巨人、入団前の野間口貴彦に200万円余

巨人が、2004年のドラフト自由獲得枠でシダックスから入団した野間口貴彦投手に対し、入団前に複数回にわたって計200万円余を渡していたことを明らかにした。04年には当時明治大の一場靖弘投手に巨人を含む複数の球団が金銭を渡していたことが発覚し、巨人は当時の渡邉恒雄オーナーが辞任に追い込まれた。巨人は野間口への金銭供与も把握していたが、「(野間口は)社会人で、学生野球憲章で金品を受け取ることが禁じられている学生とは違うため、公表しなかった」と説明。しかし、西武が東京ガス木村雄太投手に対し、04年に200万円以上を渡していたことが07年に発覚した際、日本野球連盟(JABA)は「社会人が守るべき規範精神に反する」などを理由として、木村を謹慎処分としている。

近大監督には2000万円の支払いを約束

巨人が、1998年のドラフト逆指名制度で近畿大から入団した二岡智宏内野手と契約金に関する覚書を交わした約1か月後、同校野球部の監督を務めていた本川貢氏と退職後に業務委託料として2000万円を支払う覚書を交わしていたと、朝日新聞が報道。本川氏は覚書を交わしたことを認めたが、朝日新聞が入手した内部資料に記載された「監督へ謝礼約束」との趣旨を否定。監督を辞めた後にアマチュア球界の情報収集などの業務委託を結ぶ約束で、委託料の2000万円は退職した際に支払い方法などを決めるとしていたが、大学職員として65歳まで働けることになったので、今後も巨人から委託を受ける気はなく、2000万円も受け取っていないとしている。日本学生野球協会(JSBA)は、選手や監督などへの利益供与があった場合、当時から「学生野球の本義に違背する行為」として処分の対象としているが、利益を実際に受けていない場合は問題とならないという。