トロルのトロルによるトロルのための2014年ベスト!
あけでとうございます!(遅い)
へ〜、これが2015年か〜。
社畜生活という高性能タイムマシンに乗ったらあっという間に着いちゃいましたね〜。
等とのたまいつつ。
皆々様今年も何卒よろしくお願い申し上げ奉りまする。
そんな感じで新年一発目は2014年トロル杯です。
今回は2014年リリース作品と、2014年に聴いた過去作から15枚ずつ選出しました。
というわけで、まずは新譜!
新譜部門
アメリカはケンタッキー州産ポスト・アトモスフェリック・ブラックメタルの5th。 みんな大好きぱのぷちんこの新作はやはり素晴らしかった! アメリカ内外を問わず、いわゆるカスカディア系がボロボロと出現してくる昨今、聴いた瞬間「ちんこだ!」と感じられる比類なき個性はさすがの一言。 大きなウリの一つである雑多多彩な万華鏡サウンドが見事に発揮された濃厚極まる大作だ。 この日本でも五指に入る“ちんこフリーク”を自負している自分としてはこの作品をベストに挙げないわけにはいかないでしょう! 試聴:#8[Chase the Grain] |
フランス産、元祖ポスト/シューゲイザー・ブラックメタルの4th。 はいはいAlcestAlcest。 今更「どこがブラックメタルやねん」とか野暮なこと言うもんじゃない。 Neige御大の描く、眩い光彩が織り成す柔らかなベールに憂いと郷愁を滲ませた美しき夢幻世界にどっぷりと浸ることが出来る。 オリジネイターの貫録を感じさせる一作だ。 ちなみに2度目の来日公演、そして京都法然院での寺cestも最高でございますた。 試聴:#2[Opale] |
UK産アトモスフェリック/フォーク・ブラックメタルの2nd。 Agalloch〜October Fallsあたりの遺伝子を引き継ぐ現代風アトモスフェリック/フォーク系の新人として今最も脂が乗っているバンドはこのSaorで間違いない。 郷愁に満ちたフレーズの端々にはPanopticonに通ずるセンスも感じられる。 前作[Roots]よりさらにフォーキーさを増した美麗極まるサウンドスケープは圧巻。 文句なしに2014年ベストリリースと言えるだろう。 試聴:#2[Aura] |
フランス産ペイガン・ブラックメタルの2nd。 うわっ!?クサッ!クッッサーーー!!Σ(゜Д゜;) さぁ満を持して叫ばせていただこう! ウルトラメロディック大吟醸!悶絶失禁ガッツポーズ式・激クサメランコリック&ハイテンション疾走・ゴキゲン男泣きヒロイック・ブラックメタル!(敬礼ビッシー クサいものに蓋したら蓋までクサくなる驚きのクサさ! ヒロイック極まるメディーバルな男泣きメロディを掻き鳴らしながら爆走爆走また爆走! これはいくらなんでもやり過ぎというか、この手の筆頭たるAorlhacにすら輪をかけてクサいと言いたくなるほど。 たとえクサメロ好きでも体調が悪かったら胸焼けおこしそうなほどコッテコテにクサメロマシマシチョモランマ。 二郎ラーメンにも通ずるマッシブさにガツンとノックアウトされてしまった次第だ。 試聴:#5[Chevalier Maudit] |
ドイツ産アトモスフェリック・ブラックメタルの1st。 北米外のカスカディアン・フォロワーといったらこれ! Wolves in the Throne Roomのテイストを見事に再現しつつ、フォークやシューゲイザーに傾倒することなく荒々しいブラックメタルに徹した出色のトゥルー・カスカディアン・スタイルに天晴れ三唱! 試聴:#3[Elder Giants] |
アメリカはカリフォルニア産ポスト・アトモスフェリック・ブラックメタルの3rd。 荒々しくもメロディックな北欧ブラックメタルに美しく繊細なポストロック的音使いや緩急静轟織り交ぜたダイナミズムを大胆に取り入れ、悲壮感を伴う叙情性や深淵なる神秘性を美しき情景描写へと昇華させる彼ら独特の新世代系コズミック・ブラックメタルはさらなる進化・深化を遂げ、もはや他の追随を許さない領域にまで達したと痛感させられた一枚。 とにかく美しく壮大で激しい。 流麗なメロディを紡ぎ出すピアノやシンセサイザーにギターソロが絡み合うように飛翔するダイナミックな楽曲は涙が出るほどドラマティックで聴いていて思わず溜息が漏れてしまう。 #3[Noumenon]で綺麗にドラマを締めくくった後、#4[Ephemeral Eternities]でブルータルな直球ブラックメタルをぶつけてくるあたりは如何にも彼ららしい(笑) 2015年のハイライトとも言える作品だろう。 試聴:#3[Noumenon] |
フランス産ポスト・ブラックメタルの1st。 こちらも上に紹介したSun Worship同様カスカディア影響下と思われるポスト・アトモスフェリックなスタイルだが、あちらに比べるとより激情ポスト・ハードコア感が強く、エモーショナルかつ肉感的。 また雰囲気的にも自然崇拝というよりはKralliceやYellow Eyesといったトレモロ偏執狂のような抽象感が漂っており緊張感タップリ。 2010年代のブラックメタルを象徴するようなサウンドであり、一年を通して良く聴いた一枚。 試聴:#2[V] |
アメリカはメイン州産フォーク・ブラックメタルの3rd。 Panopticonとのスプリットがどえりゃ〜えがったもんだから、おらぁかなーり期待してたんでごんすが、ぃや〜こらまぁおったまげたもんでぇ、はぁ。(地元農家談) 過去作の叙情的で素朴な温かみは残しつつ、滲み出るような深い哀愁の色合いよりはオサレでモダンなポスト・ブラック的なわかりやすさが随分と強化されており、聴く人によってはその辺が鼻についてしまうかもしれないが、ミーハーな自分は大いにブヒることが出来た次第。 まさに現代風のスタイリッシュなAgallochと言ったところだろうか。 化けたと取るか大きな流れに迎合したと取るかは人次第だと思うが、自分は正直なところ本家Agallochの新作より楽しめた。 試聴:#3[Ancestors of Smoke] |
国産ポスト・ブラックメタル/激情ハードコアのEP。 ああ、何度でも言うさ! これぞ国産カスカディアン・ブラックメタル! まだ粗削りながら独特の神秘的雰囲気とエモーショナルなメロディを携えた「聴かせる個性」を大いに感じ取ることが出来、話題性だけにとどまらない確かな聴き応えのある素晴らしいEPだと思う。 何度聴いたかわからないくらいドハマりしてしまった次第だ。 音源はシンボリカルな小冊子に挟んだCDと共にお香が挟まれ、ライブではお香を焚いたりと世界観も徹底しており、迫力あるサウンドとパフォーマンスで魅せてくれたりと、とかく大物が現れた感がハンパない。 今年も活動楽しみにしております。 試聴:#1[Emptiness Sutra] |
イタリア産アトモスフェリック・ブラックメタルの1st。 各所で言われているようにWITTRとDarkspaceの合いの子の様な神秘的轟音ブラック。 無慈悲な怒涛のブラスト土石流を茫漠と広がる荘厳メロディの濁流がさらに塗り潰す様は圧倒的。 フルレンスリリースと同時に突如として現れた無名の新人だが実に完成度の高い作品だ。 試聴:#3[Lake] |
オーストリア産独りブラックメタルの2nd。 前作は未聴だがEisenwinter関連であるRostorchesterの片割れであるAntimessiah氏によるバンドということで買ってみたが、いやこれは素晴らしい! フレンチ臭い腐れお耽美なメロディをノイジーに掻き鳴らしながらバタバタと小気味良く疾走するドタバタメロウなプリミティブだ! 所々ではArkha Svaを幻視するほどのお耽美クサメロを聴かせてくれるが邪悪さはあまり感じられず、むしろ悲壮感タップリメロウに徹しながら勇壮さやある種の爽快感が感じられるあたりはやはりEisenwinterの遠縁らしさが伺える。 Suhnopferと並び2014年のクサメロ・プリミティブの決定盤でしょう!(この手のあんま追えてないけどw) 試聴:#5[Unheilige Messe der Verstorbenen] |
日本が誇る和洋折衷フォークロック、お試し盤を入れたら5作目に当たるEP。 合言葉は三味線バンジョーアコーディオン! 霞鳥さん待望の新作はこれまでの集大成というか、三味線バンジョーアコーディオンの「津軽海峡冬景色、ただしポルカアレンジ!」みたいな悶絶民謡メロが炸裂しまくる良曲尽くしの、霞鳥さんらしさを爆発させつつ、リズムパートや音作りなどロックバンドとしての進化も感じさせる素晴らしい一枚でした。 #2[月と命と大地と海と]、#3[散沙雨]、#6[虎落笛]は名曲だ! 試聴:#2[月と命と大地と海と] |
アメリカはオレゴン州産アトモスフェリック・ブラックメタルのデモテープ。 これぞカスカディア!と叫びたくなるドストレートなサウンドにかな〜りメロメロにさせられた。 オリジネイターのようなエポックメイキングな衝撃はあまり感じられないが、第二・第三世代だからこそ焦点が絞られた神髄に忠実なサウンドを為し得ている好例だと感じた次第。 試聴:#1[Initiates of Formless] |
イタリア産アトモスフェリック・フォーク・ブラックメタルの3rd。 Agalloch〜October Falls〜Falls of Raurosの系譜に連なるアコギ入りの森林系。 ほぼジャンジャカジャンジャカとアコギっぽく弾くパートとカスカディア系っぽいトレモロを掻き鳴らしながら疾走するパートのみで構成されており飽きが来てもおかしくないのだが、それぞれの雰囲気やメロディの耳馴染みが良いというかしっくりくる感じがあり、落ち着いて聴けるため気付けば結構ヘビロテしていた。 試聴:#1[Civrari] |
ザ・WITTRフォロワーであるEncircling SeaのギタリストRob Allen氏によるオーストラリア産アンビエント・ブラックメタルの1st。 過去作はアンビエントとブラックメタルが入り混じったEchtraや初期Faunaを思わせるストイック気質な作品だったりするが、本作はColdworldの冷徹ブリザードとDarkspaceの圧殺空間を合わせてカスカディア・ライクな荘厳トレモロを乗せたような絶品アトモスフェリック・ブラックが全編に亘って楽しめ大変美味しゅうございました。 試聴:#2[Banishment] |
Autumn's Dawn:[Gone] | もういっそ開き直ってオサレロックにブラックメタルなヒャーヒャーヴォーカル乗せてるだけな感じがたまらんかった。 | |
Black Monolith:[Passenger] | カスカディア風ブラックとDビート・ハードコアの狭間をこれでもかと振れ幅大きくドライブしながら前のめりに突進し、最後に流麗なポストロックで締めるという変わり種サウンドが最高にクールで面白い意欲作!Deafheavenがオサレヒップスター路線に進んだ今、次に当たるのはこいつらだ!と感じなくもないが多分それは無い(笑) | |
██████ / Old Soul:[Split] | 両者ともマニアの間で本スプリットリリース前から注目を集めていたブラッケンド・ポスト・ハードコアであり、そんな良バンドがリリースしたスプリットはやはり素晴らしかった。 | |
Owl’s Blood:[Cold Night of Meditation] | EPからさらにフレンチ臭さを増してBekhiraを思わせるドタバタメロウへと進化しており花丸100点満点トータル・ハッピー。 | |
Waldgeflüster:[Meine Fesseln] | ジャーマンな哀愁とアコギの湿り気にポスト・ブラック的なノスタルジーとモダン・テイストを絡めたアトモスフェリックな作風に心底ヤラレた。 |
続いて旧譜!
旧譜部門
UK産クラシカル・ブラックゲイズ、2013年デビューEP。 ピアノ、シンセ、そしてヴァイオリンを絡めて激走する、やり過ぎなほどドリーミーで美しくも激しいそのサウンドが一部のマニアを震撼させたのは今年のハイライトの一つだろう。 特に#2[Weightless]は、Alcestの名作EP[The Secrets]〜歴史的名盤1st[Souvenirs d'un autre monde]のエッセンスを突き詰めに突き詰めた究極のブラックゲイズ・チューンだと感じる。 おそらく今年最もヘビロテした一曲だ。 ちなみに通を唸らせるブラックゲイズ・レーベルKhrystsanthoneyからフィジカル・リリースが予定されていたが、オーナーの死という突然の悲劇によりその話は頓挫、さらにBandcampやFacebookも消失と、今現在どういう状況なのか、その安否が気になるところだ。 試聴:#2[Weightless] |
カナダ産メロディック&スピード・アイリッシュ・パンク、2011年3rd。 ポルカは死んでねぇ!フォークメタラー悶絶必至の飲めや唄えや大騒ぎ!酔いどれポルカ・パンク! いや〜これは脳髄ガッツーンいただきましたよ! #5[Goblin Humppa]を初聴したときの衝撃ったらなかった! そして聴けば聴きこむほど惚れ込んだ! この作品を聴いたことでフォークロック熱が再燃してフォークメタルからアイリッシュ・パンクまで色々と手を出すことになったし、今ではThe Dreadnoughtsはこれまで聴いた全フォークロックの中でもトップクラスに好きなバンドになりもうした。 頼む!日本来てくれ! 試聴:#5[Goblin Humppa] |
アメリカはミシガン州産ブラックメタルinspired激情ポスト・ハードコア/スクリーモ、2013年2nd。 ザ・Envy meets Black Metal! ブラックメタルと激情ハードコアやネオクラストのクロスオーバーが双方向から無尽蔵に出現する昨今はまさに大ブラッケンド・ハードコア時代の体を為しているが、その中でも抜群にクオリティが高いと感じるバンド。 新譜部門で挙げたBlack Monolithのアプローチとは異なり、CoholやVestigesの様にそれぞれのジャンルを溶け込ませ融合しより高次元へと昇華した素晴らしい作品だ(まぁこの点に関しては黒石版さんが異端なわけだがw) 試聴:#1[Ghost Incomplete] |
オーストラリア産ポスト/シューゲイザー・ブラックメタル、2013年3rd。 Austere/Woods of Desolation人脈は得てして高評価なのは知っていたが、例によって人気のあるバンドにはなんとなく興味が湧かず手を出したのはこれが初めて。 いや、これ素晴らしいポスト・ブラックじゃないの!! Amesoeurs〜Alcestの影響を感じさせつつ、あくまでポスト・ブラックをターゲットに据えブラックメタルを脱却しつつあるブラックゲイズ前夜なサウンドとして実に高品質。 とくに#5[Memorial Address]の爽快感と幻想的空間は上で紹介したAdornを彷彿とさせて個人的メガヒットだった。 本作がツボだったため過去作も聴いてみたが、なるほど確かにエレクトロなピコピコサウンドは面白く、あのサウンドをThe Germの個性と認識していると本作は微妙かもしれないが、自分は寧ろ過去作より本作の方が好みだった。 一刻も早くGreywatersを買わなければ、と決意した次第(売ってない)。 試聴:#5[Memorial Address] |
ドイツ産スピード・アイリッシュ・フォーク、2009年11th。 ぐえええ!なんだこのフィドルとアコーディオンが乱舞するノリノリ疾走お祭りフォークは!! 僕が求めるフォークメタルがここにあるじゃないですか!やったー!! これはKorpiklaaniとかAlestorm好きな人は泣いて喜び踊り狂うサウンドだ! と思ったらそれもそのはず、なんと世界最大のメタルフェスWacken Open Airにも出演した実績があるんだとか。 アイリッシュパンクの国内レーベルUncleowenによると「ヨーロッパ代表!世界最速スピード・フォーク!」らしいが、なるほど、それも納得だ! 是非日本にもフジロックとかでなく単独公演で来日してほしいものだ。 試聴:#1[Bagger Off] |
ドイツ産プリミティブ・ブラックメタル、2013年1st。 「これを聴いて悶絶しない!ということはあなたは大和TROLL氏本人じゃない!」(バァ〜ン!) という感じで、なんなら推理小説のキメの物証として扱ってもらっても構わないってくらいドツボな、ドタバタメロウとジャーマン的哀愁を併せ持つメロウ・プリミティブ。 もう再生一秒目から最後の一秒まで全身全霊を持って好き。大好き。 試聴:#2[Eindringling] |
アメリカ、オレゴン州産パンキッシュ・プリミティブ・ブラックメタル、2013年1st。 昨年からプッシュしているCirrhus待望の1stも期待通りドタバタメロウmeets荒くれパンクというUGプリミティブ・マニア垂涎の出来栄え。 言うなればSatanic WarmasterとVlad TepesをまとめてBone Awl風味にまとめた感じ、つまり最高ってわけですよ!! 初聴時は過去作に比べちょっと落ち着いてしまったかと感じたが、そうは言ってもやはりこの手には弱かった。 ゴチャゴチャ言わずに酒飲んで頭振って聴きたい一枚。 ライブ見た過ぎるぅぅぅ・・・ 試聴:#3[Structure On Earth] |
スペイン産プリミティブ・ブラックメタル、2011年EP。 YES!ドタバタメロウ! ワタクシ大和TROLLが愛してやまない劣悪音質ドタバタメロウ・スタイルのUGブラック! それ以上でもそれ以下でもない! わしゃこれが聴きたいんや!というサウンドをド直球に体現してくれており大変カッコ良し! 昨年リリースされた1stに比べてフレンチ臭さが薄くよりフィンランド寄りのサウンドが楽しめる、地味だが通好みするであろう好盤。 試聴:#4[Lunar Equilibrium] |
デンマーク産独りアトモスフェリック・ブラックメタル、2013年1st。 ズバリ、Ash BorerミーツDeathspell Omega! Ash Borerのデモ〜1stあたりの濃密な魔性の雰囲気を纏った苛烈で生々しいハードコアinspiredブラックメタルに、DsOの4th〜5thあたりのどこか高尚で複雑怪奇だが心に響く悲しくも美しい単音メロディを乗せたようなサウンドは、Sun WorshipやParamnesiaといったポストWITTR世代の若手株と比しても遜色が無く、特にこのEzkathonは緊張感と悲壮感があってハードコアなリズムパートもカッコよく大変ツボにハマった次第。 試聴:#1[Eridu] |
アメリカNYC産ポスト・ブラックメタル、2013年1st。 So Hideous, My Love...から改名してのフルレンスリリースだが、いや〜化けたね! 前作はもっとベッドルームなサウンドだったように感じたけど、今作は非常にクオリティが上がりシリアスかつメランコリックなポスト・ハードコア風ブラックで非常にキテます! 特にラストトラック#6[Groly]など、Old SoulがEnvy meets Black Metalなら、このSo HideousはMONO meets Black Metalだ!! と叫びたくなるほどの大スケールで涙チョチョ切れてヤバイ。 2013年スルーしていたことを公開した良盤の一つだ。 試聴:#6[Glory] |
ポーランド産アトモスフェリック・ブラックメタル、2013年1st。 ポリッシュ・ペイガンらしいイモ臭くヤボったいメランコリーと、沈鬱に沈み込む諦念と共に泣き晴らしたような爽やかさも感じさせる物悲しいデプレとを雄大かつ豊かな自然的世界観にブレンド! どうしようもない寂寥感に満たされた世界の中を悲壮感を滲ませた勇ましさが切り込んでくるメランコリック極まりないサウンドに胸を打たれまくる! 内向的に沈み込みたい時なんかに効果絶大だった一枚。 試聴:#2[Tam, gdzie miesiąc opłakuje świt] |
アメリカはミネソタ州産エクスペリメンタル・Rawブラックメタルの2013年テープ2本組コンピレーション。 2011年から2012年にかけてリリースされた3本のデモに未公開トラックを加えた全99分にも及ぶ大ボリューム。 Bandcampで全曲NYP購入が可能なので、まぁコレクターアイテム以外の何物でもないです(笑) 未公開曲以外は既に持っている音源なのでベストに挙げるのもどうかと思ったが、El-Ahrairahは去年もベストに挙げた通り現在最も注目しているブラックメタルバンドの一つであり、その主だった楽曲があらかた収録されているので、ファン心理的にベストイン(笑) 楽曲によってはカスカディア系にも通ずるサウンドながら、孤高感というか、厭世観とも違うのですが、人を寄せ付けないような尖ったギラギラさを感じさせるクールなサウンドを聴かせてくれていとカッコ良し。 今後もフィジカルは抜かりなく入手していきたいです。 試聴:Tape2-#6[Fauna (10.14.11) (Unreleased)] |
ロシア産ネオクラスト/ポストメタル、2010年1st。 某ブログの年間ベストに紹介されていたのを見て以来ずっと探していた音源。 レーベルにメール入れても返事来ないし、他にはどこにも売ってないしで、数年かかりでようやっと入手できた次第。 なかなかダークで引き締まった緊張感のあるカッコいいサウンドであり、ブラッケンド系ではないがこの手に疎い自分からするとVestigesやOld Soulのもっともっと向こう側といった感触。 何を聴こうか迷ったらとりあえずこれを聴く、みたいな聴き方が多かった。 試聴:#1[Novaya Zemlya] |
ドイツ産ポスト・ブラックメタル/ハードコア、2013年コンピレーション。 どちゃくそカッコええ激情ポスト・ハードコア・ブラックメタル! Vestigesよりメタリックであり、突貫力・攻撃力はこちらの方が上だろうか。 とにかく真っ正直にカッコいいサウンドに即席ガッツポーズを決めた作品。 しかし2014年EP[Taima]はワクワクして買って、いざ聴いてみたら全編アンビエントで、それ系がそこまで得意じゃない自分はガッカリさせられたよ。。。 試聴:#2[Entropie] |
アメリカ産ブラッケンド・ネオクラスト/ポストハードコア、2013年2nd。 過去作が良かったためリリース時も気になっていたもののなんとなく放置していたが、顔本でバンドだったかレーベルだったかが「売り切れ間近だよ!」とポストしていたため昨年入手。 いざ聴いてみたら期待を上回る良作でございました! ポストメタルに片足突っ込んだ重厚でスケール感のあるハードコアではなく、その骨子は衝動に身を任せて息せき切ったように突進するストレートで生々しいハードコアがベースながら、メタリックな刻みからポスト・ブラック的なフレーズまで飛び出すレンジの広いメロディックなサウンドが音楽的好奇心をバシバシと弾き倒してくれる。 ハイテンションを維持したまま駆け抜けるように聴き通せる爽快感溢れる一枚だ。 試聴:#1[Peridot] |
Saor:[Roots] | 当初ベストに入れていたんだけど、まぁ新譜でベストインしているしということで他のバンドに道を譲った形。 | |
Mare Cognitum:[An Extraconscious Lucidity] | 同上 | |
Virvatulet:[Demo’11] | これもベストクラスに気に入っている音源なんだけど、まぁ2曲入りデモというボリュームはやはり物足りないよね、ということで。 |
続いて続いて、新旧併せて今年聴いたベストチューン!
1. Adorn:[Weightless]
今年聴いたベストは何と言ってもこれでしょう!
Alcestの[Souvenirs d’un Autre Monde]聴いた時クラスの衝撃度!
たのむからまともに活動してくり〜。
2. Fiddler’s Green:[Bagger Off]
楽曲もさることながら、面白過ぎるPVも最高だ!
Fuck You!!
3. Alcest:[Opale]
オサレ。
4. キュアラブリー (中島愛), キュアプリンセス (潘めぐみ), キュアハニー (北川里奈), キュアフォーチュン (戸松遥) :[勇気が生まれる場所]
映画館で聴いて反則級の熱さに泣いた曲。
これ初代の[☆SHINING STAR☆]ばりの名曲でしょ・・・
さらにTVシリーズで流れて思わず号泣した。
5. Radagast:[An Earthly Sacrament]
無名バンドが2012年に公開した唯一の楽曲であるが、しかしその一曲がカスカディア総決算とも言える神曲なのだ!
カスカディア・ファン悶絶必至の一曲だ。
番外. The Apache Revolver[The Surfer Girl]:
自称サーフロック・“ブラックメタル”の曲。
今までいろんなポスト・ブラック聴いてきたが、ここまで「一体これのどこがブラックメタルなんだ!?」と感じた曲は他にないと断言できる!
なんだこの、南国リゾートツアーのCMで流れていそうなアロハな曲は!?
ベストチューンとはちょっと違うが、2014年で一番衝撃的だった曲で紹介せずにはおれんかった(笑)
ちなみに、他の作品ではちゃんとポスト・ブラックな曲もプレイしているので、念のため(笑)
以上!
音源購入数の集計は
CD:204枚、LP:31枚、EP:3枚、テープ:65本、デジタル:5作、DVD:1枚の計309作(2枚組は1作としてカウント)。
2013年が311作だから・・・あんま変わってないやんけ!
今の今までてっきりより節約したもんだとばかり思っておった。
ちなみにこれに加えてBandcamp等のフリーDLは180作なので、トータル489作の音源がiTunesに登録されたわけですね。
こんなん聴ききれるわけねぇ・・・・
正直デジタル作とか落としただけで聴いてない、忘れてる音源腐るほどありますわ、勿体ない。
今年はもう少し購入数減らして一作一作大事に聴いていきたいどす(毎年言ってる)。
しかしベストの方は見事にアトモスフェリックだらけというか、カスカディア系ばっかというここ数年の傾向がさらに悪化した感があります。
ぶっちゃけベストどころか去年買ったブラックメタルはほぼほぼアトモスフェリック系だったような・・・
うーむ、なんという視野の狭さ・・・
最近さすがにこの手は食傷気味なのは否めないのですが、まだしばらくダラダラと追っかけると思います。
上でも書いたけどちょこちょこフォーク熱が再燃してて、特にフォークメタルよりはアイリッシュ・パンクとか、今はその辺に興味津々。
今年はフォーク系に注力したいですね、とか、これも毎年言ってる気がする(笑)
そういえば、振り返ると去年はあんまりシューゲイザー、ポストロック、サイコビリーあたりあんまり聴いてなかったから今年はこの辺攻めたいですね。
去年は日本のThe Floristが良かったなー。
昨年は神奈川に帰ってきたこともあり、ライブ沢山行けたり、アニメアイコンな人たちと沢山飲み会できて楽しかったです。
4月でまたどっかに異動になる可能性が無きにしもあらずですが、年の初めからMardukやらShiningやらありますし、他にも色々と夢のようなブラックメタルバンドの来日情報も耳に挟んでいるので、今年もライブ沢山楽めるといいなぁと思います。
というわけで、こういう挨拶は昨年の内にやっておけという話なのですが、
昨年仲良くしていただいた方、大変ありがとうございました。
皆様のおかげで大変楽しい一年を過ごすことが出来ました。
本年も大和TROLLは例年通り飲んだくれの平常運転で邁進してまいりますので、仲良くしていただけると僕が喜びます。
そして今年どっかのライブでお初にお会いしたりした方は、仲良くしてくれると嬉しいです。
昨年は弟二人が結婚してしまい、両親が送った年賀状に「今年は○○(僕の本名)だけです」と書かれてしまった自分ではありますが、
当ブログは「でもそんなの関係ねえ!」(古い)と今年もダラダラマイペースに穀潰しの音楽ライフを吐き出し続けて参りますので、どうしようもなく持て余した時間の暇つぶしにでも一読していただければ幸いです。