でPCはこの上なく便利な道具だ。インターネットで調べて、時にコピーし、WordやPowerPointの資料を作成する。しかし、それはまた時として限りなく集中を阻害する道具にもなる。TwitterやFacebookからの囁きも気になるし、ついついネットのお楽しみに無駄な時間を費やしてしまう。
そんなことでお悩みの人(特にライター稼業の人)のために"Hemingwrite"は開発された。6inのeインクディスプレイ、クラウドバックアップにキーボードを組み合わせただけのシンプルな仕組み。Dropbox, Evernote, iCloude, Google Docsなどで、文章を作成することが可能であり、他のアプリケーションで作成された文章の続きを作成することもできる。重さは約1.8kgと軽く、持ち運びに便利だ。
現在、Kickstarterで資金調達を実施中で、目標250,000ドルに対して、18日を残して320,000ドルの調達に成功している。
全てを統合する方向が行き過ぎれば、必ずその逆の動きが支持されるようになりますね。
言いづらいことが言えるビール
商品のパッケージや包装紙にQR-codeをプリントし、専用Appでスキャン。プレゼントの相手に音声メッセージやビデオメッセージを登録し、受取人がQR-codeを通じてそのメッセージを受け取る。そんな時のメッセージって"Hi Mom! I love you so much! This is..."みたいなよくある愛情表現だったりするんだけど、Andes Beer(アルゼンチン)が推奨するメッセージは一味違う。
"It's easier to say it with an Andes"(Andes Beerがあれば、言いづらいことも言える)というタグラインを象徴するように "I only married you to get citizenship"(市民権を得るために君と結婚したんだ)とか"I've been stealing your wifi for a year"(この1年ずっとWiFiの電波無断で使ってました)など比較的破天荒なメッセージのために使って欲しいとのことだ。
オンエア中のTVCでも"母親が息子の親友と6年前から愛し合っている"ことを告白するというペタジーニ(元巨人・ヤクルト)みたいな話。
このAndes Beerは首尾一貫してこの破天荒なノリを継続しており、2010年にはBarでの男友達との時間を楽しむために、彼女や嫁に対して嘘のアリバイをつくるためのマシン"Teletransporter"を開発し、Cannes Lionsでグランプリを受賞した。
このApp、ユーザーに遊ばれることを狙っていると思うのですが、物語を語るのではなく、ユーザー自身に物語をつくってもらうというストーリーテリングの発展系の仕組みになっているのが、今っぽいです。