Y日記

空飛ぶ教授のエコロジー日記

 ■ウェブサイト | Gサイト |決断科学大学院プログラム |つぶやき | Facebook | 教育 | 研究 | 業績 | 新キャンパス保全 | 屋久島 | アジア保全生態学ブログ | アジア保全生態学ウェブサイト

 ■スケジュール表 | 矢原のアンテナ | 人気Blogランキング(たまにはクリックして応援してね)

2016-08-22 Future Earth

[][]フューチャー・アースについての紹介記事

JBpressに以下の記事が公開されました。

地球の未来をかけた科学者たちの挑戦

「超学際」と社会のトランスフォーメーションに向けて

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/47647

今回の記事は、Future Earthという新しい国際科学プログラムの背景とビジョンを紹介しています。とくに、Future Earthがめざす、自然科学と社会科学の統合、社会との連携、社会のトランスフォーメーション、という3つの目標とその背景について紹介しています。これらの目標を実現することは容易な課題ではありませんが、そのためのビジョンについて私見を書きました。

昨年4月から毎月2回書いてきた連載は、Future Earthのための新しい科学を作るという目標を念頭に置いたものです。この連絡も、あと2回でひとまず完結させ、連載記事に加筆して「決断科学のすすめ」という本をまとめます。来年3月刊行の予定です。ご期待ください。

2016-03-29 2016年度スケジュール

[]2016年度スケジュール

私の2016年度スケジュールは以下のサイトで公表されています。

上記のボックスの「スケジュール表」をクリックすると、このページに行けます。

また、昨年10月の伊都キャンパス移転後、私のウェブサイトのアドレスは以下に変更されています。

私の公式サイトを生態研のページの下位に置いたため、アドレスに"ecology/"が加わっています。

この公式サイトからリンクが貼られている「スケジュール」には、2015年度までのスケジュールしかありません。これは、伊都キャンパス移転後、私のデスクトップPCからウェブページの更新ができなくなっているためです。復旧のめどはたっていません。

2016-03-27 上橋菜穂子×齊藤慶輔

[]上橋菜穂子×齊藤慶輔

昨夜放送された達人スイッチインタビュー「上橋菜穂子×齊藤慶輔」。ファンタジー作家と猛禽専門の獣医という異質なキャリアの達人二人が見事に共鳴した対談は、圧巻でした。

好評だったようで、視聴者のアンコールを受けて、4月9日に再放送されることになりました。

http://www4.nhk.or.jp/switch-int/x/2016-04-09/21/6861/2037108/

ファンタジーの好きな人にも、野生生物の好きな人にも勧められる名番組です。ぜひご覧ください。

上橋菜穂子さんは、綾瀬はるか主演で放送中の「精霊の守り人」をはじめ、「守り人」シリーズで有名なファンタジー作家。しかし一方で、アボリジニの文化人類学的研究で文学博士の学位を取得したキャリアの持ち主でもあります。高校の文化祭で自ら脚本を書いた演劇を同級生の片桐はいりと共演したとか、調査で棲みこんだアボリジニの村でカンガルーを解体して尻尾まで食べたなど、一見ふつうのおばさんに見える上橋さんの口から、驚きのエピソードが次々に語られます。

上橋さんがファンタジー小説を書いているのは、人間世界の関係と自然界の関係の両方を俯瞰した物語を紡ぎたいからだそうです。上橋さんの本棚に、「共進化の生態学―生物間相互作用が織りなす多様性」(文一総合出版、私も著者のひとり)が並んでいたのは、嬉しかった。もしかすると、私が書いた「赤の女王」の解説を読んでくれたかもしれません。本を書くと、思わぬ人とつながりができるのです。

齊藤慶輔さんは、知る人ぞ知る、猛禽類専門の獣医。知らない人は、猛禽類医学研究所のウェブサイト(http://www.irbj.net/)をぜひチェックしてください。

大学の獣医学部で扱う動物と言えば、牛馬に代表される家畜が主で、最近ではペット動物であるイヌ・ネコも少し扱うところがありますが、猛禽類医学なんてどこでも教えてくれません。齊藤さんは、この未知の領域のパイオニア。猛禽類は鋭い爪をもつハンターであり、扱いをひとつ間違えれば医師は大けがをします。インタビューで語られる、怪我をした猛禽類をおとなしくさせる技には、達人ならではの凄みがあります。そして、治療が成功して野生にもどった鳥のことはあまり覚えていないが、救えなかった鳥のことは克明に覚えている、その悔しさがなくなれば医師ではない、自分はよくがんばったなどとは絶対に考えないと語る齊藤さん。自分に厳しい人ですね。尊敬します。

交通事故や鉛中毒などの問題に対して、現実的な解決策を提案して状況をすこしずつ改善している実績も語られました。バードストライクについては、憤りを胸におさめて、風力の利用と鳥との共存の道をすこしでも早く実現するために知恵をしぼろうとしている姿勢に、胸を打たれました。批判をすることよりも、状況を変えることを優先する現実主義の改革者ですね。

スイッチインタビューの前半は上橋さんが聞き役、齊藤さんが話す側。齊藤さんが、圧倒的なキャリアと生きざまを語り、まさに猛禽のようなりりしさを見せたあとで、今度は齊藤さんが聞き役にまわり、上橋さんがにこやかに答えるのですが、やがて上橋さんも実は「猛禽」であることが明らかになります。この展開はぞくぞくしましたね。

「精霊の守り人」のヒロインは、女用心棒のバルサ(NHKドラマでは、綾瀬はるかがその抜群の身体能力を発揮してかっこよく演じています)。バルサは精霊の卵を宿し、帝から命を狙われる王子チャグムを助けてくれと妃に頼まれます。このエピソードについて齊藤さんは、人間には助けを求められたときに半歩先に出て助ける人と、求めを断る人がいる、バルサは助けなくても良いチャグムを助けた、それはなぜかと上橋さんに尋ねました。

上橋さんによれば、バルサは自分の理想なのだと。自分は半歩先に出て助ける人をかっこいいと思う。そのように生きる人を描きたい。自分が描く主人公は、齊藤さんみたいですね、と語る上橋さんの表情には、にこやかさの中に凄みがありました。

2016-01-16 オールラウンド型7大学シンポジウム2016

[]博士課程教育リーディングプログラム オールラウンド型7大学シンポジウム2016

昨日開催されたシンポジウム参加中に書いたツイートを転載します。

パネルディスカッションを、「学生をおいてきぼりにした大人の議論だなぁ」、と思いながら聞いていましたが、最後に会場の名古屋大院生から「まるで学生が商品のような議論だ」「学生を(特定の人材養成の枠組みに)あてはめるのではなく、未知の可能性に学生を開いていくのが中心」だというまっすぐな発言があり、心が晴れました。

私も、学生と一緒に未来を作っていくという初心を忘れないようにしなければ。

2015-12-31 今年の映画ベスト5

[]2015年に見た映画ベスト5

あくまでも私が見た映画のベスト5です。

1位:幕が上がる

2位:ヒックとドラゴン2

3位:スターウオーズ・フォースの覚醒

4位:リトルフォレスト 冬・春編

5位:ブックオブライフ〜マノロの数奇な冒険

「幕が上がる」は長く語り継がれる映画になると思います。上映館が少なかったし、たかがアイドル映画と思って見逃した人も少なくないでしょう。しかし最近でも、DVDで見て感激したというツイートをよく見ます。この映画を見て演劇を志したという人がきっとあらわれると思うし、演劇以外でも何かに夢中になっている人の背中をしっかり押したと思う。そして、これまで地味な役が多かった黒木華さんの凄さを多くの人に知らしめたという点でも、私にとっては嬉しい映画でした。再び演劇の道を歩み、妖しい演劇の神にひざまづく黒木さんと、無垢な心で高校演劇の舞台をかけぬける百田さんのコントラストが胸をゆさぶりました。

「ヒックとドラゴン2」は、第一作で感じた不満を見事に解消してくれました。冒険活劇としてもハラハラドキドキが止まらない傑作ですが、まったく説得が通じない、戦って勝つ以外の選択肢を考えない非情な人物にどう対決するか、というきわめて現代的なテーマを描いて、見事な結末を見せてくれました。「ばけものの子」も良かったけど、今年は「ヒックとドラゴン2」に軍配をあげます。

「スターウオーズ・フォースの覚醒」については、JB Pressの記事でとりあげました。そこでは、ネタバレをできるだけ避けたので(ラストシーンをうっかり書いてしまってごめんなさい)、書きたいけど書けないテーマがありました。まず、ストーリーが私の予想とあまりに似ていたので、びっくり。事前に書いておけばよかったと思い、記事ではエピソード8-9の予想を書きました。

「リトルフォレスト 冬・春編」は、夏・秋編に続く自然描写が美しい、心洗われる映画。自然の恵みをいただく行為としての「食」のすばらしさを見事に描いた、稀有の映画です。これは日本でしか作れない映画。日本映画の新しい可能性を見せてくれました。

「ブックオブライフ〜マノロの数奇な冒険」は、メキシコでしか作れない映画。メキシコの祝祭、死者の日の背景にある世界観を見事に映像化してくれました。この映画は太平洋上の機内で見ました。残念ながら日本では映画館での公開はされていません。しかし、日本語版のDVDが発売されています。この映画については、いずれレビューを書きたいと思います。