ローマ法王・ベネデクト16世が退位するとか、禄でもない奴だったなぁ。

 昨日、先週の金曜日にお休みしたプールへ行った。平素ボクは滅多に休まないので、「何で休んだのか、風邪を引いたか」と何人かの婆さん連中から訊ねられて、始めのうちは丁寧に答えていたが何度も同じことを訊かれるので、終いには笑顔を浮かべてダンマリしていた。
 昨日の各国のオンラインニュースは、トップで「ローマ法王・ベネデクト16世が、老衰のため職務を果たせないので退位する」と報じていた。ローマ法王が在位のまま退位を表するのは極めて稀なことだと、各紙とも驚きを隠さない。
 先のパウロヨハネ2世の跡を継いで即位した、当時はラッツィンガー枢機卿と言ったこの男、元はナチの親衛隊のメンバーで、枢機卿当時はカソリックの改革派を悉く潰滅させた、恐るべき辣腕の男である。
 この男がカソリックのトップに即位した時は未だカリックの信者だったボクは、「こんなことがあっていいものか」と呆然自失、数年後に「神も仏も存在しない。アレは人間が創った妄想に過ぎない」と、無神論者に転じた理由の一つでもあった。
 果たせるかな、即位早々、とんでもないことを口走っては世界中の総スカンを食ったが、懲りない男の禄でもない言動は続き、心あるカソリック信者の多くは、この男の退位を密かに願っていたのではないだろうか。
 こんな男が一人いなくなったからといって、地球上に遍く覆っている宗教の害毒が少なくなると思わないが、旧弊なカソリックの世界を変え人類の恒久平和を祈願する法王が、アフリカや中南米あたりから出現しないものか。
 世界中に害毒を流す宗教に期待するものは何もない、どころか「宗教が消えてなくなれば地球は希望の星になるだろう」と思うボクは、こんな男に寄り縋って来たカソリックと言う宗教団体が、これを機に少しは目覚めてくれないかと微かな期待するのは「無い物ねだり」というものか。

  "Isn't it enought to see that a garden is beautiful without having to
believe that there are fairies at the bottom of it too?"
- Richard Dawkins -