安倍さんはサウジに感謝すべき

アベノミクスは失敗というのが客観的評価だろう。第一の矢の異次元金融緩和で円高は是正されたが、第2の矢の機動的な財政出動、第3の矢の構造改革もtoo late,too smallで、悪い円安に向かっている。
円安→輸出増→貿易収支改善→GDP増加という流れを期待しての円安が、最初の「→輸出増」でつまづいている。
円安の一番の弊害は、海外輸入品価格の高騰だが、国民生活に一番影響の大きい原油の輸入価格の市場価格が下落しているため、それで助かっている。
原油価格が対ドルでの下落しているのは、ウクライナ危機が原因だ。ウクライナ危機が原因で、アメリカはプーチン政権転覆に向けて動き出した。ロシアは原油が富の源泉で、原油価格が下落すれば、国際収支、国家財政が一気に悪化する。新興国経済の低調から、原油価格が伸び悩んでいるところに、サウジが米国の要請を受け原油生産を減産せず、結果原油価格は下落が続いている。
本来であれば、円安→原油高→物価の全面的高騰→消費減退→景気後退へと一気呵成に進むはずが、原油価格の低迷によって、日本は奈落の底に落ちずに済んでいる。
原油価格の下落がなければ、安倍さんも解散は打てなかっただろう。