県外視察研修会

日時:平成29年10月27日(金)
場所:埼玉県自然博物館(埼玉県秩父市長瀞町長瀞1417)  
研修テーマ
「博物館内の展示品鑑賞及び地域の名木西善寺コミネカエデの観察」
埼玉県立自然博物館の概要
 埼玉県の自然に関する資料を収集・保管・調査研究し後世に伝えるため、また、展示や教育普及活動を通して、自然に関心を持つ人材を育成するため1981年に設立されまた。 
 秩父鉄道株式会社が1921年に設立した「秩父鉱物植物科学博物館」の資料と伝統を受け継ぐ長い歴史があり、秩父とのつながりが強い博物館です。
 又、当館が立地する「長瀞」は、景勝地として知られ、1924年に国の名勝・天然記念物に指定されました。巨大な一枚岩である「岩畳」は、美しく見応えがあります。
 長瀞を含めた秩父地域は、様々時代の地質現象が見れるため、1800年代後半に地質学の概念が日本に導入されるとま真っ先に多くの学者が研究に訪れました。そのため、「日本地質学発祥の地」と呼ばれています。
 秩父地域は、動植物の宝庫でもあります。希少な植物の自生地が多く、多くの動物が生息しています。博物館では、こうした多様な動植物に関する資料も数多く扱っています。
 参加者のみなさん。埼玉県自然博物館にて

 西善寺のコミネカエデ  
種別:埼玉県指定天然記念物
指定月日:昭和25年3月30日
所在地:秩父郡横瀬町大字横瀬598
所有者:西善寺
樹種:イロハモミジ系「樹高・7.3m:幹周り・3.94m」

 (概 要)
 西善寺のコミネカエデ※は西善寺本堂の前庭を占めるように生えているモミジである。樹高7.3m,幹周3.94m枝張りは南北17.7m東西20.3mと、枝は四方に伸び、半球形の美しい形状を呈している。根元や幹には問題になるレベルの樹皮の欠損、腐朽もみられない。幹は蘚苔類に覆われているが、樹皮の衰退により着生したというよりも、地表面にも広く蘚苔類が生えていることから、適度な湿度が蘚苔類の生育に適した環境にあるためと考える。
 (管理状況)
 解説板、保護柵ともに設置されている。管理状況は良い。なお、数年前に設置していた支柱を取り外したということだが、それによる弊害はない。
 全体構評
樹勢、樹形とも良好で、問題はない。

※コミネカエデとされているが、葉の形態をみるとイロハモミジの系統ではないかとおもわれる。

  
やまなし緑サポーター会恒例の県外視察研修会が10月27日開催され、会員他34名が参加しました。幸い天候にも恵まれて、大変有意義な研修会を実施する事が出来ました。
 埼玉県自然博物館では、学芸員 須田大樹(樹木医)の出迎えをうけて、早速館外周辺の樹木の解説と秩父特有のカエデ※に付いて、詳しい説明がありました。
 その後、館内に入りると、大昔の埼玉の海に生息していた巨大ザメ「カルカロドンメガロドン」の迫力満点の復元模型がおでむかえ。 
 須田学芸員の館内展示品の説明があり、生物展示ホール・天然記念物コーナー・地学展示ホールなど鑑賞して、秩父に存在した太古の海「古秩父湾」3億年におよぶ埼玉の生いたち、秩父山地関東平野をつくるさまざまな地層・岩石・化石など「大地の成り立ち」を知ることができました。
 この後、県指定天然記念物・秩父郡横瀬町の西善寺コミネカエデを須田樹木医※の丁寧な解説を頂きながら鑑賞しました。
 境内を覆い尽くすような立派なモミジ推定樹齢600年秩父34観音霊場通称秩父礼所8番礼所です。厳かな雰囲気の禅寺の前庭には、風雅なモミジの大木「西善寺のコミネカエデ」が立つています。
 秩父のカエデの多様性
 カエデの仲間は北半球の温帯を中心に約150種が知られ、そのうち諸説あるものの約28種が日本に分布する。この中で、秩父に自生するのは実に4分の3、21種に及ぶ。埼玉県の面積が日本の1%に過ぎないことを考えると、とても高い割合である。
 カエデをめぐる新しい取組
 近年は、秩父に自生するカエデから樹液を採取し、国産のメープルシロップを作る新たな取組も行われている。メープルシロップといえば、北米原産のサトウカエデの樹液から作られたものが輸入され広く流通しているが、実は在来のカエデの樹液からも作ることができる。
 秩父地域では平成16年頃からこの活動が始まり、樹液を使ったサイダーや、樹液を約40倍に煮詰めてできたシロップを使った菓子類などたくさんの商品が開発されている。
 ※須田樹木医
 埼玉県立自然の博物館 学芸員 須田大樹(樹木医)平成22年埼玉県教育委員会の国・県指定天然記念物(植物)調査 国・8箇所県71箇所の緊急現状調査に参画するなど、発想の豊かな優秀樹木医さんです。更なるご活躍を期待します。ありがとうございました。

第10回甘利山クリーン大作戦

実施日:平成29年10月28日(土)  
 朝から雨模様でしたが、午前8時釜無川河川公園で受付終了後、中型バスにて現地甘利山広河原駐車場に到着すると更に雨☔が強く降り始めました。暫く様子を見るも降りやまず、最終バスの到着を待って、内藤韮崎市長さんから雨天中止の発表がありました。
 二年連続中止に、市長さんいわく私は雨男では無いのになんで、?のボヤキ

 甘利山広河原駐車場🅿雨の中参加者みなさん。

 主旨
 南アルプスの前衛・甘利山、山頂一帯を深紅に染める15万株ともいわれるレンゲツツジの大群落や、貴重な高山植物が自生する、“にらさき„を代表する名勝地であります。
 ユネスコエコパークの緩衝地域にある、甘利山の「美しく豊かな自然」をまもり、大自然が私たちに与えてくれる“夢と感動„を次の世代に継承するため、『甘利山クリーン大作戦』を実施しますので、多くの皆さんのご協力をお願いします。

 
 やまなし緑サポーター会では、この主旨に賛同して5年前から会として参加しています。今回は、12名の参加予定者が有りましたが、あいにくの天候で8名のみの参加となりました。
 雨天で中止となりましたが、ご参加戴きました皆様有り難う御座いました。