yakinikunanzan会長の事業承継奮戦記

子育てと事業承継について

事業承継完了

このブログを綴ってきた楠本貞愛は、8月末で株式会社きたやま南山の代表取締役を辞任いたしました。
法人登記も金融機関の名義変更もすべて完了し、楠本公平が、「代表取締役社長」として名実ともに南山の代表となりました。

こんな晴れ晴れとした気持ちで、このような日を迎えられようとは、まだ信じられない気持ちです。

事業承継も子育ても、そう簡単には語れるものではありませんが、こうしてやっと手を離れた今、少しずつなら言葉にできるかもしれません。

気まぐれな日記となりそうですが、「セカンドカーブ」を生きる面白さを綴ってみようと思います。

今年の12月21日(木)には、大阪商業大学公開講座(下記参照)で少しお話もさせていただきますが、私自身がまだBBT大学7回生の現役苦学生でもあり、間もなく始まる秋学期はかなり頑張る予定です。

健全な食と農を支える焼肉屋の50年とコロナ後の事業再構築 | 地域産業振興論(講座スケジュール) | 大商大公開講座 | 大商大の学び | 大阪商業大学 - Osaka University of Commerce


事業承継後の現在は、子ども第三の居場所「自学自炊コミュニティnalba」の運営と、絵本ゼミでの過酷な学びを楽しんでいます。

まもなく5人目の孫も誕生します。
おかげさまで、人生最高に楽しい日々を過ごさせていただいております。感謝しかありません。

加藤松林人先生のこと

牛肉に魅せられて夢中でつづってきたブログ、「焼肉南山奮戦記」でしたが、4年ぶりに再開しようと思います。
2001年から無我夢中で南山の再建に奮闘し、2020年からは次世代へと事業承継していく中、さまざまな出来事がありました。
貴重な体験や思いを記録していこうと思います。


今日は敬老の日
さすがに3人の孫を愛でるお年頃となり、今年は少しばかり自分を労わりつつ、先輩としてあこがれる美しい年寄りの記憶をつづってみたいなと思います。

加藤松林人画伯は、痩せこけて、質素で謙虚で奥ゆかしい、とても穏やかな優しいおじいさんでした。
子どもの目には、不思議な別世界の人のような感じだったのですが、確かにこの世を超越したような方だったんだなと今にして思えば納得できます。

戦前までは韓国・朝鮮の画壇で活躍され、「朝鮮の美しさ」「韓国の美しさ」という本を上梓されましたが、戦後帰国されて後は画壇に戻ることなく、消えゆく美しい日本の美しい風景を描きとめておられました。

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加藤松林人画伯「韓国の美しさ」


その一つが滋賀県永源寺ダムに沈む村の絵で、南山の創業者・孫時英は、加藤松林人画伯からその話を聞いて永源寺村へ飛んでいき、1軒の民家を京都に移築することとなりました。

加藤先生は、日韓国交の正常化前に国賓として韓国に招かれた方だと聞いています。

加藤先生が愛でた韓国の美しさ、創業者が敬意を払った日本の美しさを思うとき、本当に美しいものを愛する年寄りになりたいな、と思います。
戦前戦後を通して、加藤松林人先生は、「美しい日本人」として韓国から敬愛された方でした。

「韓国の美しさ」のあとがきの一部が心に沁みます。

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「韓国の美しさ」あとがき

舞鶴で出会った愛農のおいしいもん


愛農高校養豚部の生徒たちがが実習で育てている豚を、「愛農ナチュラルポーク」として世に出してくださったサカエヤの新保社長が、「舞鶴にすごいお店がある」とおっしゃるのがずっと気になっており、6月のある日、思い切って息子(愛農高校49期生)と一緒に行ってみました。
京都縦貫道でとても近くなった京都府北部の舞鶴市。市街に入るとすぐに目に入った和風でおしゃれなお店が「サブール・ド・ラ・メール」。




その日のメニューは、愛農ナチュラルポークとジビーフ(49期西川雄喜くんのお母さんが育てた完全放牧のアンガス牛)のほか、愛農の聖地・舞鶴の西方寺平の野菜、卵、鶏肉…と、大感激。

ビーフには西川奈緒子さんから送られたというジャガイモをあわせ、愛農ナチュラルポークには西方寺平の野菜が目にも鮮やかに添えられて、西方寺の「平かしわ」(だいらかしわ)のコンフィも絶品でした。︎





オーナーシェフの山本拡樹さんは、京都の調理師学校を卒業後、神戸の老舗フレンチレストランで修行され、渡仏。パリのビストロや星付きのレストランで腕をみがいて帰国されてからは、神戸で店を構えたかったところを、お母様の急逝でご実家の和食店を継承せざるを得なくなり、「サヴール・ド・ラ・メール」をオープンされたのだそうです。
http://www.sd-lamer.com/


うどんやおそばを売っていたお店をフランス料理店にするのは、なかなか大変だったようで、「うどんはないんか」と言われながら、「洋食といったら、オムライスとスパゲッティ」という顧客のニーズにも合わせ、どんなにくじけかけても素材へのこだわりと料理への情熱を捨てることなく17年間舞鶴で踏ん張ってこられました。


フレンチのシェフならではのことですが、新保さんの手がける赤身の牛肉に出会えてやっと料理人としての意欲が蘇り、愛農ナチュラルポークやジビーフに出会ってからは、「こんなドラマがありうるのか」と、孤立感から解放されていかれたそうで、半端ない向上心で腕を磨き続けておられます。


そんな山本さんですから、自家製のパンは、粉を石臼でひくところから。肉はサカエヤの新保さんからの取り寄せで、愛農ナチュラルポークやジビーフのアピールに力を入れ、さらには、愛農高校卒業生たちが有機農業を営むムラ、西方寺平の霜尾さんや添田さんたちとも出会われることとなりました。



西方寺平は、愛農高校50年の歴史とともに過疎の村に愛農高校で鍛えられた新規就農者を受け入れ、子沢山の村へと再生された伝説のムラです。
愛農高校1期生の霜尾誠一さんの偉業があまりにも有名で、米、野菜、養鶏に力を入れておられる12軒の地区です。思いがけず、そこの鶏肉と卵とお野菜を堪能させていただけたのですから、本当にラッキーでした。



食事のあとは西方寺平へも行って、愛農高校でよく見かける顔だらけのムラを霜尾誠一さんの長男、霜尾共造さんの案内で散策させていただきました。
なんと、西方寺地区は、入り口に門のある誇り高い独立国家のようなムラです。




かつては深刻な過疎地だったそうですが、活気のある手入れの行き届いた西方寺には、「ともぞうトマト」のハウスや愛農高校卒業生で新規就農された添田さんの黒毛和牛、愛農専攻科生のがんばる玉ねぎ畑などが広がっていました。
ここでは、特に養鶏が盛んで、鶏肉の加工場も。


鶏をお肉にする日には、加工場の入り口に村のおばちゃんたちの杖が何本も並ぶのだそうで、西方寺平には若者だけではなく、元気すぎる高齢者が多いということにも驚かされました。






さて、西方寺平の鶏肉が、このところ、サカエヤの新保さんに少しずつ流通の糸口を開いてもらっているようで、とても楽しみです。
フェイスブック上のこんな告知であっという間に10羽が完売していて驚かされました。

【門外不出の平かしわ】
西方寺平は、赤岩山(あかいわさん)中腹にあり、江戸時代の宮津藩田辺藩国境警備隊の村です。

辺鄙な山奥にもかかわらず全軒が養鶏を営むことで三八豪雪などで離村ブームだった時期を乗り越えました。今でも雪の多い年は170センチ近く積もる事があります。

12軒のうち半数くらいが愛農高校の関係者で、早くから村の将来に危機感を抱き新規就農、担い手の受け入れを開始していて、現在9軒のうち若手農業後継者がいる家は新規も含め6軒います。村の平均年齢も若く39歳位です。村のほとんどが専業農家で、積極的に他地域で耕作をする強者や村づくりの中心人物がいます。

平かしわは現在残る3軒の農家のおばちゃん世代が昔から肉処理をして近隣に配達をして生計を立てているいわば根強い地域限定特産物です。ゆえに門外不出、村から外に出たことがない鶏なんです。

平かしわの焼き鳥は地域のイベントで毎回すぐに売り切れるほど人気があります。ただし地域外の方が食べると身が固いので、みんな引きます。しかし噛めば噛むほど旨い肉は根強いファンが居ます。
消防団では必ず焼肉の後に平カシワを〆で食べてやっぱり平カシワウメーなーってなります。こんなかしわですが興味ありますか。



*****以上新保さんの記事引用


サカエヤの新保さんは、近江牛の産地で近江牛専門店として圧倒的なブランドと経営基盤を作られましたが、入荷が不安定な愛農ポークやジビーフを一流の料理人につなぐという、不効率で不安定な少ロットのお肉の流通を担われるようになってからは、生産者の人柄に惚れるお肉を選び、売上を半分に減らしてでも自分が好きなお肉を好きな人にだけ届ける商いにシフトしたいと公言されるようになりました。

お金を大きく動かす商いには、単純なセオリーがありますが、人の心を大きく動かす価値ある仕事に、セオリーはありません。
大切な人のために、大切に育てられた命ある食を届けるという仕事は、損得ではなく共感と信頼でつながる豊かさを目指しているのではないでしょうか。
健全な食を支えることを喜びとする人たちが、今や地下茎のようにつながりはじめていることを、私は舞鶴の地で実感したのでした。

パリでアルモリカン牛を食べる会〜肉職人の卵の挑戦〜

昨年5月、日本の卓越した肉職人新保吉伸氏の呼びかけで、総勢15名の牛肉好きたちが『フランスの牛肉と牧場を巡るツアー』に参加しました。



私たち一行は、パリの精肉店主イブマリ=ル=ブルドネック氏とアルモリカン牛生産者マサヨさんのアテンドで、フランス各地の牧場を巡り、素晴らしい学びを積みました。


その後、牛肉に精通した食のエキスパートを養成しよう!と、日仏双方が手探りでチャレンジを始め、現在日本とフランスでそれぞれ肉職人を目指す研修生を育成しています。


日本で新保氏に師事し、昨年秋よりイブマリ氏の下で研修中の日本人研修生楠本公平君が、6月で研修を終えて帰国することになり、肉職人研修の最後の課題として牛肉のすべての部位の販売にチャレンジすることになりました。




このような出会いと取り組みが始まる縁をつないでくださったのがブルターニュ絶滅危惧種のアルモリカン牛を育てておられるボラン農場(ビオファーム認定)のマサヨさん。
自然派のご主人の意向で田舎暮らしするために手に入れた農地に牛がいたことから牛飼いになられたマサヨさんは、同じことなら絶滅寸前のアルモリカン牛を飼うことに決め、これまで20年間牧場を守ってこられました。


人口200人の小さな村で、長年地域の方から喜ばれてきたアルモリカン牛ですが、日本の短角和牛によく似た牛で、草だけで丈夫に育ち、乳量も豊富で子育て上手。少し霜降りが入る肉質が特徴です。
年間4頭を地域消費のために出荷するだけの小さな牧場ですが、今回初めて公平の研修のためならばと、地域外のパリの皆さんに食べていただけるよう出荷調整をやりくりしてくださいました。



マサヨさんがご主人のジャッキーさんと一緒に大切に守り育てたアルモリカン牛半頭を、公平の研修の一環として、肉好きな方達に販売し、その収益を震災にあわれた熊本の阿蘇のあか牛生産者さん応援に贈ります。

どうかこのイベントが、アルモリカン牛の種の保存と、希少なお肉を消費者に届けてくれる肉職人や料理人の養成、そして牛肉を通してつながった日仏の素敵な方達の出会いをさらに豊かにしてくれますよう、お力添えください。


熊本の阿蘇の高原であか牛を育てておられる生産者さんにとって、放牧で育てられたアルモリカン牛が評価されることは大きな勇気になることと思います。

応援の仕方


1.アルモリカン牛肉を是非買って、食べて、感想をお寄せください。


お肉の収益は、熊本に。食べていただいた感想は、マサヨさんに届けます。
美味しいお肉であることが多くの方に認められれば、アルモリカン牛を飼ってくださる農家さんが増えるかもしれません。どうかそうなるよう祈ってください。
お肉の購入予約は、レストランシェフの業務用を優先しますが、一般の方へもルブルドネックのお肉屋さんで販売します。


2.パリで6月20日(月)に開催される食事会へご参加ください。


伊藤良明シェフが仲間のシェフたちにも協力を呼び掛けて最高に美味しい料理にしてくださり、食事会の収益は、全額熊本に送ってくださいます。
会場:パリ16区の伊藤良明シェフの新店舗
時間:午後7時(予定)


3.日仏連携の人材育成に是非お力添えください。


6月20日、食事会の前に(午後6時ごろから予定)アルモリカン牛の生産者マサヨさんのトークと、イブマリと公平によるアルモリカン牛のカットの実演をし、この研修制度についてのプレゼンもさせていただきます。
この人材育成に深く関わっている日本チームからも、日本での希少な牛肉の流通と食べ方の事例、牛一頭の様々な部位の活用方法など、日本流の牛肉の魅力をお伝えします。

牛肉に精通した食のエキスパートの養成に、ぜひ関心を持ってご参画ください。希少な、価値ある牛を守るには、牛肉のプロの養成が不可欠です。


南山では、8月29日オープンを目指し、牛肉に精通した食のエキスパートを養成する研修センターを建設中です。
ここには、フランスからの研修生も交換でやってこられる予定です。

教育事業への挑戦 〜謙虚に学び続けるために〜

去る2月12日(金)、ついに長年温めてきた「牛肉に精通した食のエキスパート・ブッチャーシェフ人材育成事業」についてのプレゼンとデモンストレーションを開催しました。
一昨年、サカエヤの新保社長がパリでイブマリさんに出会って意気投合し、一挙に加速した事業で、日仏同時進行していた教育プログラムを公開する「日仏若手ブッチャーシェフウデ試し交流会」が実現したのでした。




お肉業界の職人技がどれほどかっこいいものか、本来は表に出ない技術の晴れ舞台をつくり、日仏の若手ブッチャーシェフがその腕を披露し、交流しました。
近江牛経産和牛のウデとフランス産サランガス(サレール種とアンガスを交配した肉用牛)のウデを、入門1年に満たない肉職人の卵が捌いていきます。
ウデ肉を捌いて食べるということで、ウデ試し交流会なのです。





脱骨解体されたお肉は筋引き整形され、参加者有志の料理人たちによって盛り付けが競われました。



 





プロ同士が切磋琢磨する場、プロを目指す若者たちが切磋琢磨する場、食に関心のある方々が特にお肉について学べる場、そんな場をつくりだし、卓越した肉職人や料理人、生産者さんたちから学び続けることのできる環境をつくりたいのです。


昨年11月にはフレンチ、中華、イタリアン、ワインとお肉のプロたちとの食事会が開催されたのですが、牛半頭をライブで即興料理をする卓越した食のプロたちは、疲れ知らずの体力の持ち主。楽しくって仕方ないという天井知らずのクリエイティビティを発揮されました。






そんなプロたちと共に学べる環境をつくりだし、南山のスタッフも一緒に成長し、思想信条、国籍や宗教、食習慣の違いを越えて「食」で人を人たらしめる人材を育てていければと夢は広がります。


そんなわけで、新年度は人材の募集と教育に全力を注ぎます。
学生アルバイトも、お母さんスタッフも、みんないつの間にか牛肉に精通した食のエキスパートになっている南山では、一生涯役に立つ食への知識と技術、そしてグローバルな視野を持った人間力を養えます。


3月29日(火)午後7時から南山で人材募集のための会社見学&説明会を開催します。

ご関心をお持ちくださりそうな方がお一人でも多くご参加くださるよう、意欲ある若者、馬力あるお母さんのお越しをお待ちしています。


南山の地下には今年の夏には研修施設が完成します。





3月29日の会社見学&説明会にお越しくださる方は、お電話またはメールででご一報ください。
 南山の電話番号 075−722−4131
 メール info@nanzan-net.com

人材募集と会社見学説明会についての詳細はこちらです。
http://www.nanzan-net.com/company/recruit/

スタッフもお客様も、元気になれる南山を目指して

アッサラームアライクム(あなた方の上に平安あれ)」
「ワ アライクムッサラーム(そしてあなた方の上にも)」



このステキな言葉は、先日の社員研修の折に学んだアラビア語の挨拶です。
最近沢山ご来店くださるムスリムのお客様に英語で対応するのに四苦八苦のスタッフ達ですが、それよりこの挨拶だけでもきちんと言えるようになることが一番のおもてなしかもしれません。


丸一日お休みをいただき、朝から4部構成での社員研修をさせていただいた6月11日・・・。
午前の部は主にお母さんスタッフさん対象に「食べていく力ありますか?」と題した社長セミナーで、DVD「なかのりさんありがとう」https://m.youtube.com/watch?v=aFHNOp-pByg&autoplay=1 も鑑賞して、生きるとは?食べるとは?命とは?を学び、糖質オフ食やハラール対応食についてもお勉強。


ランチ交流会では、南山の赤身牛や糖質オフメニューを試食して盛り沢山の研修となりました。



午後の部はレギュラースタッフと若手研修スタッフ対象に、南山に問われていること、望まれていることは!? どんな南山になりたいか?と掘り下げ、語り合いました。


専務からの話に、樹木希林主演作品の映画「あん」の中で、ハンセン病の老女(樹木希林さん)が発したセリフが引用され、心に染みました。


「あんを炊いている時はねぇ、私、小豆達と会話しているのよ。よーくここまで来たわねぇー、、、どこで、どんな風に吹かれて、、どんな景色を見て、、どんなふうにしてここまでやって来たのぉーー??って、小豆の話を聞いてやるのよ。。。」


こんな心で食材にも人にも向き合えたら。向き合ってもらえたら、そりゃぁみな元気になれますよね。

人もモノも食材も、関わったものすべてが大切にされる南山でありたいと、心から思いました。


「ねえ、店長さん。わたしたちはこの世を見るために、聞くために生まれてきた。だとすれば何かになれなくてもわたしたちは わたしたちには生きる意味があるのよ」と、老女がいじけた店長に語りかけるセリフもすばらしい。


みなそれぞれ、能力も個性も違うけれど、預かった命をどこまでも大切に花咲かせる生き方ができるか・・・。
老若男女混合チームの南山は、これからも嬉々とした役割を果たせるチームでありたいものと、こころからそう思っています。


食と農の現場がキャンパス〜人と夢を育てるために〜

南山には5つの約束という理念があります。
最後、5番目に掲げた「お客様に元気をお届けするために、人と夢を育てます」ということが一番の難関で、これは永遠のテーマです。



幸い、南山には素晴らしい仲間がいてくださり、こんな人たちと一緒に成長したいという思いを持ち続けていたら、いつのまにか、人と夢が少しずつ育ち始めました。


今年度は、平成26年農林水産省フードチェーン食育活動推進事業に採択され、「いただきます・ありがとう協働隊」という愛称の食育活動に取り組んできました。おかげさまで、本当に素晴らしい学びを積み上げることができました。
http://itadakimasu-arigato.com/


食と農の現場で学ぶことの素晴らしさを実感し、南山は、来年度も真剣に「食と農」という命の現場で人と夢を育てていきたいと思っています。


すさまじい時代の変わり目の中で生き延びるには、命の側に立つ幸せな生き方のモデルをつくっていくことしかないのでは・・・と思います。


歴史に名を残す偉人は年々増えていくのに、どうして世の中はよくならないのでしょう。

過去の偉人を、偶像化してあがめるのではなく、その生き方に学びながら、超えていくことが、IT化によってすべてが加速される現代人の使命なのではないかと思います。


カネに飢えた世の中が、血に飢えた世の中になりそうな勢いですが、こんな時代だからこそ、「崇高な理想」に飢えた生き方をしたいものです。


「崇高な理想」をあざ笑うように、資産運用が経済成長を上回るという不公平な世界の現実をピケティさんが証明してしまいました。


でも、それを知った限りは、資産運用で生きるダサさに見向きもせずに、成長すること、力をつけること、いつでもどこででもゼロからの創業ができるクリエイティブな力をつけようと、若者たちに呼びかけたいのです。


「食と農の現場がキャンパス!」
クリエイティブなステキな人たちと共に、若者たち、子どもたちと一緒に成長する仕組みをつくろう!
そんな大きな夢を掲げ、私たちは今、平成26年度の締めくくりと平成27年度の計画作りに没頭しています。