Campaign_Otaku RSSフィード

2015-02-03

スーパーボールでうまいことやったTweet

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人材紹介会社"Monster"はSuperBowlスポンサーではないけど、うまいやり方で注目を集めている。Monsterが投稿したこのTweetは"Congratulations Seattle !"となっているけど、勝ったのは勿論、New England。終了間際、ゴール前のインターセプトで勝負が決する劇的な幕切れだっただけに、"勇み足したな!"と思ってクリックすると...

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4,394ReTweet,2,638Favoriteを記録。会話の量は普段のTweetに比べて1,500%アップ。SuperBowlはアンブッシュもそれなりに許されていて、盛り上がるのが凄い。

2015-01-28

ライバルブランドのCMを視聴しなければ、Volvo新車がもらえるかも

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Super Bowlが近づくと450万ドル(30秒)という狂気的な高額スポットを購入したブランドの動きと共に、世界一の高額メディアに手が出ないブランドによるアンブッシュが活発になる。そんなアンブッシュブランドの1つがVolvoBMW, Kia, Lexus, Nissan, Mercedes-Benz, Audi...自動車ブランドは昨年は11ブランドが高額スポットを購入しているが、Volvoのアンブッシュ施策はかなり露骨で、それらのCMを視聴せず、そのオンエア時間帯に"誰をVolvo XC60に乗せたいか?"を"#VolvoContest"と共にTweetしてくれ、という企画だ。

Tweet後、Volvoからいくつかのユーザーにリプライがあり、その理由を問われる。そして、その理由をTweetするとVolvo XC60を勝ち取れるかも知れない(5名)。

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Volvoって高級車なので、こんな露骨な企画で品位が落ちないか心配だけど、"The Greatest Interception Ever" (史上最大の邪魔)というタグラインからも、そんなこと微塵も心配していないようだ。お祭りだから良いのだろうか。

因みに、この企画のCDはTor Myhren(Grey)という人物で、昔、Oprah Winfreyが自身の番組19周年を記念してファンに300台のPontiac(GM)をプレゼントするという大盤振る舞いをした時にプロモートした人物だそうだ(あれはOprahからのガチのプレゼントだと思っていたけど、仕込みでしたか)。自動車プレゼントは裏切らないという絶対の自信があるのでしょう。

2015-01-19

弱小ブランドの戦い方

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"Newcastle Brown Ale"はその名の通り英国にルーツを持つビアブランドであるが、現在のメイン市場は米国であり、BudweiserやCoorsといった巨額資本のブランドと戦っていかなければならない訳だけど、広告費の桁が違うことを鑑み、昨年からテレビなどの媒体費に大きな費用を割かず、コンテンツで勝負する方針に切り替えている。

2014年彼等が仕掛けたのは世界で最も高額なTVCM枠を誇り、Budweiserも毎回3-4本出稿するSuper Bowlとビール各社が愛国心を掻き立てるキャンペーンを展開する独立記念日のタイミング。Super Bowlでは"If We Made It"(もし私たちがSuper BowlのCM枠を手に入れたなら...)をコンセプトに、架空のCM検討プロセスをYouTubeで展開した。最近のSuper Bowlでは本番前に本編を公開したり、ティザー篇を公開するので、その流れに乗って話題となった。(参照: メディアコストをコンテンツへシフトし、ビッグブランドと勝負)

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そしてSuper Bowl2015では昨年のように統一的なコンセプトで展開するのではなく、五月雨式にアンブッシュを展開していく模様で、第一弾は"Chores"。Super Bowlの名物キャンペーン"Doritos Crash the Super Bowl"のパロディとなっている。"Crash the Super Bowl"は広くCM作品を募集し、一般投票の末、上位3作品がSuper Bowlの放送枠でオンエアされ、翌日発表されるCMランキングの結果に応じて最高100万ドルのボーナスがあるという企画だけど、"Newcastle Brown Ale"がこのコンテストに応募するという設定だ。

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Doritosにはモザイクをかけつつ、"Newcastle Brown Ale"は断然目立っている。演出は"Crash the Super Bowl"は過去の入賞作品を踏襲している。

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第二弾"Bands of Brands"は女優のAubrey Plazaを起用。Super Bowlの30秒CM料金は450万ドルと高すぎて"Newcastle Brown Ale"だけでは手が出ないから、弱小ブランドがたくさん集まって出稿しようぜ! という企画で、その為にCM本編にバナー枠を設定するから、希望ブランドは連絡ちょうだい! とAubrey Plazaが呼びかけている。

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"シェアリングエコノミー"とか"フットボールはチームスポーツだ。広告だって同じだよ"といった決め台詞で締めくくっている。この"Bands of Brands"を発展させるのか、新展開があるのか...Super Bowl2015が開催される2月1日まで2週間で更なる展開が期待されます。

2014-07-15

メディアコストをコンテンツへシフトし、ビッグブランドと勝負

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"Newcastle Brown Ale"は英国生まれのビールだけど、現在では米国を主要市場としており、昨年まではTVを使ってキャンペーンを展開してきた。所が米国にはBudweiserやCoorsといった巨大ナショナルブランドが存在しており、彼らが巨額の広告費を投下することから、彼らと同じような手法で勝負しても限界があると判断し、今年から費用の多くをコンテンツ投資に振り向け、ヴァイラルさせることで、BudweiserやCoorsと勝負する方向に舵を切った。

その第一弾が"スーパーボール"のアンブッシュキャンペーン"If We Made It"

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"もしNewcastle Brown Aleがスーパーボウルに広告出稿するなら..."というテーマで、架空のキャンペーン映像コンテンツを次々に繰り出し、話題を浚った。

※架空ティザームービー(スーパーボール広告はティザーを用意するケースが多い)

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※架空のCMコンテ

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※架空のメイキングビデオ(出演者インタビュー)

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"スーパーボール"のことを"HUGE MEGA FOOTBAL GAME"と呼び、権利侵害を微妙に避けるこの"架空"キャンペーンが大ヒットし、5,660万インプレッション、116万動画視聴、69,000Like!、16,000シェア、8,000コメント、約600件のメディア掲載により、ブランド認知は5%増、ターゲットの商品購入意向は約20%向上を記録した。

これに気を良くした"Newcastle Brown Ale"は第二弾として独立記念日(7月4日)に焦点を合わせた"If We Won"を展開。(IFつながりですね)

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"もし米国独立戦争(1775-1783)で英国が勝利していたら..."というテーマのこのキャンペーンは、英国生まれの"Newcastle Brown Ale"らしいと言えばそうなんですが、米国全体が愛国的ムードに包まれる独立記念日にかなり挑戦的なテーマです。昨年は"Independence Day Eve"キャンペーンを展開。独立記念日に英国のビールを飲んで貰うのは忍びないので、せめてその前日ぐらいは...という謙虚なアプローチだったのですが、その"前日キャンペーン"を残しつつ、今年は大胆な表現を上乗せした。

兎に角、多くの挑発的なビデオをリリースしたんだけど、ここでは幾つかピックアップしてご紹介します。

Stephen Merchant Presents "If We Won"

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Stephen Merchant(英国のコメディアン)曰く、米国人が独立記念日を祝うのは"300年間ずっと恋人との別れを花火で祝っているようなもの"。(独立記念日は花火が盛ん)

The USA Would be Great Britain 2

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英国が勝利していれば、米国は"Great Britain 2" という名前になっていただろう。

English Muffins

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英国が勝利していたら、現在米国で"イングリッシュマフィン"と呼ばれているものが"マフィン"と呼ばれ、700kcalもある米国の"マフィン"は"Bullshit"(牛の糞)と呼ばれているだろう...。

Apology To America From Newcastle And Elizabeth Hurley

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このアグレッシブなキャンペーンについて、ソーシャルメディアで色々と批判があったようで、Elizabeth Hurley(英国の女優)が謝罪。ただ、結局は火に油を注いでいますが...。謝罪しない謝罪ビデオという斬新且つ微妙な匙加減を要するアプローチです。

※"If We Won"の全てのビデオはifwewon.comで。

ここからは、"Newcastle Brown Ale"のマーケッターとクリエーティブを担当したDraga5が考えるヴァイラルキャンペーンの成功の法則を紹介します。

1.Limit Paid Support at the Beginning

キャンペーンの立ち上がりは有料広告のサポートを入れないでコンテンツの自走を促し、24-48時間かけて会話が始まるのを待つ。加えて、プレロールを入れるとコンテンツはシェアされづらくなる傾向にあると主張している。何となくわかるような...。

2.Don't Add the Celebs Until You Have the Concept

"Newcastle Brown Ale"のキャンペーンはセレブを起用しているけど、"セレブありき"ではダメ。正しいセレブ起用は注目に繋がるけど、まずアイデアを優先させる。そうでないと、セレブのトーンにキャンペーンを合わせるようになってしまう。

3.But Give Your Talent Some Input

台詞など、固定せずにタレントの言葉や言い方を大切にする。独立記念日のキャンペーンでZachary Quinto(映画「スター・トレック」の若き日のスポック役)を起用。彼はシリアスな感じで有名なんだけど、コメディ風の味を出すことが出来た。

米国の俳優を起用し、商品名を"New Port"に間違えさせるなど、宣伝させられている感たっぷりの雰囲気。この辺りの「米国人には知られていない感」の匙加減が絶妙です。

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4.Don't Be Afraid to Anger a Few People

批判的な一部の人の存在を気にしない。独立記念日のキャンペーンは、まさにそういう仕立てだし、Elizabeth Hurleyの謝罪しない謝罪ビデオも面白い。

気にしすぎると何もできないというのは確かにあります。新しいファンを作ったり、ファンのロイヤルティを高めたり...そこに集中するということですね。

(via Adage)

2014-06-26

カンヌライオンズ2014〜グランプリ以外の気になる作品

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カンヌライオンズ各部門のグランプリ作品やグランプリを争った作品を中心に紹介してきましたが、その他にも気になる作品がいくつかありました。

Reunion(Google Search)

1947年、パキスタンがインドから独立し、両国の間では戦争を繰り返してきましたが、独立の際に引き裂かれた家族・友情が多くありました。このフィルムではインドのある男の娘が父の誕生日プレゼントとして、少年時代の親友をGoogle Searchを駆使してパキスタンから探し出し、面会させるサプライズを実施しました。この映像の反響は大きく、両国でビザ手続きの緩和措置へと進展したようです。

これで思い出したのが、昨年Coca-Colaが実施した、インド・パキスタン両国に通信可能なベンダーを設置し、両国の人が協働でミッションをクリアするとCoca-Colaがもらえるという企画。賞狙いの為に両国を利用したと一部で非難されましたが、"Reunion"は実際に両国の間にある問題を捉えており、リアリティがあり、且つ美しいストーリーだと感じました。Ogilvy & Matherのセミナーで紹介されていたのですが、一際拍手が大きかったです。

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Simon the Ogre(Thomson)

人食い鬼のような風貌のSimon。Simonは優しい男だけど会社では冴えない感じでミスも多い。そんなSimonがThomson(旅行代理店)の旅に出て、家族と目一杯楽しむと、角はとれ、風貌がハンサムな男に...。シンプルで力強いストーリーだと思う。

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#SochiProblems(Airbnb)

ソチ五輪の際、ホテルが酷いことになっていると話題になった。部屋が未完成、蛇口から茶色い水が出た...など、ジャーナリストがその現状を告発Tweetする中、空き部屋シェアサイト"Airbnb"がジャーナリストに"Airbnbだったら、もっとまともな宿泊を用意できるよ"といったリプライを展開した。どんなビジネスチャンスを逃さない視点が素晴らしい。

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Banana Republic(Airbnb)

ジャカルタのスラムの劣悪な現状と改善寄付を募るために、空き部屋シェアサイト"Airbnb"で1泊10ドルで宿泊者を募集し、収益金をスラムの改善に役立てた。ずっと住むのは嫌だけど、数泊なら話のネタにOKという人も多い...というインサイトが素晴らしい。

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Pass the Ball(Vodafone)

モバイルApp"Pass the Ball"を使った赤十字のドネーション企画。赤いボールが人から人へ飛んでいく。ボールを早く手放せば手放すほど寄付金は大きくなる。2週間で37万DLを記録し、20万ユーロが寄付された。何か"ハンカチ落とし"のような感じ。

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Removal Happens(Esteban Gergely)

弁護士事務所の離婚相談広告。一見、熱々カップルの結婚ビデオを制作し、そのYouTubeリンクを700名の見込み客に送信。再生すると"実はこの2人離婚しました"的メッセージが流れる。何と狡猾な手口!!

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The Social Swipe(Misereor)

手持ちのクレジットカードをビルボードにSWIPEして寄付するという面白い仕掛け。SWIPEがパンのカットになり、手首に締められたロープを切り落とす役割だったり...クレジットカードの動きと広範な社会問題がリンクし、ダイレクトに寄付できるのが素晴らしい。

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Phubbing(Macquarie Dictionary)

「スマートフォンに取り憑かれ、人の話を聴かない」を意味する新ワード"Phubbing"を開発。社会問題文脈で世の中の話題にし、自社の辞書に掲載。昨年も「史上最高のフットボールプレーヤー」「完璧なボール裁きをするプレイヤー」の意味として、Messiの文字を含む"In[messi]onate"という新語を開発するPepsiのキャンペーンがあったけど、社会問題文脈にのっている今年の方が良いです。

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Climate Name Change

1954年以来、米国では'World Meteorological Organization'がハリケーン・サンディやハリケーン・カトリーナのように人名をハリケーンにつけてきたけど、James InhofeやPaul Ryanなど、ブッシュ政権時代に気候変動を否定した共和党議員の名前をつけるべきだと提案。いや、そうすべきだ!!

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Incomplete Bios

上の"Climate Name Change"と同様の展開で、マニュフェストが気に入らない政治家のWikipediaを勝手に編集する企画。例えば、"子供の教育に関連する施策"がマニュフェストに記載されていない政治家がいるとすると、Wikipediaのプロフィールに「教育政策」という項目だけ作り、内容を白紙にすることで、政治家に考えの変化を促す。制作費ゼロ!

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Suntory HIBIKI Harmony Bar with HIBIKI Glass

こういう場所があれば素敵だな。

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