Ｌ＆Ｇ 幹部逮捕の動きとの報道 （波和二のやったこと）
Ｌ＆Ｇ幹部逮捕の動きとの報道
警視庁が、現在破産手続中のＬ＆Ｇ経営陣十数人を逮捕する方針を固めたとの報道がなされている。
同社は、波和二が設立。「円天」と呼ばれる独自通貨や高額配当をうたい文句に５万人から約１０００億円の資金を集めていた。
Ｌ＆Ｇの手口
Ｌ＆Ｇは、「あかり価格」「Ｌ＆Ｇ協力金」「円天受取保証金」なる名目で、高配当を約束し、金を集めていた。
Ｌ＆Ｇの商品に投資する際は、あかり価格という１口５万９０００円をう必要があり、ただし３年後に１０万円返還されるというものである。「不特定多数の者に、後日出資金全額またはこれをこえる金額を支払う旨を示して、出資金を集めてはならない」と規定する出資法に違反するとしか思えないのだが、波は「これは会社への出資金だから出資法には反しない」と主張していた。
Ｌ＆Ｇ協力金というのは、会員から１口１００万円をＬ＆Ｇに振り込めば、３ヶ月ごとに９％の配当金（年３６％）を受け取ることができるというものだ。
円天受取保証金とは、出資者が１０万円以上を預けると、毎年同額の円天という電子マネーを受け取れるというものだ。いずれ解約すれば、元金も戻ってくるということで、「使っても減らないお金」と宣伝していた。
当然この円天は普通の店では使えないし、普通の商品は買えない。円天が使えるのは、同社が運営する「円天市場」だけであり、そこで買える商品といえば、４０〜５０万円天の布団、２万〜３万円天のサプリメントや化粧品といった代物だ。
なんでこんな話を信じてしまう人がいるのか。
論より証拠、ということばがある。この円天に出資すると、実際配当金が振り込まれてくる。それを身近な人が見て、「疑っていたけど、現実にこんなことがあるんだ。じゃあ、私もやろうかしら」となる。しかしネズミ捕りの中の、ねずみを招き寄せる餌に過ぎない。たとえば、Ａさんが１００万円払って、１年間に３６万円受け取り、その後Ｌ＆Ｇが経営不振を理由に支払いを拒んだとする。そうするとＡさんは６４万円の損をし、Ｌ＆Ｇは６４万円を濡れ手に粟で手に入れたことになる。これだけの話なのである。金をかき集めるだけ集めた、あとはドロンというのが、彼らのやり口だ。
しかしいきなりドロンでは芸がない。Ｌ＆Ｇは、０７年１月中旬に、Ｌ＆Ｇ協力金の３ヶ月毎の９％の支払いを、２月以降は「円天」での配当に切り替えるとした。同年９月には円天市場も閉店。円天は円天市場でしか使えないから円天は全く無価値となった。
被害者弁護団が１０月３１日付でＬ＆Ｇと波に対して破産申立をし、Ｌ＆Ｇは１１月１６日付で、波は０８年１月１０日付で、破産開始決定がなされた。
Ｌ＆Ｇでもあった広告塔
被害者弁護団は、０８年５月１６日付で、Ｌ＆Ｇ関連のあかり研究所開催コンサートに多数回出演した歌手の細川たかしと、同研究所主催の講演会で公演を行った大学教授ら４人に、計約４５００万円の損害賠償を求める訴えを東京地裁に起こした。
この大学教授、三流大学の教授かと思いきや、慶応大学、大阪大学、京大ウィルス研、九州大学などの医学部教授とのことだ（和田秀樹氏のブログhttp://www.e-resident.jp/essay/article.php?int_id=232）が、そこの広告塔に使われていたというわけである。
こうした大型詐欺事件では、必ず大物演歌歌手やスポーツ選手が広告塔に担ぎ出される。芸能人は所詮太鼓もち、芸人であるから、声がかかればどこのお座敷に行こうが関係ない、と反論するのかもしれない。しかしこういった事件が起きると、必ずこうした広告塔が問題になる以上、芸能人といえども責任を問われる場面が出てこよう。大学教授ともあろうものが、多額の報酬につられ、こうした得体の知れない団体の講演を引き受けるのは、少なくとも社会倫理的には論外と言っていいだろう。
出資法で済むのか
出資法違反の法定刑は、３年以下の懲役若しくは３００万円以下の罰金でしかない。被害額の大きさからして、出資法は突破口に過ぎず、詐欺罪（１０年以下の懲役）、組織的詐欺罪（組織的犯罪処罰法第３条１項９号で１年以上２０年以下の懲役）が視野に入っているのかもしれない。
えび養殖による投資をうたい、３万５０００人から８４３億円を集めたといわれるワールドオーシャンファームの元会長黒岩勇は、当初は偽造パスポートでフィリピンへ出国していたことから、旅券法違反等の罪で逮捕され、その後組織犯罪処罰法違反でも起訴され、現在公判中だ。これと同じ道を歩む可能性がある。
※その後の進展です・上部会員に対して報酬の返還請求権↓
http://d.hatena.ne.jp/yamada-home/20090210/1234241231
※過去のブログです。興味ある方はどうぞ。
振り込め詐欺になんでひっかかる人がいるのか不思議に思う人は↓
http://d.hatena.ne.jp/yamada-home/20090117/1232209717
還付金詐欺を知ってますか。知らない人は↓
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法律が改正され、悪徳着物商法ができなくなります。↓
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高級ポスターを版画と言って買わせるエウリアン退治判決が出た↓
http://d.hatena.ne.jp/yamada-home/20090105/1231130793
業務停止のネットワークビジネス業者の実際の手口
http://d.hatena.ne.jp/yamada-home/20081120/1227202633
トヨタ 正社員も大変
トヨタの生産状況
トヨタ単体の０８年生産台数は８２１万台の見込み。０７年度に比べ４％のマイナスとなるが、０９年には６５０万台まで落ち込む見込みだという。トヨタは「７００万台で収益の出る体質への転換」を目指しているが、６５０万台となるとそれでも赤字だという。
トヨタ自動車は国内の全１２工場で、２、３月に計１１日間の操業休止日を予定しているが、基本給も２割がカットとなるという。
トヨタの米国向け輸出は危機的状況だ。日本から船が自動車を積んで米国についても、港が出荷待ちの車で溢れており、車を船から降ろそうにも降ろせない状態だという。在庫が膨れ上がっているため、生産調整せざるをえない状態になっている。米国内ではディーラーがどんどんつぶれている状態で、当分状況の改善は見込めない。
正社員も大変
トヨタの社員の給与は基本給が低く、残業、深夜手当等でようやくまともな給料となるが、現在夜勤も残業もないため、かつかつの基本給で生活している。賞与も期待できる状態ではなく、本社から従業員宛にボーナス払いでローンを組まないよう通達が出ているという。
部長は新車購入
１月９日の部長会の総会で、部長クラス約２２００人が３月末までに自社の新車を自発的に購入することになったという。新聞報道によると、ある幹部いわく「自ら買って乗らなければ、その良さがわからず、人にもすすめられない」と話しているそうだが、それってアムウェイか何かで聞きそうなセリフだ。
もっとも割安な社販価格で購入できるのだし、ビニールシートもそのまま破らず、値段が落ちないようにし、しばらく乗ったら知人に売却するということになるのだろう。
※１２月２３日付「トヨタ、キャノンの巨額内部留保金」
http://d.hatena.ne.jp/yamada-home/20081223/1230036044
※電気自動車の登場で始まる トヨタの落日 パナソニックの夜明け
http://d.hatena.ne.jp/yamada-home/20081123/1227448761
