デート

今日はだるさがややうすらいだので、つれあいとデートをした。
神泉にある松濤美術館に行き、中西夏之展覧会を見た。今回の展覧会の絵も、意味がありそうで無意味かもしれず、解釈できそうで解釈を拒絶しているかもしれず、規則性がありそうでランダムなのかもしれず、具象のようで純粋な抽象なのかもしれず、そんなぎりぎりのところを描いている抽象絵画だった。自分なりの解釈をして、自分なりのイメージを膨らませながら見たり、何も考えずにキャンバスに塗られた色と形を味わってみたりしてみた。中西夏之の描くうすいグレーの色が気持ちいい。
美術館を出た後、松濤にあるフランスの田舎風のカフェに入り、通りをながめながらガレットを食べた。そば粉のクレープにチーズと卵を乗せて焼いたガレットは、私が好きなものばかりをあつめて作ったような料理で、好物だ。
東京大学教養学部のキャンパスを通り抜け、日本民藝館まで歩いた。今日は公開日だったので、柳宗悦住まいの中を見ることができた。細かい所まで工夫が行き届いているけれど、工夫が過剰になることがなく、しかし、機能一点張りでもない、そんな住みやすそうな家だった。柳宗悦の書斎を見ていたら、自分の部屋にも木製の作り付けの本棚が欲しくなった。