コメディ映画監督のブレイク・エドワーズが死去

Blake Edwards, a writer and director who became a Hollywood master of screwball farces and rude comedies like “Victor/Victoria” and the “Pink Panther” movies, died Wednesday night in Santa Monica, Calif. He was 88.(中略)What the critic Pauline Kael once described as Mr. Edwards’s “love of free-for-all lunacy” was flaunted in good movies and bad ones: in commercial successes like “Breakfast at Tiffany’s” (1961) and “The Pink Panther” (1963) ― the first of a series of films starring Peter Sellers as a bumbling French policeman ― and in box-office disasters like the musical spy extravaganza “Darling Lili” (1970), starring Ms. Andrews.

 都会派のロマンティック系からオバカなドタバタ系まで数多くのコメディ映画を手がけたブレイク・エドワーズが死去。代表作は「ピンクの豹」に始まる「ピンクパンサー」シリーズだろう。この映画が産み出したクルーゾー警部ピーター・セラーズの当たり役となり、アニメのピンクパンサーも独り立ちしてシリーズになった。

 「ピンクパンサー」もそうだが、ブレイク・エドワーズヘンリー・マンシーニと組んでいて、どの主題歌もスタンダードになっている。「ムーン・リヴァー」をオードリー・ヘップバーンがギターの弾き語りで歌う「ティファニーで朝食を」はロマンテック系の代表作。
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 シリアスな映画も手がけていて、こちらの代表作はジャック・レモン主演の「酒とバラの日々」。これもマンシーニの主題歌が良い。
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 どれもテレビやDVDで見たものだが、エドワーズの映画で一番好きなのは、トニー・カーティスナタリー・ウッドジャック・レモン主演の「グレートレース」。コメディ映画史上、最後にして最大のパイ投げ合戦が登場する。「刑事コロンボ」でブレークする前のピーター・フォークが出ていて、いい味を出している。こちらの主題歌「The Sweetheart Tree」も美しい。
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「グレートレース」のパイ合戦はこんな具合

 「サウンド・オブ・ミュージック」で有名な女優のジュリー・アンドリュースと結婚したのだが、フィルモグラフィーを見ていると、結婚後の作品群は精彩を欠く。家庭が幸福で創作エネルギーが落ちたのか、あるいは、都会派ゆえに旬が過ぎるのが早いのか、このあたりはよくわからない。映画史に燦然と輝く巨匠というわけではないが、面白い映画を作った好きな監督。合掌。
ウィキペディアでみると => wikipedia:ブレイク・エドワーズ
iTunesヘンリー・マンシーニが手がけた映画音楽みると
 Henry Mancini: Greatest Hits - Henry Mancini
 The Pink Panther Theme - Henry Mancini: Greatest Hits
 Moon River - Breakfast At Tiffany's (Soundtrack from the Motion Picture)
 Days of Wine and Roses - Henry Mancini: Greatest Hits
 The Sweetheart Tree - Henry Mancini: Greatest Hits