ウォルター・リーマンの記録(抄訳)(4)
(3)より続く
元サイト:http://www.pancreatica.org/story_Leaman.html
次に書く小話は、患者にもそのパートナーにも重要な教訓となるだろう。CTスキャンが難しくなった現在、ウォルターのカルテの表紙にはでかでかと「造影剤使用禁止ー腎臓障害の可能性あり」と書かれている。一度、ごく最近、点滴の針が差し込まれて横になったウォルターがCTの輪の中に入ろうとしていたまさにその瞬間、ウォルターが声をあげた、「ちょっと確認なんですがーその点滴に造影剤は入っていませんよね?」 入っていた! そしてウォルターが一言声をかけてくれたことに、文字通り皆が感謝したのだった。医療従事者はプロではあるが、彼らも人間なのである。間違いは起こらないだろうと盲信せずに、自分の身は自分で守らなければならない。
友人たちは、リーマン夫妻にとっては天からの贈り物だった。特に、二人の闘いが終わるのはすべてが終わりになるときだと知っているので、何月経っても何年経っても変わらず救いの手を差し伸べてくれた友人がそうだ。
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