Devoid：[幻]

今度の零次元さん企画にも出演する国産RawブラックメタルFra Hedensk Tid（ex-Svar Fra Hedensk）のKawanaさん率いる、1998年結成の静岡産ベテラン・ブルータル・ハードコア・スラッシュ、2007年1st。13曲22分半。
名古屋のUnholy Graveよりリリース。ありがたいことにKawanaさんから直々に頂きました。感謝。

【ラジカセ一発録りによる地下室臭プンプンのガビガビ籠りまくりロウファイサウンドでガリガリズコズコとRawにEvilにDirtyに突進する荒くれブラッケンド・ハードコア・スラッシュ地獄！】

ドッタンドッタンポンコツ疾走を絡めつつ、バコバコスコスコとただひたすらスラッシュビート／Dビートでモッシーに爆走するRaw極まりないプリミティブなドラム、ガビガビに音割れして邪悪に籠ったロウファイギターによるオールドスクール・デスや汚れスラッシュ、地下系ジャパコアを抱き込みカルトブラックでオブラートしたような重厚かつザックザクの残虐暴虐リフ、悲愴感を滲ませながら咆哮を上げガナリ散らすくぐもったヴォーカルが、前のめりになりながらも破れかぶれかつノリノリに突っ走る。不気味に狂ったギターソロなども絡む。

とにかく残虐暴虐猪突猛進とガリガリゴリゴリ突っ走るブルドーザースラッシュっぷりが気持ち良いことこの上ない！
ノリノリの疾走感とシンプルかつキャッチーなリフで構成された小細工一切無しの豪快かつショートカット気味の楽曲群は、しかし疾走一辺倒かと思いきや緩急もしっかりと備えており、テンポダウンしたパートまでライブ映えしそうなリズム感を備えているのはさすがベテランの貫録。
また安いラジカセで一発録音されたというだけあり、ライブの熱気が感じられる非常に生々しい臨場感と地下室ブラック染みた埃臭い空気感が充満しており、メタメタにカッコ良い。

というわけで、魂の奥底から噴出する焦熱の初期衝動を叩きつけるかの如き一枚。
いやはや、これはガツンとクルね！
本当に頭真っ白にして聴くような代物で、聴き始めると即気持ち良くなってきてしまって自室だろうが電車に乗車中だろうが構わず体がリズムをとってしまう。
ザクザクの重厚リフとノリが馬鹿みたいにかっこいいのよもう！！
この手のジャンルや、それに比較的近いであろう暑苦しくグラインディングなWar系ブラックスラッシュには疎いので適切な例えかどうかは分からないが、聴いた印象としてはAbigail、Beheritの1st、Ildjarn、Malveillanceあたりが好きなら是非聴いてみて原初の興奮にガッツポーズしていただきたい。
またFra Hedensk Tid/Svar Fra Hedenskのような陰鬱ブラックな感触は無いが、無慈悲なまでの暴虐性や滲み出るUGな雰囲気はやはり共通している聴いてみても良いのではないだろうか。

【お気に入り】
#3[P,O,D]：ライブ見たい！絶対CDより楽しいはず！！
【オフィシャルサイト】
http://ip.tosp.co.jp/i.asp?I=svar_fra_hedensk
【MySpace】
http://www.myspace.com/svarfrahedensk