六ツ角研究室(ムツラボ)

ムツカドあたりから流れる音楽のごときニュアンスを

ラ・フォル・ジュルネ鳥栖2012開幕

奇蹟のクラシック・フェスと言われる「ラ・フォル・ジュルネ
“安く”“短く”“こどもも入れる”と、今までのクラシック公演の逆を張り、さらにプロデューサーのルネ・マルタン氏がU2のライブからヒントを得たというフェス形式をとりいれたシステムが、東京から始まり爆発的にヒットしたクラシックの祭典。
日本ではGWに開催され、定着しつつあるこのイベント、九州の福岡はどんたくという強力なコンテンツがありますからなかなかにハードルがたこうございますけどね。
九州では「佐賀県鳥栖市」で昨年に続き2回目の開催となります
日本上陸当時から追いかけてきたファンとしては昨年の九州上陸から、しっかりと仕事に絡ませていただいたという意味でも奇跡みたいに嬉しいわけです。
そういうわけで梁瀬はJRで博多から鳥栖を特急にていったりきたり、時にはサガン鳥栖の試合を見たり、3月くらいから“鳥栖”モードに突入しておりました。
毎年、ルネさんののセレクトするテーマとアーティストと構成(プログラミング)そのものが妙味なこのお祭り
2012年のテーマ「サクル・リュス」は「ロシアの祭典」を意味するのだそうです
イメージイラストの登場人物は、リムスキーコルサコフチャイコフスキーラフマニノフストラヴィンスキープロコフィエフショスタコーヴィチと1870年代以降のロシア音楽界の巨匠が汽車から降り立った風景描かれてます。
個人的には馴染み薄すぎるテーマ、そういう遠いところの音楽が、お祭りムードで一気に、すぐそばでたくさん手に入るのがこのフェス(とあえて呼ばせてもらいます)の醍醐味。
「クラシックはロックだ」と思えるとか、「クラシックを遊ぶ」とか、「はしごするクラシック体験」とか「飲んで食ってクラシック」とか、結構斬新な体験ができるのです(体験談)

ついに今年も開幕、快晴、こどもの日、満月が大きく見える日、原発ゼロの日。

こちらが鳥栖のサイト
http://lfjt.jp/
こちらが東京のサイト
http://www.lfj.jp/lfj_2012/

東京の5日間に比べると鳥栖はだいぶ小さく、2日間。それでも有料、無料あわせて約50公演おこなわれる。
元々、フランスのナント市というローカル都市で生まれたフェスの匂いは鳥栖の規模のほうが近いと思われます。

なんかね、ゆる〜い感じで良いんですよ、4つはしごしましたが、0歳〜入場OKとか3歳〜入場OKとかの公演は、ぎゃんぎゃん泣くん子達もいるんだけどね、アーティスト達もにこやかにやさしく、激しくヤるのだ、演奏を。
お母さんたちは嬉しいよね、時間もだいたい45分くらい。

鳥栖という街は人口7万人、九州新幹線の“新鳥栖駅”が昨年できた、高速道路も九州各地へのハブ地域であり、物流の街のイメージがあるが、なにがあるかといえば特に何もない(と、最初の頃思った)。
クラシックの祭典の開催を強く望んだのは市長の橋本氏で、賛同の裏にはたくさんの反対もあるようですが、僕はこの街が少しうらやましかったりもする。
何もないけど、ラ・フォル・ジュルネをスタートさせた、それからサガン鳥栖の強さとファンの一体感。
なんだか、とても一生懸命なのだ。(なにもなくはないじゃん、たくさんあるな、鳥栖)