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yamazaki666 卍ピャウ!ピャウ!ピャウ!卍

2010-05-21

唐突ですがインタビューについて

(インタビュー相手が僕にとって最も多い、英語を話すミュージシャンであることを前提に書いています。)

他人とのコミュニケーションをとるのが苦手なのです。ただでさえ見知らぬ人と話すのが得意でないのに、それがインタビューとなると外国人!しかも有名人!還暦間近!エキセントリック!英語!さらに電話!の波状攻撃だったりして、思い切りハードルが高くなります。緊張します。よって電話インタビューの1時間ぐらい前になると、その人の音楽を聴きながら、質問をいじったり、ネットを再チェックしたりして、頭の中をインタビューに切り替えるようにします。で、インタビュー開始時間の5分前になるとアキレス腱とハムストリングスを伸ばして、インタビュー中にしっこをしたくならないようトイレに行きます。でもあまり緊張しているのを相手に察知されると身構えられてしまうので、平静を装います。

通常の日常会話でもそうなのですが、インタビュー、特に電話インタビューだと相手との会話の"間"が怖いので、とにかくトークを詰め込みます。相手が答えを返すと、それに対してすぐ次の質問をします。そうすると自分の頭が口に追いつかないので、文法がおかしくなります。ヨーダみたいに倒置法になったりします。でもまあ通じることが大半です。

日本の音楽マスコミだと通訳を介するインタビュアーさんが少なくないです。しかし対面インタビューで「インタビュアー→通訳→ミュージシャン→通訳→インタビュアー」のタイムラグの間に出来る"間"とか、僕には絶対耐えられないと思います。以前RAMMSTEINにインタビューした時、ドイツ語の通訳さんに付いてもらいましたが、"間"の居心地の悪さに身悶えしました。インタビューで毎回これだったら、たぶん死にます。

僕はインタビューは英語で行うことが多いですが、たまに邦楽アーティストを相手に日本語で行うインタビューもあります。その場合は、別のことで緊張します。洋楽だとその場にいるのは自分とミュージシャン、あとはせいぜい編集者さんとレコード会社担当さんぐらいなのですが、邦楽だとそれにマネージャーさん、スタッフさん、エージェントさんその他、謎の関係者が大勢いたりします。しかも僕のつたない質問にフムフムと頷いたり、怪訝な顔をしたり、メモを取ったりします。怖いです。変な汗をかきます。

とにかくトークを詰め込む芸風は取材相手のミュージシャンも面倒臭いとは思います。でも取材する側としては、たくさん話してもらって、たくさん情報を得ることが出来るというメリットがあります。よって原稿を書くときに、談話の取捨選択の幅が広がります。あと、"余談"を訊いたり脱線する余裕が生まれるので、新作について話すのに飽き飽きしているミュージシャンが面白がってくれる場合もあります。脱線するときは、何故かプロレスねたに走ることが少なくないです。でも忙しい時間を割いてインタビューを受けてもらっているので、全文掲載することになっても大丈夫なインタビュー内容にしています。

そういうインタビュー芸風なので、途中で質問することがなくなってしまわないように、質問はたくさん作っておきます。洋楽ミュージシャンとの対面インタビューは45分ぐらいのことが多いです(場合によってもっと短かったり、稀にもっと長いことも)。よって大事な質問は最初の方に訊くようにします。どうしても訊きたいけど、インタビューに支障をきたすリスクがある質問(その人の性癖や毛髪に関するものなど)は、最後の方に持ってきます。そうすれば相手が怒って席を立ってしまっても、記事をまとめることが可能です。ただ、こちらも社会人として、きちんと誠意をもって相手に失礼のない質問の仕方にするし、幸い相手が途中で帰ってしまったことは一度もありません。

取材対象のミュージシャンにサインをもらったり写真を撮ったりするのはミーハーでジャーナリストの風上に置けん、という考えもあり、それはそれで正しいような気もします。でも僕はミーハーなので、サインはいただくことが多いです。しかし取材時間ギリギリまで話してもらうことが多いので、一緒に写真を撮ってもらうことは滅多にありません。

当然のことですが、インタビュー相手に対しては敬意を持たなければなりません。それは現人神だったり自分が好きなミュージシャンだからというのではなく、明らかにウンコな作品を作っても、それは人間としての価値を下げることではないからです。よってインタビュー前に改めて予習するのは当たり前で、快く思わないであろう質問(その人の性癖や毛髪に関するものなど)は下手(したて)に訊くなど、気をつけます。

これまで600人以上(mp3化しているものはこちらにリストアップ)インタビューしてきました。他のライターさんと較べてそれが多いか少ないか判りませんが、僭越ながらちょっとばかりインタビューについて語ってもたぶん叱られないのでは...と。まあ、ここに書いたのはあくまで僕の場合であって、他の人は全然違うかも知れません。しかしインタビューは慣れるということがありません。毎回緊張します。たぶんこれからも緊張し続けると思います。

と突然、インタビューについて記してみたのは、the yamazaki666.com interviews更新に向けてのアドバルーンでもあるのでした。現在3アーティストへのインタビューが掲載を待っている状況で、そのうち2アーティストぶんは5月末、遅くとも6月1日には、皆さんにご覧いただける予定です。お楽しみに!

ぞでぃあくーぞでぃあくー 2010/05/23 02:03 サイトのインタビューの更新期待してます!頑張ってください!!

いかいか 2010/05/24 02:02 遅ればせながら
含蓄のあるお話、ありがとうございます。
私も、音楽に関わらず
いろいろな作品や人と相対するときには、
こういった心構え
平たく柔軟な心で臨みたいもんだと
改めて思いました、大袈裟ですが。
サイトの更新、楽しみにしています◎

ROTROT 2010/05/25 04:12 これはシンプルに人とのコミュニケーションに
応用というか使えますね。勉強になります。

音楽ライターでもめちゃめちゃ失礼な質問を
かましている人も大勢いますね。
一インタビューで不快な思いをしてその後に
支障をきたしたりもするわけですし、大変だと思います。
僭越ながら応援させていただきます。

yamazaki666yamazaki666 2010/06/20 17:03 >ぞでぃあくーさん  第4弾まで更新しました!

yamazaki666yamazaki666 2010/06/20 17:11 >いかさん  若い女性にインタビューしたい気持ちはあるのですが、それより百戦錬磨の爺さんの方がインタビューしていて楽しいです。

yamazaki666yamazaki666 2010/06/20 17:20 >ROTさん  そういう音楽ライターは相手に大して無礼な態度をとることでいっぱしのジャーナリストを気取りたいのかも知れませんが、本当に馬鹿だと思います。

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